第4話 さくらのきのしたで

かずくん、だいじょうぶだから


さとちゃんのこえがした


さとちゃんがぼくをぎゅってしてくれた


さとちゃんはちからがつよくてやわらかくてあたたかくて


ぼくはあんしんしてなみだがでそうになった


どうしたの


まーくんがしんぱいそうにきいてきた


かぜがこわかったんでしょ?


さとちゃんがぼくにやさしくいった


そうじゃないよ


さとちゃんがどこかへいってしまうのかとおもって・・・


っていおうとしたけど


きゅうにはずかしくなって


うん・・・っていってさとちゃんからはなれた


そしてさとちゃんがけがしてるのをおもいだして


さとちゃんゆびからちがでてる


っていった


ほんとだ!


まーくんがおどろいてさとちゃんのゆびをみる


さっきぼくがみつけたの がらすだった


ってさとちゃんがいったら


なーんだ、がいこつじゃなかったんだ


ってまーくんがわらって


さとちゃんもわらったから


ぼくもわらった


あたりがどんどんくらくなる


さとちゃんがちがでているじぶんのゆびをなめる


かっとばんないからもうかえろうか


まーくんがいって


ぼくたちはいえにかえった




ぼくはそのよるゆめをみた


さくらのきのしたのしんだひとを


ぼくたちがほりおこしたから


さくらのきがさとちゃんをかわりにつれていこうとした


なのにぼくがひきとめたから


きがおこってこんどはぼくをつれていこうとした


つちのなかからねっこがろーぷのようにとびだして


ぼくをしばる


ぼくはもうにげられなくて


たすけて・・・・


くるしい・・・



つぎのひ


ぼくはねつをだして


がっこうをやすんだ


にゅうがくしきがおわったばかりなのに


さむいのにそとであそんでるから


おかあさんがちょっとおこったようにいった



ごご


まーくんとさとちゃんが


がっこうからのれんらくちょうをもってきてくれた


ぼくはもうねつはさがっていて


あしたはがっこうへいけるといったら


ふたりがよかったっていってくれてうれしかった


さとちゃんのゆびにはばんそうこうがまかれていた


ほそいゆびだなとおもってみていたら


かずくんごめんね、きのうさむかったよね


ってさとちゃんがいった


ぼくひとりでほればよかったねって


さとちゃんがちいさいこえでいったら まーくんが


でもおもしろかったよね


っていった


みんなでほってたのしかったよね。ほらーまんはでてこなかったけど、もし でてきたら、だいはっけんだったね


ってまーくんがいったら


さとちゃんもわらった



じゃーね、あしたねって


ふたりはなかよくかえっていった


これからさとちゃんちへあそびにいくんだって


まーくんもぼくもさとちゃんちはしらない


ぼくがおしえてもらうからこんどかずくんもいっしょにいこうね


かずくんはきょうはちゃんとねてるんだよ


ってたのしそうにまーくんがいった


さとちゃんがにっこりわらった


ぼくもさとちゃんちにいきたい・・・。



ぼくはふたりをみおくって


もうねつはさがってたけど


またふとんにもぐりこんだ



さくらはさみしがりやだから


ねっこにだれかをつかまえていないとないちゃうのかな


ぐらんどのさくらが


すこしこわいな・・・・


っておもった


でも


さとちゃんがさくらにつかまらなくてよかった


ぼくもさくらにつかまらなくてよかった


きょうは


まーくんとさとちゃんがきてくれてうれしかった


ぼくは


あしたまたがっこうで


まーくんとさとちゃんとあえるのがたのしみなんだ



                      





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