ENDmarker. 彼女の視点02
夏の夜。
お気に入りのソファに座って、ぼうっとしてる。
暑さも。風鈴の音や、
夏だから。夏だからだな。
心がしめつけられて、どこか、何かを探しに行きたくなるような。何か、大事なものを忘れてしまったような。そんな感覚。
夏の、幻想のような、気分。
「外にでも行こっかな」
暑いけど。ひとりで、部屋で涼んでいたほうが快適だけど。
それでも。
外に。
「いやいや。さっきアイス買いに
立ち上がって、もういちど、もこもこのソファに座る。
仕事の連絡は来てない。官邸の内偵だから、1回の仕事は凄まじく危険だけど。わたしは強いので、大丈夫だった。
「でも、なんか、だめだなあ」
夏の夜ばかりは、なんか、なんかこう、なにか懐かしくなってしまって、だめだった。
外に出て。
何かを探したい。
そんな気分ばかりが、募る。
夏の夜。
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