大安に、鈍筆を射た

 気がつくと、朝になっていた。枕辺のアナログ時計が、今は「7時30分」であることを教えてくれた。洗面所に行き、顔を洗った。台所に行き、電気ケトルにミネラル水を補充した。沸騰後、即席コーヒー(ブラジル・ブレンド)を淹れた。窓越しの風景を眺めながら、熱いやつを飲んだ。その後、屋内の吊るしものを露台に移した。


 居室に行き、愛機を起動させた。セルバンテスを呼び出し、バーバリアンの編集を始めた…のだが、一時間ほど何も書けなかった。創作はさておき、草随筆が書けないのは珍しい。こういう際は、じたばたしても無駄である。卓上のラジカセに手を伸ばし、再生ボタンを押した。

 昨日録音した『音楽映画三昧』を聴きながら、脳内に(文章が)浮かんでくるのを待った。書き出しの文をつかまえると、後は楽だった。書きたいことが幾つか湧いてきて、作成画面を埋めてくれた。


 シャットダウン確認後、ドーナツを食べながら、三杯目を飲んだ。その後、ニンテンドーDSを起動させた。エンターブレイン社の『RPGツクールDS』を試した。昨日、古道具屋で購入した品である。とりあえず、主人公データの設定なるものをやってみた。なかなか面白いが、これ以外にもやることがいっぱいある。頭の悪い俺が「完成の日」を迎えられるかどうか。まったく自信がない。


 DSの電源を切った。屋根裏部屋に上がり、本棚の整理を行った。処分する本を20冊ほど選び出した。それらを紐で縛り、家から徒歩で十分ほどかかるショッピングセンターに運んだ。

 同センターの敷地内に設置されている計算機にポイントカードを挿入してから、運んできたものを回収コンテナにおさめた。今回の獲得点数は「4」であった。合計点が「1000」に達すると、商品券が発行されるそうだが、ゴールはまだまだ遠い。その後、センターの中にある手作りパン屋に行き、メープルパンとクロワッサンを買った。帰路の途中、コンビニに寄り、払うべきものを払った。


 家に戻り、露台の吊るしものを取り込んだ。その後、再び外出。徒歩で七、八分かかる中華系レストランに向かった。弁当を買うためである。しかし、店内は真っ暗。入り口に「準備中」の木札が下げられていたが、オープンの時間が示されていないので、どうしようもない。断念し、そこから5分ほどかかるスーパーに行った。

 弁当、総菜、鮮魚の三売場を物色した。欲しいものを篭に入れ、レジに運んだ。勘定の際、違う店のカードを出して、店員さんの失笑を招いた。家に戻り、腕立て伏せをやった。その後、浴室に入り、温水を浴びた。〔4日〕

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