仏滅に、開巻を射た

 気がつくと、朝になっていた。覚醒直前まで、夢を見ていた。実に面白い内容だった。一向に上達しない自作小説よりも数倍面白い。洗顔後、台所のケトルに水を足した。沸き立ての湯で、即席コーヒーを淹れた。コンビニ最中を食べながら、熱いやつを飲んだ。その後、身支度を整えた。最後のカギをかけてから、自室を離れた。一週間分の衣類を担いで、近所のコインランドリーへ向った。


 帰宅後、バルコニーの物干し台に脱水ものを吊るした。昨日に続いて、強烈な陽射しが降り注いでいる。終日こうしておけば、相当乾く筈だ。台所に行き、二杯目のコーヒーを淹れた。居室に行き、愛機を起動させた。セルバンテスを呼び出し、スラグマンの復元とバーバリアンの編集を行った。投稿後、シャットダウン。家を出て、ショッピングセンターの中にあるパン屋に向かった。家に戻り、目玉焼きトーストを食べた。


 愛機を再び動かした。エキサイトブログに飛び、草小説を書き始めた。俺の人生同様、先のことはまったくわからない。とりあえず、頭に浮かんだものを文章化した。主人公が悪者(わるもん)であることだけは決まっていた。正義のヒーローに比べると、まことに書き易い。俺の中に住んでいる鬼や蛇が、それを可能にしてくれるのだ。むしろ、題名に迷った。最初は『闇の竜』だったが、二転三転した。決定までに、約30分を要した。

 黒い竜と白い罠は、現在、セルバンテス上で復元を進めているスラグマンとほぼ同じ世界観である。今のところ、コブラガールの登場(客演)は考えていないが、あちらで使った小道具や大道具を再利用することにはなるだろう。〔7日〕


♞黒い…は結局頓挫した。自分が楽しくないと、俺は一字も書けない。2021/04/10

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る