第17話 手の内は隠しておくもの
「では、せめてこの
なんてラクシャに言われて、うかつに魔人形を受け取ったのが、間違いのはじまりだった……。
†
あのあとも、騒々しく
みんなを起こすと悪いから、うん、それ以外に他意はないけど、〈
「ッシャァ! ヤッタ!」と、
ニートの里に入ったところで、オレの影にあり得ない違和感が……。
いや、レーネがいる村から南東に、小国2、3個ぶんは離れてるんだ、
〈
「ちょっ、勝手にひとの影を
「話しあう前に、ロアンが勝手に跳んだんだもん。仕方ないよ」
ぐぅぅっ……。オレの気づかい
しかもレーネは、オレの渋い顔などお構いなしで、
「そんなことより、こうして一緒にこれたから。2人でカメさんの里デートを楽しもうよっ」
ウキウキとオレに手を伸ばす。その時、
「抜け駆けはさせませんよ!」
「えっ、ラクシャさま、これどうなってるんですか?」
ラクシャに貰った人形が、淡い光に包まれて、レーネとの間に飛びだした。そのままどんどん大きくなると、タトラと
「わぁ、本当に自分の体みたいですっ」
試すように手足を動かすタトラは、ラクシャの魔力で動く魔人形? 2人の髪を媒介に、一時的に意識を移している、だと……。
「これ、わたしが動かしていいのですか?」と言いながら、無駄にキレあるタトラの動きに、一抹の不安を覚えつつ、
「はい、わたくしが外で動くのは何かと問題がありますので」
「ならお邪魔虫は帰って。ロアンはわたしが見てるから」
早速レーネがラクシャに絡んだ。けど、
「すみませんレーネさん。お邪魔はしませんからご一緒させて貰えませんか?」
「……別に、タトラはいいよ、ラクシャは帰って」
「わたくしの魔力で動かしているのに、戻れるわけないでしょう?」
タトラが間に入っているから何とかなるか、な?
それにしても……。せっかくぼっち旅行で羽を伸ばせると思ったのに、トホホ……。とガックリする間もなく、
「うるさいぞっお前たち! いま何時だと思ってるんだっ!」
騒いでたレーネたちより
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