胡蝶の夢④

 望んだのは、それほど多くのものではなかったのに。

 たったひとときの夢と、ほんの少しの安らぎを。

 いつか覚めてしまうものと知りながら、それでも手放せずにいただけの話だった。

 だから、こんなことになったのだろう。





 止まり木すら与えられなかったのは、果たして――。

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