ちょっと奇妙な話集

粘着な荒らし

ブログを運営してすでに数年たった。

ブログの内容は、お金が目的でなく、日常のちょっとしたことを書くという日記のようなもので、PVもせいぜい10行くかどうかというくらいで大したことはなかった。

ブログにはコメントを返す機能があるが、そんなものは見たことがなかった。

なんとなくブログのチェックをしていると、珍しくコメントがついていた。

内容は、誤字脱字の指摘から、誹謗中傷の文が並んでいた。

名前は名無し。

さすがに嫌な気分になり、コメントを削除しておいた。

次の日、同じくコメントが入っており、さらに目を覆いたいような罵詈雑言が並んでいた。

メンタルが弱い人なら、心を病みそうな文だった。

迷わず、削除する。

そのまた次の日も必要に荒しのコメントが並び、さらに、同一人物と思われる誹謗中傷の書き込みが数百件あり、頭がおかしくなりそうだった。

だんだん、怒りがわいてきた。何者か知らないが、身元が分からないと思っていいように書き込む何者かが特定したくなった。

ブログにはIPアドレスがログに残る。

完全に特定はできないにしろ、大体の書きこんだ地区や、プロバイダ―くらいはわかる。

IPアドレスを確認し、Whoisというサービスを使って、IPの出どころを調べてみた。

なんと、自分が使っているプロバイダだった。

地区も自宅の近く。

寒気がする。

ふと、思いついて自分がプロバイダから借りているIPを調べてみた。

それは、ログのアドレスと全く同じだった。