第4話 ~色を求めて②~

「次は、橙色のコインか.... 場所は、癒しの里か....」

そう言って、アイルが足を踏み入れると、

「んぐっ⁉」

と思わず声をあげてしまった。

それもそのはず、アイルの首が誰かにつかまれて持ち上げられているかのような感覚を感じたからだ。

しかし、そこには誰もいない。

不思議に思ったホワンが足を踏み入れると、

「シュワン!」

と、何かが起動する音が聞こえたのでそちらを見ると、光る剣を持った騎士が突然ホワンに襲い掛かったのだ。

「危ない!」とエーベルがホワンの身代わりになって騎士の剣を食らった。

しかし.....

「あれ?怪我がもう治ってる....」

チームのメンバーが全員首をかしげると、ホログラムを見ていたアリネが

「癒しの里全体に回復の魔法がかかっているみたいだわ!この騎士はどうやら傷ついた戦士を狩る『ブラッカーズ』のメンバーよ。私たちを回復させたくないみたい。」と叫ぶ。

「ブラッカーズ?なんじゃそりゃ?」

「この学校の不良集団さ。生徒会がなんとか取り締まってるはずなんだけど....」

と、ホワンが答える。

すると、相手の騎士が「よくわかったな。俺は、泣く子も黙るブラッカーズのメンバーだ。どういう意味か分かるな?貴様らは黙って大人しくコインを寄こせばいいんだ。」と脅してきた。

エーベルが「バカ言うんじゃない。誰がてめえのためにやるか!

いけ、煌めく炎の術、業火炎柱ファイアーストライク!」

と言って、剣を振り巨大な火車を繰り出し、敵の騎士を壊滅寸前に追い込み、癒しの里から追い出した。

「お、覚えておけよ.....」

騎士はそう言い残すと立ち去って行ったのだった.....

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6人は、橙色のコインを手に入れると、次々と順調に黃・緑・青・藍と協力してコインを手に入れていった。そして、エーベルを先頭にアイルが最後尾で最後の紫色のコインがあるにつながる魔女の森に向かった。


すると.....

「おい、お前ら。前回はよくもやってくれたな」

と声がしたのでアイルが振り向いた瞬間、

「三段階鉄雁飛び膝蹴り!」という声がしたかと思うと、とても強い蹴りを食らってアイルは崩れ落ちた。

「はは、俺たちを舐めた罰だ。俺らはブラッカーズ!先日はだいぶ世話になったようじゃねえか。お礼をしないとな。」

と言って、5人ぐらいの男が取り囲んだ。

「おのれ、よくもアイルを.....!」

と怒り心頭のエーベルをはじめとする5人の少年たちは、彼らにとびかかったが抵抗もむなしく彼らに追い詰められていった。

「ブラッカーズに勝とうなんて百年早い!お前らにはここで死んでもらうー。」

そうリーダーの男が言い放った時、いきなり眩しくなってその場のものはみな目を瞑った。

アイルが超電撃ウルトラライトニングを使ったのだ。

「アイル⁉」

ハッとして、ホワンがブラッカーズの方を見ると、皆倒れていた。

「ありがとう!アイル!だけど、どうしてあんな技ウルトラライトニングを使えるの?」

「実は、叔父さんが剣と術サーガシーアを教えてくれたから使えるんだ!」

「すごい、ありがとう!」

「お礼を言うのは紫色のコインをゲットしてからにしてくれ。」

「よし、じゃあ先を急ごう。」

そう言うと、彼らは紫色のコインのある、へ向かった。


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一方、

「ピピッ、ピピ....」

「もしもし、どうした?...... なるほど、そうかわかった。すぐに対処する。やつらには死んでもらわないと落とし前がつかないようだな。」

そう言ったのは他でもないこの学校の生徒会長だった.......



(続く)

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