第7話
しかしその日新しく来た奴隷女性はいつもと違った。
ふわふわの白みがかった金髪に赤茶色の瞳。そして見るからに私より幼い容貌。
『よ、よろしくお願いします!』
『ああ、真珠と仲良くしてあげてねシャイン』
『はい!真珠様もよろしくお願いします!』
元気で、明るくて、幼くて。
今までの奴隷女性は大人びてて落ち着いた人が多かったので毛色が違うように感じた。
そして実際にシャインは違った。
『ご主人様、朝食はお口に合われますか?』
『どうだい真珠?美味しいかい?』
まあ美味しいと思うけども。
黙って食べているとご主人様はふっと笑ってシャインの頭を撫でた。
『美味しいみたいだよ。ありがとうシャイン』
『はい!もっと頑張ります!』
なんだろう、やたらグイグイと来るのだ。主にご主人様に。私に来ても反応はしないけれど。
そこでふと思う。
ご主人様はこのシャインも食べるのだろうかと。私より年下そうに見えるけれど、まあ高校生くらいだろうか。
…色々と大丈夫なんだろうか。まあシャインも奴隷だし大丈夫なんだろう。
少し考えて、結局どうでもいいので考えることをやめて。そんな私をご主人様はギラギラした目で見ていた。
『じゃあ真珠、少し待っててね。処理してくるから』
頭を撫でて、部屋を出ていくご主人様。
マジか、マジで喰いに行ったよあの人。
シャインならば大歓迎してくれるだろう。
甘え上手な彼女は毎日ご主人様に甘えている。一日10回以上『ご主人様』と甘えた声で呼ぶのを聞いている気がする。
正直自分より年下の少女が女むき出しで甘えているのを見るのはあまりいい気分じゃないけども。
今日は一人で寝れるかなあと、ウキウキして広いベッドに潜り込む。
が、現実は予測とは異なりご主人様は今夜も部屋に戻ってきた。
モゾモゾとベッドが動く感覚でうっすらと目を開ける。
『真珠、おいで。だんだん寒くなったね』
そしてぎゅっと抱きしめられる。
この家は冷暖房が完備されているのか寒さも暑さも感じない。
寒いなんてこと無いのに。
力強い腕で抱きしめられて、甘い声でおやすみと囁いて頭にキスをされる。
シャイン嫉妬して来なきゃ良いんだけど。溜息をついて大人しくご主人様の胸の中に収まった。
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