2日目:選ばれた世界
目を覚ます。見慣れた天井、変わらぬ風景、カーテンの隙間から挿す陽光、響き渡るアラーム。そこまで認識した私は遅いくる眠気を跳ね除けて体を起こす。カーテンを開けて洗面所で顔を洗う。一階へ降りると母親が朝食の準備をしている。
無言で出されたパンを食べて2階へ戻る。2人は私がこんな風になってしまった理由を知っているため、特に何も言わずにそっとしておいてくれる。
ひどく重い足取りで学校に向かい席に着く。時間割を確認すると今日は1時間目から数学だ。元々重い心がさらに憂鬱さを増大させる。
「はぁ……数学か……」
そうつぶやいた彼女は数日前とは別人のようだ。はたまたそれは誰か別の人格が入っているからなのか、大事な友を失って人格が変わってしまったのか。その真実を知る者は本人以外誰もいない。
今日と鏡のスキマ〜完〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます