第84話 決闘を申し込む!

対抗試験も終わり無事クリアした俺達はそれぞれ私生活を送っていた。


ーーそして俺はと言うと一人寂しく決闘場で訓練をしていた

何故訓練所でやらないかって?そりゃ勿論……人で溢れかえっていた


(まぁ、、そんな所で剣なんて振り回せないよな)


剣を握りしめ再び剣を振るうと地面のコンクリートに傷が入った


俺は少し焦るーー


(やっべ!直しとくか)


〘修理〙


次第に傷の入ったコンクリートは治っていき元の状態に戻る


それにしても身体中が汗だらけだった


(ふぅ〜日本人としてはそのうち温泉入りたいな……今度作ってみるか)


水属性魔法を使い冷水を入れた水筒を頭より上の位置に持っていきそのまま水を頭から浴びせると一気に涼しくなった


「さてと……まだまだ剣術の詰めが甘いから訓練しないとな」


剣を再び握りしめ目の前にあるミスチルで作られた鎧の人形に標的を定めると全身の魔力を剣を持ってる手に集める


その瞬間……地面を大きく蹴り人形に向けて大きく剣を振りかざす。


終煉ザ・エンド


するとミスチルで作られた鎧の人形はじわじわとビビが入り崩れるその時、大きな音と共にそのミスチルは弾け飛び辺り一面に広がった


すっと辺りを見るとそこら中に撒き散らされているミスチルがあった


「………どうしよ、、これ」


しかし片付けをしないといけない事には変わりはない。

渋々と1個1個ミスチルを拾い集めていく。


(ミスチルでもバラバラになるのか……)


ーーそれから時間が経過し拾い終わるとーー


「ふぅ〜疲れたぁぁ!」


決闘場に置かれている時計を見るとそろそろ夜になると思い帰ろうと足を運ぶと後ろから人の叫ぶ声がした


(なんだ?こんな夜に……まったく迷惑なやつだな)


迷惑だなっと思いながら俺には関係無いだろうと再び帰ろうとするといきなり肩を掴まれた。


「お前だよ!お前!」


その声に俺は微かに聞き覚えがあったがそれと同時にと思い出せなかった


「ほら!後ろを向け!」


無理やり後ろを向かされるとその声の正体はフリュウだった


「なんだ、お前かよ」


その言葉にイラついたのか肩をぐっ!っと力いっぱい掴んでくる


「あのさ……放してくんない?痛いんだけど」


「はっ!無理だな!お前は俺様を怒らせたんだよ!」


(まったく……こいつはいつまで経っても人の言うことを聞かない奴だな)


まずは両手を使いフリュウの両手を掴む

すると驚いたのか振りほどこうとする


「無駄だ……背がデカくても腕力では俺の勝ちだからな」


「この野郎が……」


それもそのはず……俺は密かに【身体能力強化】を発動させている


抵抗出来なくて当たり前なのだ。


(まぁでもこいつにも身体能力の魔法を使われたら終わりだけどな)


「こうなったら……おらぁぁ!」


両手を使えなくなり諦めたっと思った矢先フリュウはおでこで攻撃してくる


(やっべ!?)


〖可憐に落とし全てを回転せしーー守式 落天〗


俺はつい反射神経でフリュウを投げ飛ばしてしまった。


「くはっ!?」


地面に思いっきり叩きつけられたフリュウはその場で少しの血反吐を吐く


「あーすまん!お前が攻撃してくるからうっかり」


ゆっくりと立ち上がり俺に向けてフリュウは指をさしてくる

血反吐を吐きながら立ち上がるその姿に俺は笑みを浮かべた


「俺様は……お前をボコボコにしてやる!」


何故そんな状態までになって執念を抱いているのかは分からない

しかし俺が原因という事は分かった


「なんで、、そこまでして俺をボコボコにする事に拘るんだ?」


「俺様は……あの日からずっとお前を恨んでいた!」


するとフリュウはゆっくりと喋りだしあの日を語り始めた


「俺様とロンそれにクリュウこの3人で対抗試験をしていた!しかしお前は魔物を自身のところに呼び出し俺様達の獲物を取った!」


「え?まさかそんな理由?」


意外な発言をされ驚く俺は少し呆れる


でも器小さすぎないか?


「そうだよ!だから俺達は試験をクリアできなかった!」


「あぁ〜だから恨み持ってるのか……でもそれはお前らの実力不足だろ?わざわざ俺に当たるなよ」


「だからだよ……」


フリュウはボソッっと何かを言った。


「なんか言ったか?」


「だから!俺様はお前に決闘を申し込む!この場でな!」


遂にキレ始めたのか『決闘』という言葉まで出てきてしまった。


補習程度でよくキレれるなっと呆れながらも了承をした


「さぁ!お前をいたぶっていたぶって最後は二度とあの小娘達と会えなくなるほどにボコボコにしてやるよ!」


「さて……お前は出来るのかな?前にも負けたのに」


アイツらを侮辱するような言葉は絶対に許さない

だからあえて俺は挑発をする


「この野郎が!二度と歩けないようにしてやる!」


そう言ってフリュウは俺に向かって拳を出してきたのだった

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