第35話 ステータスの変化
【転移】魔法で俺はエミリアの魔力を辿り着くとそこはドロドロした溶岩そこら中にあった。
(なんだここ……でも見覚えが……)
俺は過去の記憶を遡った………。
前世でプレイしていたホンマントゲームでこんな場面があった気が…そうだ!
閻炎魔の基地となってる場所だと俺は思い出した。
(それにしても何もしてないのに汗が止まらないし喉が渇いてくる)
しかしそこに立ち止まっていてはいけないと思い俺はゆっくりと歩きながら
エミリアを探し辺りを探し始める。
しかしそれからーー1時間ぐらい経過したが一方に見つからない。
いや正確には同じ風景を何回…何十回と見ているようだった。
「あれ?確かここってさっき来たはずじゃ……」
(まさか!?)
俺はあることに気づいたーー。
そう……この辺り一面には魔法結界が張られていたのだ。
〘
魔法を強制終了させ辺りに張られていた結界は崩れていった。
「ここは……」
結界が壊されたことにより目の前に出たのは大きな城の目の前だった。
「ここが……閻炎魔がいる城……名を郷炎ごうろうの基き」
そこへ入っていくと目の前に待ち構えていたのは下位悪魔達だった。
(おいおい……一体何人いるんだよ、もしかすると何百人とかのレベルだぞ)
だが殺らなければこちらが殺られるだけのこと……。
俺は下位悪魔達を簡単に蹴散らしていく。
(まだ余裕だけど……緋悪魔の奴みたいなやつが現れたら面倒だな……)
考え事をしながらも少しずつ倒していきあと何人となった時、後ろから声が聞こえ始める。
俺は後ろを振り向くと死んだはずの下位悪魔が蘇っていた。
(なんだよ……蘇るのかよ……)
どうやらそう簡単に悪魔達はやられてくれないそうだ、「ったく」っとため息を付きながらも再び倒しに掛かる。
だが何度も何度も倒しても復活するのだ。
(はぁ……はぁ……一体どうすればこいつらを……)
俺は一旦冷静になり悪魔を倒す対策を考えた。
「確かホンマントゲームでは悪魔の倒し方は下位悪魔は光属性魔法で倒せるんだっけか?」
(一か八かこれに掛ける!)
全ての邪気を浄化する光属性魔法。
〘光聖〙
その光に当たった悪魔達は次々に塵になっていき最後は跡形もなく痕跡は全て無くなった。
(ふぅ……どうやら合ってたみたいだな……)
階段を登ろうと上を見ると何十層にも階段があった。
(ゲッ……これを登るのか?)
しかしこれを登らないと先には進まない……俺は必死になり足を動かした。
それからーー30分ぐらいが経過した頃、俺は1つのことを思い出した。
(そういや……クラス対抗戦の時……ロンに魔法でやられた時本来…来ないはずのステータスの画面が出てきたよな)
俺は改めて『ステータス』っと囁くと目の前にはいつも通りのステータス画面が出てきた。
オスト・ベンフォント
『魔力』 155835/155835
『体力』852/852
『レベル』90
『権限』無
『魔法種類』
火属性魔法 闇属性魔法 雷属性魔法
風属性魔法 光属性魔法 無属性魔法
水属性魔法 土属性魔法 氷属性魔法
『転生ポイント』
0/1000
『権限』っとステータスに書かれており……たった一つの言葉『無』っと書いてあった。
(なんだ?無って……)
俺は何となく『権限』っと表示されているところを押すと新たな画面が開いた。
「うわ!なんだこれ!?」
中には文字が書いてあった。
『権限』
レベル 無
全てを超越し超える存在となりうるものが与えられるスキル
ただし『無』の状態では発動できるスキルは『無し』
「なんだこれ……発動できるスキル無しってか?」
どうやら今のところレベルが足りないのか無の状態らしい
しかし変わったところは分かった……ステータスの変化のようだ。
前のロンとの時も通知が来たのもこれが原因だろう。
これも神様の恩恵の1つなのか?っと疑う俺。
(今度会ったら聞いてみるか……)
ステータス画面を閉じ俺は気力を振り絞って残りの階段を全て走った。
◆
「はぁはぁはぁ……やっと着いた……」
たどり着くとそこは豪華な椅子があった。
(なんだこれ……椅子?)
椅子に近づこうとしたその時、俺の目の前には矢が飛んだきた。
その方角を見ると手下と思われる悪魔がこちらに向けて弓矢を放つ。
「なんだよ……こいつら……」
だが俺もそう簡単にはやられない……ただひたすらに避け続ける。
(やっとやめたのか………?)
その時、拍手をしながら1人の悪魔が近づいてきた。
「実に素晴らしかったぞ?……人間」
「お前は……素悪魔フリート」
「ここに来たってことはお前の大切な人を取り返しに来たんだろ?」
「あぁ……それともなんだ?返してくれるのか?」
「あぁ?返すわけ無いだろうが!あの女もお前もここで死ぬ運命なんだからな!」
その言葉に俺はキレ脳内には『殺せ』っと2文字の言葉が浮かんだ。
「お前ぇぇぇーーー!」
「さぁ!来いよ人間!俺を楽しませてくれ!」
俺は素悪魔フリートに向けて拳を放つ。
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