第19話 最強vs伝説
最強のドラゴンベクトロンは俺の放った魔力に当てたれこちらに来てしまったようだった。
「主……ここは逃げた方がいいのでは……」
「え?でもレベル稼ぎにもなりそうだけどなぁ」
「そんなこと言ってる場合ですか………」
俺はしばらくうーんっと悩んでいた……するとコンマラスは溜息をつきベクトロンに話しかけた。
「ベクトロンよ…我と戦ってくれんか……」
「なぜお前なのだ……我はそこの人間と戦いたいんだが……」
「すまぬ……まだ主は5歳児だ……大目に見てくれ」
「んーー仕方ない代わりにお前でよかろう」
「助かる」
俺抜きで何故か2人で戦うことになった様子だった。
「あのー俺の意見は……」
「主……ここは我に任せてくれ」
「えーまじかよ」
俺はえーっと難しい顔をしながら言うとコンマラスはベクトロンの方へゆっくりと歩いていった。
「それじゃあ始めようか………最強と名高いベクトロンよ」
「我を満足させてくれよ?コンマラス」
それを言うとコンマラスは高速でベクトロンの後ろを取った。
「ほう…いきなりか」
「悪いが早めに終わらせてもらう」
ベクトロンは焦る様子もなく余裕の構えでコンマラスの攻撃を受けた。
〘王者の爪〙
コンマラスが使った技…王者の爪はありとあやゆる魔法または受けた身体を再生出来なくし少しずつ体力が奪われていき死んでいく高位の魔物しか使えない物だ
しかしそれを食らったベクトロンは余裕の笑みで背中に生えてある翼でコンマラスを風圧で飛ばした。
「どうした?こんなものなのか?ダンジョンのボスは」
「ふん…戯けが……まだまだ」
思考を変えたのか今度は後ろに回らずに直接ベクトロンの腕に乗り頭に向かい走った。
するとベクトロンは自分の腕に乗っているコンマラスを狙い……
〘竜の伊吹〙を放った。
それを予測していたのかコンマラスはすぐにジャンプをし地面に降りたがベクトロンの腕は見事に焼け尽くされ皮膚は殆どない状態だった。
「やっぱり竜の伊吹は強すぎるな……」
ベクトロンはこう言い放すと腕が再生し皮膚が元の状態に戻った。
かなりの回復力を持っているらしい
「ふむ……やはりお前では我には勝てんぞ」
「チッ……ならこれならどうだ!?」
再びコンマラスは近づこうと走ったがそれを許さないのか否かベクトロンは魔法障壁で壁を作った。
「これを壊せなければお前では我に勝てん」
「なら壊してやるぞ!」
コンマラスは全身に魔力を流し牙に魔法陣を作った。
〘王者の牙〙
その牙は何でも切り裂き全てを粉々にすることが出来るこれも高位の魔物にしか使えない技だ。
それをコンマラスは魔法障壁に向かって牙を剥いた。
すると噛み砕かれたのか魔法障壁は割られベクトロンは驚きの顔をした。
しかしそれでもベクトロンはまだ余裕の笑みで笑った。
「フハハハハ!よくぞ我の魔法障壁を破ったな」
「これぐらい簡単だぞ……」
「ならこれはどうだ?」
コンマラスは違和感を感じ空を見るととてつもない無数の魔法陣があった。
「神に従えし我に聖なる拳を下したならば目の前の者を滅せよ…容赦なき神よ」
ベクトロンにしか分からない言葉を唱えると魔法陣からは沢山の黄色い色をした拳が出てきた。
〘
コンマラスを取り囲むようにその魔法は周りを容赦なく塞ぎ行き場を塞いだ。
「チッ……」
「降参するなら今のうちじゃぞ?」
「我が主の名においてそれは許さぬ………」
コンマラスはベクトロンと再び距離を置きブツブツと何かを言い始めた。
「我呼びに応じ応えよ…疾風が欠けるは旋風…業火に燃えるは猛火…2つの理を背いて合わさりその者に撃たれしいまここに応じよ!」
〘
その時ベクトロンとコンマラスの間には凄まじい風と炎が飛び散り一切近づけなかった………。
その風が収まり炎は無くなると2人とも沈黙状態になった。
数秒後先に口を開いたのはベクトロンだった。
「ふははは!お前やるではないか!ここまで我と互角に戦えるとはお前の主はそれ以上の力なのだろう?ワクワクするな!」
「ふん……お前では主に勝てんぞ……」
どうやら喧嘩?怠慢?は無くなったようだった。
俺はホッと安心をするとベクトロンがこちらに近づいてきあることを申し出た。
「貴殿よ……良ければ我もこの大魔境から連れ出してくれんか?」
「え?でも……ベクトロンはここの守り神的な感じなんじゃ……」
「それははるか昔のこと…今にとってそれは関係ない」
「分かったよ……ベクトロンがそこまで言うなら連れて行ってあげる」
「貴殿よ………助かる」
了承した俺はベクトロンと従魔契約を交わすことにした。
「我が意思に答えし魔物よ…我が従魔契約せよ…名はベクトロン」
前回と同じように従魔契約をしベクトロンのしっぽに紋章が出来た。
「それじゃー帰ろうか……」
「その前に主よ…こいつのサイズの件に関してなんですが……」
「あー確かに……ベクトロンそれってサイズ小さくできる?」
「小さくか?」
「そう…例えばこんな感じに」
俺の横にいたコンマラスはぼん!っと音を立てると煙の中から小猫がでてきた。
「こんな感じだ、出来るか?ベクトロンよ」
「当たり前だ……我に出来ないことなどそうそうないからな」
するとあっという間にベクトロンも小さな竜となり俺の肩に乗った。
「よしそれじゃー2人とも帰るか!」
そうして俺達は王城に無事に帰った。
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