第32話 デデドンの最後(後編)

〜ツクモ視点〜


 俺はデデドンとファーナス王妃のやり取りを聞いていた。


 そして、新たに会場に入ってきたフラット王とシィの様子を見ていた。


 シィは絢爛で優美なドレスに身を包んでおり、いつも以上に上品さを感じさせる。


 俺はまるで絵のような美しさを、彼女に感じた。


「お……王が……目覚められたゲフとな……?」


 デデドンが目を見開いて、腰を抜かしていた。


 全くこいつさえいなければ、もっと素直にパーティーを楽しめたに違いない。


「ああ、そうだ。余は何者かの呪いによって、この6年間ずっと眠らされていた。……それをツクモ・イツキが解呪してくれたのだ」


 俺がフラット王に紹介された瞬間、デデドン含む全員が俺に注目した。


 デデドンの場合は、歯をぎりぎりと食いしばりながら睨んできた、といったほうが正しいか。


「そ……それは良かったでゲフ……! そ……それにしても、その犯人は許せませんでゲフな……まさか王に呪いをかけるなどと!」


 デデドンは頭を下げたあと、王に言った。


「この私めがかならずその犯人を捕まえてみせるでゲフ!」


「その必要はない。デデドン」


「は……?」


 そしてフラット王は断言した。


「なぜなら犯人はお前だからな。デデドン・ボン」


 会場に大きな緊張が走った。


 俺やアレス卿など、詳しい事情を知るものは動じなかったが、知らない者にとってはあまりにも重大な事実だったからだ。


「これが証拠だ。お前の屋敷から見つかった魔道具だ」


 王に使える兵士の一人が手に持ち、皆に見せた。


 禍々しい鏡のような魔道具。


 俺が調べた結果、狙った相手を昏睡状態にする効果があると判明している。


「そ、それが何の証拠になるでゲフか!!!!!! ああそうだ!!!!!! 呪いをかけるには何かしらの触媒が必要でゲフ!!!!!! その触媒は術者と対象の体の一部分が必要になるのでゲフ!!!! それが無ければ私がやった証拠にはならないでゲフ!!!!!!!」


 デデドンの言うとおりだ。


 呪いを成立させるには、自分と相手の体の一部――一般的には血が必要だ。


 例えば今回で言えば、犯人の血と、王の血の両方が触媒として使われた証拠を見つける必要があった。


「ああ、お前の言う通り、呪いには触媒が必要で――それはすでに見つかってある」


 デデドンの体から冷や汗が流れる。


「その触媒を調べた結果、私の血のものと――【我が国の庶民である女性の血】が使われていた」


「……」


 会場は急に静かになる。


 そして、デデドンは急に笑顔になった。


「は――はっはっは!!!!! だったら私は何も関係ないでゲフな!!!!!!! 犯人はその庶民!!!!!!! 王はくだらない冗談がお好きでゲフな!!!!!!」


「――黙れ」


 フラット王は、浮き立ち始めた空気を一瞬で鎮めた。


「何も余に呪いをかけるのに、お前本人がやる必要もあるまい。お前に従う誰かにやらせたほうが足がつかないからな」


 デデドンは、ぐぬぬと歯を食いしばる。


「お前の行った罪はこれだけではあるまい? ――魔族と裏で繋がり、モンスターの軍団を我が国内へと引き入れたこと、紛れもないお前の仕業であることはすでにわかっている」


「何を馬鹿なことをおっしゃるのでゲフ!!!!!!」


 デデドンは言い逃れようとして、様々な言い訳を吐いた。


 自分がどれだけ王に尽くしたのか。


 どれだけ国民を思っているのか。


 大層きれいな御託を並べた。


 そのおかげで俺は、デデドンの人物像をある程度理解した。


 彼は親から受け継いだ高い地位を持ち、そして言葉がよく回るタイプでもある。


 彼の周囲は、彼の思い通りになったに違いない。


 だから挫折という経験を何もしたことがないのだろう。


 幼稚園児から今日に至るまで。


 その結果、このような愚か者に成り下がってしまった。


 だとすれば、彼にとってこれが、最初で最後の挫折になる。


「わかって頂けましたか? 王よ! 私は無実です!」


「……証人を呼べ」


 王はそう付き人にいうと、すぐに数人の男が連れてこられた。


「お、お前たちは、コンドルの爪の――」


「ああ、そうだ。彼らからすでに話を聞いている」


 連れてこられた男たちはコンドルの爪の経営陣である。


 そのなかで太った男が皆の前で言った。


「私達は、デデドン・ボンが持ちかけた計画に乗ったのですブヒ。多額のお金を報酬としてもらえる契約だったのですブヒ。デデドン卿は魔族と結託しており、私達はモンスターと戦うフリをするだけで良かったのですブヒ」


「きさまああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!! 何を言っているんでゲフかあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」


 デデドンは顔を真っ赤にして、怒鳴る。


「し、仕方なかったんですブヒ!!!!!!! 誤魔化す前にはもう証拠がすべて握られていたんでブヒ!!!!!!!!!!」


 コンドルの爪の経営者たちは最初、必死に自分たちは無実だと誤魔化そうとした。


 が、アドリー達がすでに、コンドルの爪の本部からすべての証拠品を手に入れてくれたおかげで証拠隠滅の時間を彼らに与えなかった。


 だから、直ぐに観念してくれたのだ。


「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ!!!!! だったらコンドルの――」


「コンドルの爪の構成員は皆、騎士団によって捕縛されている」


 王はデデドンに先んじて言った。


 恐らく、デデドンは逃げられないと踏んで、『コンドルの爪の全兵力を遣わし、貴様らを皆殺しにしてくれるでゲフ』とでも言うつもりだったのだろう。


 デデドンが懐に忍ばせた水晶は、デデドンの私兵であるコンドルの爪に指示するためのものに違いない。


「彼らを捕まえた騎士団の報告によれば、彼らは街の警護など一切しておらず、昼夜問わず酒場で飲み食いし、住民に多大な迷惑をかけていたそうだ」


 その様子を、俺はアドリー達から聞いていた。


 本当にくだらない連中だと思う。


「――そういえばお前は我が妻にこう言っていなかったか? コンドルの爪が真の英雄だと。これがそうなのか?」


「は――はは――そ、その……そのようなことは……」


 デデドンはどんどん、言葉に詰まる。


 言い訳すら言えなくなっていた。


「魔族に助けを求めても構わんぞ?」


「そ……それは……!」


「ま、無駄であるがな」


 王は全員に宣言した。


「国内に入り込んだ魔族とモンスターたちは皆、殲滅された。我が国の騎士団と、ツクモ・イツキの活躍によってな」


 周囲はざわつき、また俺が注目の的になる。


 ……いや、これ以上目立つと流石に気になるのだが。


「ま、まさか!? そんなことが!?」


「真実だ。モンスター共は殲滅し、それを引き連れていた魔族師団長ゾフィーは討ち取られた。――1週間前にな」


「!!?」


 この瞬間、デデドンは初めて真実を知った。


 すでにデデドンを裏切っていたコンドルの爪経由でしか、情報を得られなかったからだ。


「お前は魔族と結託していた証拠もすでに抑えてある。……白状するなら今のうちだが?」


「……」


 張り詰める空気。


 デデドンの一挙一動に、皆、息を呑む。


 そして、この瞬間――


 デデドンの目つきが変わった。


「フラット王よ……私は確かに魔族と裏で結託したのでゲフ」


 なんと自ら白状したのだ。


「ですがそれには理由があるのでゲフ」


「なんだ? その理由とは?」


「――魔国と和平交渉するため、でゲフ」


 このとき、周囲の空気は変わり始めていた。


 デデドンの、自分の行動こそ真の忠臣足り得るのだ! という演技力はかなりのものだったからだ。


「今、この国には私以外に、魔国との交渉ルートが無いのでゲフ。もし両国の間に大きな歪が生まれたとき、誰が【戦争】を止められるのでゲフか? 歴史上繰り返された魔国との大戦争はどれも悲惨な終わりを迎えたのでゲフ。 国民の半分が死ぬような戦争を、王はまた繰り返すおつもりゲフか?」


 この男の言うとおりだった。


 歴史上、魔国と戦争が何回も行われたが、どの戦いも勝利とは言い難い結果だった。


 だから、今のユーフォリア王国の戦略といえば、国境には大きな防衛網を敷き、敵が攻めてきたときだけ戦うようになっていた。


 だが現状、魔国との交渉ルートが無いという問題を抱えていた。


 交渉ルートが無ければ、防衛網を突破されたときのリスクは激増する。


 今回の事件では、政治的方法による解決が全く通用しない状態に陥っていた。


 もし、俺とGクラスと騎士団の活躍が無ければ、この国は何も出来ずに詰んでいたのだ。


 無論、以前は――正確には7年前までには、魔国との交渉ルートがあった。


 だが、新しい魔王が誕生し、宰相をベルゼーブが担うようになってから、既存の交渉ルートが使えなくなってしまった。


 それが、この問題の始まりだった。


「今、私を処罰すれば、もう誰も魔国と対話する事ができなくなるでゲフ!!! そうなればこの国はまた混沌の時代へと後戻りするでゲフ!!!! どうか王よ、この国の平和のために今一度、お考えを改めるでゲフ!!!!!!!」


 そのデデドンの言葉を聞いた貴族たちに動揺が走る。


 デデドンの言葉には、確かに合理性が存在していたからだ。


***


(くくく……これで私の勝ちは決まりでゲフ。立場こそ危うくなるが、なあに、生きてさえいればまだ逆転は可能でゲフ。それにしても私に逆らうとは小癪な奴らでゲフ。手ぬるい手段を用いたのはこちらの失策だったでゲフ。――次はコイツラを皆殺しにするべきでゲフな。……ああ、魔族に彼らを売り飛ばすのもいいでゲフ! 特に、あのツクモというやつには、死よりも恐ろしい罰を与えねばならないでゲフな!)


***


「……もし、あなたが平和を願って魔族と結託したのなら、少しだけ、処分を優しくしたのかもしれませんわね」


 口を開いたのは、これまで王の横にいたシィだった。


「お父様、これから先は私に言わせてください」


「ああ、頼んだぞ。シィファ」


 そして、シィは懐からある一枚の紙を取り出し、皆に話した。


「これは、デデドン・ボンと魔族が交わした契約書です」


「ゲフぅ!!!!!! そそそそそそれがなぜ!??????????」


 今、この瞬間、デデドンは詰んだ。


 この内容を知った者は、例え誰でもデデドンの味方をするはず無いのだから。


「絶対に見つからない場所に隠したのに!!!!!!!! や、やめるでゲフ!!!!!!!! やめてくださいでゲフぅ!!!!!!!!!」


 涙声で、シィに訴えかける。


 が、無視され、淡々とその契約内容が読み上げられた。


――ゾフィーと協力し、ユーフォリア王国の国民1万人を魔国に差し出すこと


――デデドンが王になった際、魔国がその後ろ盾になること


――魔国は、デデドンが選んだ国民以外の人間全員を自由にする権限が与えること


――デデドン自身が天寿を全うしたあと、魔国はユーフォリア王国のすべてを自由にする権限が与えられること


 この契約内容には、何一つ、国のためになることが書いていなかった。


 売国奴という領域を遥かに超えた契約だった。


 これを聞いた者たちは、あまりの酷さに絶句していた。


「この男の頭の中に描いてるのは、決してこの国の平和なんかじゃありませんわ。自分自身の醜く腐った欲望をどれだけ満たせるのかだけですわ」


「あ……あ……そ……そんなことは……」


「そして、この契約書はこの男の隠れ家で見つかりました」


 隠れ家、という言葉を聞いたデデドンの顔が青ざめる。


「そしてそこでは、デデドン自身の領民に対して、残虐行為が行われていたのですわ」


 会場は騒然となる。


 デデドンは、誰にも見つからない場所で、領民――特に女性に対して拷問と言っていいほどの暴力行為を行っていたのだ。


 俺と調査班だけで見に行ったのだが、あまりの凄惨に、俺も吐き気を覚えたほどだ。


 Gクラスの彼女たちを連れてこなくて正解だったとその時は思ったものだ。


「な……なぜ……その場所が……?」


「俺が説明しよう」


 俺は話に割って入る。


「お前と勇者ジャジャとの関係が、この話の鍵になるからな」


***


 勇者ジャジャ、本名ジャジャ・ゴールド。


 父親は元貴族で、母親はフレアドラゴン。


 ドラゴンハーフとして生まれたジャジャは、最初、ドラゴンが住む土地で暮らしていた。


 が、ある日ジャジャは、魔剣リベリオンを手にしたその日、同じ種族であったフレアドラゴンを5匹殺した。


 その後、ドラゴンの土地から離れ、人間の土地で住む事になった。


 すでに没落していたため、父親の家系に頼れなかったジャジャは、ある者に頼ることになる。


 それが、デデドン・ボンだ。


 デデドンはジャジャに、ある契約を持ちかけた。


『お前に衣食住と教育を提供するでゲフ。その代わりに、お前が持つドラゴンの土地を私に寄越すのでゲフ』


 ジャジャはその話に乗った。


 自分が殺したドラゴンの土地をそのまま譲ったのだ。


 ドラゴンの土地というのは、同種族以外の者に見つけられないように結界が貼られている。


 また、様々な人間や魔族などから神域と言い伝えられているため、誰も近づかないように、と教育されていた。


 その盲点を突いたデデドンは、ドラゴンの土地を手に入れて、そこに、自分の新しい屋敷を作った。


 そこで、領民を招き入れては奴隷――いや、おもちゃとして残虐の限りを働いた。


 今の今まで見つかることなく、それが続いた。


 そしてその場所に、自分にとって見つかると不都合な物――魔族との契約書も隠した。


***


「しょ……証拠はあるのでゲフかぁあああああああああああああ????????? 証拠!!!!!!!! 証拠!!!!!!!! 証拠!!!!!!!! 証拠!!!!!!!! 証拠!!!!!!!! 証拠ぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


 デデドンは狂いながら叫ぶ。


 冷静さなどもうすでに無くしてしまっていた。


「中級魔法スタン」


「ぐぎぃいいいいがあああああああああああ!!!!!!!!!!」


 暴れる奴に、俺は魔法をかけた。


 奴の体中がしびれ、身動きが出来なくなる。


「証拠なら十分に出した」


「嘘ゲフ!!!!!!!! 嘘ゲフぁあああああああぁああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」


「まだ足りないか。……だったら更に証人を呼ぼう」


 会場には、数人の女性が入ってきた。


「あああああああああああああああああああ!!!!!!――あ、ああ? …………………………え?」


 デデドンは、絶句した。


 デデドンにとっては、見覚えのある女性たちだからだ。


 その女性達の一人が、一歩踏み出し、話し始めた。


「……わたしは、このデデドンに命じられ、王に呪いをかけた女です」


***


――おら! 早くその手をナイフで斬りつけるのでゲフ!!!


――お前の血が触媒に必要なのでゲフよ!!


――……よし、それじゃあ、この魔道具に今からいう手順を実行するのでゲフ


――あ、嫌だ? ゴミが!!!!!!


 数回殴られました。


――金の無い貧乏人であるゴミクズを買ったのは、誰ゲフかなぁ??


――もし逆らったりしたら、どうなるかわかっているゲフな?


――お前は死ぬでゲフ


――これまで以上の痛みを味わって死ぬのでゲフ!


 わたしは死の恐怖に耐えきれず、言う通りにしました。


――よし、これで王は目覚めなくなるのでゲフ


――それじゃあ、あとは


 デデドンはわたしの胸にナイフを刺しました。


――証拠隠滅でゲフな!!!!


――楽に死ねて良かったでゲフな!!!


――げひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!



***


 この場にいる女性は皆、デデドンに殺された者たちだ。


「……な、なぜ、生きている……?」


 ごく当然の反応に、シィは答えた。


「生き返ったのです。――神級魔法リザレクションによって」


 デデドンはあまりの事実に、過呼吸になる。


「り、り、り、リザレクション……? か、神の御業……究極の魔法……そ、そんな、ものが……」


 デデドンに殺されたであろう人々は、皆、俺が生き返らせた。


 デデドンから受けた心の傷は大きかったに違いない。


 それでも、この邪悪な男に天罰をと、恐怖を振り切ってこの場に立ってくれていた。


 そして、これまで黙っていたアレス卿も、声を上げた。


「私の領地がモンスター達に荒らされたのも、この男の手引だったという証拠がある。政敵だった俺が憎かったらしい。そして、モンスター達に捉えられた領民200名は、皆、命こそあるものの、心に傷を負った者ばかりだ! この男に人の心など断じて無い!!」


 アレス卿は、正義の怒りを込めて、皆に呼びかけた。


 その場の、デデドン以外の全員が同調する。


 共犯者だったコンドルの爪の経営者ですら、口をつぐんだ。


 この男の味方をするものなど、文字通り皆無だった。


「それでは、わたくしが王に代わり、お前の罰を宣告しますわ」


 シィは、叫んだ。


「懲役、100万年の刑!!!!!!!!!!」


 この男の最後は、牢獄で惨めに死に晒すことが確定した。


「あ――あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 そのまま、衛兵に体を縛られる。


「死ねえええええええええええ!!!!!!!!!! お前ら全員死ねええええええええええええ!!!!!!!!! 戦争に負けろおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!! 皆殺しされるでゲフううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 呪いの言葉を吐き散らす。


 もうこんな奴とは二度と会うことはないだろう。


 故に、こいつに何を語ろうが全くの無意味。


 しかし、それでも俺は言わねばならない。


 これは、俺にとっての決意表明であり、そして、この男が俺たちの破滅を望むのであれば――それは無意味だと言ってやらなくてはならないからだ。


「そうはならんよ。デデドン――俺が戦う以上、この戦争に敗北はありえない」


「あ――ああ――」


 そうして、デデドンは魂がまるごと抜けてしまったのか、衛兵にただただ引きずられるだけの存在になった。


 そして俺がデデドンに伝えた言葉は、図らずも、この場にいたすべての者の心に届いた。


「諸君、我々はデデドンを処刑したことによって、魔国との戦争が確定した」


 デデドンが部屋から連れ出されたあと、王は皆に宣言した。


 そして、王は俺の方を見て、言った。


「しかし、この戦いには絶対に勝利する! ここにいるツクモ・イツキが戦う限り、敗北は決してありえない!!」


 歓声と拍手が盛大に鳴り響く。


 そのすべてが、俺の方に向かっていた。


 ……どうやら、また忙しくなるらしい。


「はあ、俺の休息を奪ったツケは高く付くな、魔国。それに――」


 ジャジャ……お前はどれだけ俺に迷惑をかければ気が済むのだ……全く。





―――――――――――――――――――


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