第9話
「まずは試験内容について説明します。一人ずつここにいる試験官と戦っていただきます。その内容によって試験結果を左右します。もちろん勝敗も加味しますがあくまで内容を重視していますので勝てなかったからと言って不合格とはなりませんので安心して下さい。」
そこで一人の受験生が手をあげる。
「魔法の使用は良いんですか?」
「はい。基本的に魔法も含めて本人の実力ですのでこちらからは何も言いません。またスキルなどについても同様です。」
それから何人かの質問に答えると
「では、これより試験を始めます。呼ばれた番号の受験生は前に出てきてください。」
次々に受験生が前へ出る。しかし…
「お前、何しに来たんだ?」
見知らぬいかにもいじめっ子みたいな奴が近づいてきた。
「……」
「お前に言ってんだよ!石ころ!!」
周りを見回すが誰一人いないと思ったら、なんと僕に話しかけていた。
「君誰?」
まじで知らん。
「無能の分際で名に話しかけてんだ。」
いや、お前から話しかけてきただろ。頭悪いのか。
「自分から話しかけてきて、何言ってんだお前。」
君からお前に呼び方を変え疑問を口にすると
「てめ…、誰に向かって言ってんだ…。」
怒り心頭のご様子の低知能A君。
「君以外にいる?」
そう言って確認を取ると
「っ、無能のくせに…、口の利き方を知らねえのか!!」
そう言って殴りかかってこようとする低知能A君。しかし…
「そこの気味!何をやっているんだ!不合格になりたいのか!」
試験管の一人が低知能A君に向かって注意する。
「っ…」
何かもの言いたげにしながらもその場を去る低知能A君。しかし、彼が去った後も周りが騒がしいたぶん、あの武器召喚を見ていた人たちがなんか言っているんだろうな。気にならないからいいけど…。あっ、ちなみにAっていうのはもしかしたら他にもこんなのがいるかもしれないからな。
「……。受験番号1456番、前へ」
やっと僕の番か…。あの日からの訓練の成果、思い知らせてやる…。
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