第7話
これでいちよう全ての確認が終わったな。
数日後、父さんが話があるというのでリビングに集まった。母さんも一緒だ。
「何の用?父さん」
「クリス…お前の力は危険だ。使い方を間違えれば人をも簡単に殺せてしまう」
それについては僕も思っていた。例えば筋力だけでも能力補正で24+2400×2=4824にもなる。
初代勇者でも2000はなかったと聞く。
「そこでクリスには魔法剣術学院に行ってもらいたいと思っている」
「でも、武器召喚で石ころが出た僕は入学拒否されるかも…」
そんな奴、誰も入学させたいとは思わない。
「それについては大丈夫だ。知り合いに頼んである。父さんが言いたいのはクリスに行きたいという気持ちがあるかどうかだ」
「………」
行きたいか行きたくないかでいったら行きたいに決まっている。世界的に見てもサラシャ魔法剣術学院の水準は高い。卒業後の将来は明るくなるだろう。
だけど、そのことで父さんたちに迷惑がかかるのなら話は別だ。
何を考えているのか分かったのか、父さんは
「別に父さんたちの事は考えなくていい。その結果父さんたちに迷惑が掛かろうが、そんなもん吹き飛ばしてやる。知ってるだろう、父さんたちが強いの」
「ええ、そのとおりよ。だからクリスが気にする必要ないのよ」
そう言って不敵に笑う父さんといつも通りの穏やかな母さん。
確かに父さんたちが負ける姿が想像できないな。なんか心配してたのがばかみたいだ。それなら…
「魔法剣術学院に入学したいです。後押しをお願いできますか?」
「「もちろんだ(よ)」」
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