第4話

「まずその眼。」


 目ですか?


「目ではなくて眼です。」


 細かい発言の違いを気にしない者としては平面にしないと違いが分からない低能者としては、火の玉出せるのだから、漢字変換ぐら出来るのではと思う。


 同音異義語って難しいよね。異義語じゃないけれど。


「一つは、魔力の流れを視ることができます。」


「進化すると妖精眼。から精霊眼になります。確かこの上もあった気がするけれど、魔力視で、天眼、神眼になるなんて、聞いたことがないから、気にしなくていいから。いや、天眼までなるのでしょうか?」


 なるのでしょうか、と言われても困るのですが。知らないし。


 私、○○好きじゃん、と同じ空気感がしたのだが、気のせいだろうか。


 感想が、へえ、そうなんだ、しか出てこない。


「ついでに言うと、これは、おまけではなく、自作ですね。」


「というか、眼だけではなく、体をより魔力を扱いやすいように作りすぎていますね。」


「魔力循環だけしていればいいものを、わざわざ、新しく管作ったり、知魔力をとどめおいてより体に浸透されやすくなるよに繰り返して体に覚えさせたり、した結果ですね。」


「よかったですね。体が魔力と置き換えられなくて。そうなっていたら、魔力切れ、即死、か、運が良くて、魔力体で漂うでしたよ。」


「ただ、もっている方じゃありませんから、即死コースの方が比重高いでしょうね。今後、体を組み替えるときは気を付けてください。」


 気を付けてください、でいいのだろうか。


 立場的に死なないように止めるべきなのでは。簡単に死ぬなと言っておいて、それが正解なの?


 わからん。


「きをつけてください。」


 イエスマイマスター。


 とは言うものを、有無を言わせない威圧感を感じるとは、きっとこ為にある言葉なのだろう。


 一言一句に威圧感というか、魔力的な圧というか、何かよくわからないごちゃっとしたよくわからない圧力。


 超常なる存在なんだなというのを改めて実感した。


 通常の空間なら気を失って、息の根を止められていたかもしれない。


 そんな風にさえ思えてしまう。


「まあ、こんなんでも一応は、分類すると神的な何か、ですからね。やろうと思えばそれぐらいは、ねええ。」


 つまり、やろうと思はなければ、やらないと。


「何か文句が。」


 ありません。


「まあ、いいでしょう。」


「次は、眼です。」


 ん? 眼。


「眼です。2個目です。」


「2個ありますから、それぞれ、一づつ使用できるかもしれません。」


 可能性らしい。


「性質的にも共有できなくはないですね。脳が、ばーんってなるかもしれませんが。」


「良くて、俗にいう廃人、悪くて、脳死というやつですかね。物理的に脳が焼ける、と思っていただけれだ大丈夫です。」


 某スレイヤーなNINJAや、世紀末を行く拳法の達人のような爆発四散する状況ではなく、首から出ているコードをネットに接続する近未来な感じのものが、近いのかもしれない。


「スキルっぽい何かですから、いろいろなレベルが上がって、ならせば、それ相応になるので、後遺症が少なくなるはずですよ。ほどほどに頑張ってください。」


 新たな技術の説明はざっくりというか、投げやりというか、適当というか、これで取扱説明書に近い物があればいいのだが、そんなものは存在もしない現状において、あまり関心がないという感じに言われたのだが、それでいいのか担当者。


 そもそも、そんなモノをどこから持ってきたのだろうか。


 もしかして、これが噂のチート?


「いいなんてことになるはずないでしょう。バカなんですか。バカなんですね。バカでしたね。」


「普通に何かしらの対策を埋め込むにきまっています。魔法の訓練でおもいあまって自爆しましたなんて、上に報告したら私の管理責任問題になるのですから。これだから、まったく。」


「もう少し、世界は私に優しくなるべきだと思いませんか?」


 もしかして、何か地雷を踏んだのかもしれない。


「そう思いませんか。」


 思います。すごく思います。すこぶる思います。


「そうですよね。そう思いま」


 そう言いかけて空いている手を上にあげると、急に現れた圧力が半円形上の魔力?にあたって霧のように散った。


 もしかして、攻撃を受けた?


「いいじゃない、これぐらい。」


 明らかにここにはいない誰かに言っているようで、口調が若干砕けれている。


 口調が砕けてるほど、信頼が置ける相手なのだろうが、なんかこう、面倒くさい、という雰囲気が伝わってくるのは何故だろう。


 そして、握られている手から伝わってくる、うるさいなぁ、という意識。


「そもそも、、、、なにか。」


 いえ、何もありません。ぜんぜんです。


 きっと、秘密は秘密にしないといけない、触れてはいけない何かがあるのだろう。


 真実を知りたいからといって、なんでもかんでも暴き出す必要などないということだろう。


 不都合がなければ、事実は事実のままでもいい、という、某少年探偵に喧嘩を売っていくスタイル。


 身の安全を確保してこそだと思う。


「その割には、あなた簡単に死にましたけれどね。」


 さーせん。


「あ”~。。。あー、はいはい。わかりました。わかりましたよ。」


「話は戻りますが、その眼。浄化の魔眼、という極めて珍しい貴重なものです。」


 三重句?


「それほどまでに珍しいということです。」


「極端な話だと、純粋な幽霊を見えないとしても、その眼に魔力を流せば簡単に祓うことができる。よどんでいる空間をきれいさっぱり清浄なもとすることができる。」


「そういう物だから宗教関係者にとっては、喉から手が出るほどに欲するものになるのでしょうね。特に宗教と権力がイコールになるような世界で神の存在することが認識できる世界ならなおさらです。」


「神の神秘と言えなくもない物を対局の勢力が持っていたら、どんなことをしても奪うか、それができないならそれをなかったことにするかが、代表的なことでしょうか。」


「聖戦って便利な言葉ですからね。」


 なんとなく、話の流れ的に、前世?参加した戦争は教会関係の偉い人が、敵対勢力の誰かが持っていた浄化の眼を欲しいため手に進めたと。


 獣人含めた種族と同盟かそれに近い物を結ぼうとしたと聞いたことがあったが、明確に他国に侵略したというのを聞いたことがなかったのに、戦争だ~、っていきこんでいたから、不思議だったのだが、しょーもない理由なのだと思ってしまう。ここにきて知ってしまった真実。


 そして、戦争をふっかけたのにもかかわらず、お目当てのものは手に入れることができない残念感。


 もしかして、今頃、戦犯扱いされているかもしれない。


 どうしてなのかわからないが、目的物はここにあるわけだし。最後まで先頭で戦闘をしていたし。あったものはなくなったし、死んでいるからどうにでもなるだろうし。


 そもそも、なんで持っているの?


「最後に貰ったじゃありませんか。」


 最後?誰に?


「感が良かったのはさっきの一時だけのようですね。もっと、仕事を減らす方向に動いてほしいのですが。」


 そんなことを言われても、わからないものはわからない。


「あー、はいはい。わかりました。わかりましたよー。。。はぁ~。」


 ないかを受信したようだ。


 そして、最後の深いため息。


 悪いのはこっちじゃないはずなのにな。


「死ぬ直前に顔を、というか、目ですが、に掌底を受けたのを覚えていますか。まぁ、忘れていても見せるので問題ありませんが。」


 握られている掌から光を感じると、そこには、馬乗りになり、両手を光らせて、雷が体の周りをめぐっているかのようにバチバチと音が今にも聞こえそうなほどの魔力を放出している前世?姿と。


 馬乗りにされながら両腕で防御の態勢をとっている赤髪、長髪、砂漠地方の民族衣装のような、ぱっと見では薄い生地の衣装を着ている顔が整ったイケメン教会認定魔王様。


 魔力的な要素がなければ、テレビで見るような気もしないでもない。


「片方は膝を地面について上目でにらみつけ、片方は直立で剣を喉元に突き刺すような場面なのですが、悪く言えば泥臭い、よく言えば総合格闘技や、パンクラチオンでしょうか。」


「お客が入っていたら黄色い悲鳴が飛びかいそうでね。あと、イケメン許すまじ、という見出でネット記事になりそうですね。」


 現代社会に詳しいのが少し気になるが、こうしてみると、マウントをとっているから優勢ということにならないと思う。


 マウントをとられてから返されそのまま逆転KOなんてこともあるわけだし。


 ランナーズハイのように高揚しているからだろうか、この時のことはあまり覚えていない。


 最初から途中までなんとなく覚えているのだが、途中から何もかも曖昧に感じていたような気がする。


 気づいたら終わっていたし。


「攻めている方が攻めらている方よりも余裕がないように見えますね。」


「狂化状態に近い物を感じますが、基本的に受ける影響は最小か、それに近い状態ですから、ここまで興奮することにはならないはずなのですが、アドレナリンが出て興奮状態にあるとからとするにはちょっと。」


「気づいたら終わっていたという感想のようですから、何かありますね。苦情の一つでも入れてみましょうか。」


「もしかしたら、何か釣れるかもしれません。」


「ん? そうすると、私の仕事が増える可能性もありますね。どうしましょうか。」


 これは、聞かれている感じなのだろうか。こっちと、こっちと、どっちがいいという、超難問と同じにおいが仕様なのだが。


 いままで生きていた中でそんなことはなかったけれど。


 何が釣れるのかがわからないが、音声は軽い印象を受けるのに、仕事をしたくないという気持ちが、伝わってくるので本気で悩んでいる様子。


 どちらかといえば、面倒の方が比率は上なのかもしれない。


 ということは、答えは、


「使うかどうか別にして、手札が多い分には困らないのでとりあえず様子見ということにしておきましょう。」


 棚上げしたようだ。


「って、終わってしまいましたね。わかりましたか?」


 わかりません。あと、背中から刺されているのですが。


「はじめの方で刺されたって言ったはずですが。」


「まあ忙しくもないのにダラダラとして、危機感もなく進みませんでしたし。忘れたのでしょう。仕方ありません。そもそも、計画性というのもありませんから。」


 サイトマップや、ツリーイングといった計画表は大事だと思っても作ろうとしない、本人の性格と行き当たりばったりの無計画性が、遅延行為を発生している。本当に忙しくないのに。目指せ、3日もしくは1日更新。


「とある豆腐メンタル作者の愚痴はこのくらいにして、最後だけ再生しますね。」


 ちょっと批判されたぐらいで更新を年単位でしなくなる逃げ癖があるうえにかなり撃たれ弱い人間性としてどうなのと思わなくないが、とりあえず、スルーする。


 下から上に指を動かしたら、前々前世?でよく見た動画が再生につきもののタイムバーが。


 そして、それを人差し指でちょっと戻し、再生、戻す。


「行き過ぎたかしら、マウントとって殴っているだけですからどこを切り取っても同じなんですよね。」


「もう少し動きをつけることをできなかったのかしら?」


 マウスポイントや、直接の数字打ち込みがいかに楽なのかわかる動きをしながら、そんなことを言われても困る。


 編集機能はついていないらしい。


 時間としては、5分と経っていないのだから、そのまま流してもいい気がするのだが。


「あなたが次で幽霊見えるかどうかは別にして、お祓いに近いことはできす。」


「俗にいう心霊商法を、インチキではないまっとうな形で行えますので、お金に困ったらそういうルートもありますよ。」


 ありますよ、と言われても。


 まっとうな心霊商法、というパワーワードが気になる。


 幽霊が見えるかどうかはわからないらしい。


 妖精は見える可能性があるのに幽霊は違うようだ。


「よどみは感じれますよ。」


 考えるな感じるんだ、らしい。


「大体は遺伝ですけれど、見れるのは一種の才能ですから。あとは、慣れです。慣れ。」


「ついでに言いますと、純粋な幽霊と魔物に分類されるレイス、ゴーストは基本別物と考えた方がいいですよ、って、ここですね。」


 最後から数秒前のところで止めると、他称魔王様のカードをしていない腕がまっすぐ伸ばされ顔の前に。そして、光る掌。


 その時は、まるっきり気にしていなかったが、いま思うと、ノーガードでいるのはおかし過ぎる。


 いくら興奮状態にいたとしても、とっさの反射行動で無意識にでもガードするのではないのだろうか。


 魔王様の流派が東方のなら、シャイニングほにゃららと、叫びながら頭潰されそうだ。


 ただ、光っただけで何も起きなかったようだけれど。


「階段から足を踏み外して手を伸ばしたといった日常的な動作に関連するものならともかく、車に引かれてとっさに受け身取といったことは受け身取る練習して体に染みついてないとできないと個人的に思うのです。」


「しかも、歩きではなく、自転車に乗っていたらなおさら。ぶつかった衝撃で全身に力が入っていてもおかしくない。その結果、ドーンって感じで終了だと思いますよ。」


 つまりは、足を踏み外した場合に力を入れて掴むところを、車とぶつかり自転車に乗っているからしがみついてそのまま吹き飛ばされた、ということらしい。


「そのような感じですね。」


「しかもそこに、狂化に似た何かもついていますから余計難しいでしょうね。。。。ほんとめんどうくさいことをしてくれる。」


 そんな感じで防御が間に合わなかったようだ。


 なるほど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る