第31話混乱

家に帰ってから僕らは盗聴器や隠しカメラを探し回った。



「やっぱりないよな」



「でも、こういうのって素人には見つかられないんじゃない?」



「それよりもあの人なんで殺されたんだ」



「やっぱり、事件に近づいたから…私たちも殺されるのかな」



「もう、この事件に関わるのは止めよう、今ならまだ間に合うかもしれない」



「間に合うってなにが」



「呪いだよ、今なら呪いから逃れられるかもしれない」



「お兄ちゃん、変だよ。呪いってどうしたのよ」



「この町の呪い、一緒にみただろ、あれだよ。あの呪いのせいなんだよ」



「しっかりしてよ、呪いじゃない、殺人事件だよ」



「でも、なんの手がかりもないんだ。こんなに沢山死んでるのに警察は捕まえられないんだぞ、だから犯人なんて存在しないんだよ」



「お、お兄ちゃん」


沙夜は後ろに下がる。



「とにかく呪いから逃れる方法はこの事件に関わらないことだよ、いいか沙夜、絶対にこの事件に関わるな」



「わかったよ、お兄ちゃん、お兄ちゃんもお母さんみたいになっちゃうの?」


沙夜は自分の部屋に行く。


「でも…もう手遅れだよ…」






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