第19話きっかけ
「こんなところにファーストフード店があったんだ」
「知らなかったんですか?」
「ああ、僕は引っ越してきてからそんなに立ってないから」
そういえば自己紹介もしてなかったな。
「あ、僕の名前は南川、南川瑛人です」
「知ってます、あなたのお父さんの件も、私は北條美咲です」
僕はドキリとした。なんで父さんのことを知っているんだ。
「私はお兄ちゃんと、お姉ちゃんを殺されました、多分あなたのお父さんと同じように首を切られて」
「そうだ、僕の父さんも同じだよ」
「それで、何かわかったんですか?」
「えっ?」
「だって、わざわざ呼び出したってことは何か知ってるんじゃないんですか?」
「いや、それがあまり情報がなくてさ、君が何か知らないか聞きたかったんだ」
僕は申し訳無さそうに言った。
「なんだ、そう言うことですか、私もこの事件について調べようとしましたけど、お姉ちゃんが殺されたときにお兄ちゃんに止められました」
ガッカリしたように言う。
僕はなんだか申し訳ない感じになった。
あ、そういえば
「この町の都市伝説みたいなのは調べたよ」
「都市伝説?」
「うん、この町では毎年、1人、人が殺されているって、君のお兄さんも言ってた」
「そうなんだ、お兄ちゃんはそんなこと言ってなかった」
「それは多分君を巻き込みたくなかったからだったと思うよ」
「でも、そんな事件知らないですよ」
「えっ、でも確かにお兄さんは毎年毎年って言ってた」
「そうなんですか、私兄の部屋に何かないか調べてみます」
「僕ももう一度、色々調べてみるよ」
とりあえず、僕たちは連絡先を交換した。
するとメールが入った。
【お兄ちゃん今どこですか?早く帰ってきてください】
やば
「ごめん、妹から連絡きた。帰るね、それと今日のことは妹には言わないで」
「あ、はい。それと妹さん…怖くて話しかけられないから大丈夫です」
沙夜そんなに話しかけるなオーラ出してるのか。
何もわからなかったが、もしかしたら北條の部屋から何か見つかるかもしれない。
僕は期待を持ちながら家に帰った。
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