第12話話しは進まず

なんだい?」



「俺はこのクラスの山崎だ、おめーか?北條をやったのは」



「はっ?なにいっ」


僕の言葉を言い終わるまでに拳が飛んできた。



僕はイスごと床に倒れ込む。



「いきなりなにすんだよ」



「おめーが北條と何か話してただろ」



「確かにはなしてたけど、お前には関係ないよ」



「どうやらシメないとだめみてーだな」



「やれやれ、僕転校してきたばっかだよ?騒ぎは起こしたくないんだけど」



「てめー生意気なんだよ」


拳がまた飛んできた。



僕はそれを受け流してボディに重い一発を入れる。



「ぐえっ」


山崎はその場で崩れ落ちた。



「僕は色々と忙しいんだ、邪魔しないでくれよ」


実は僕は東京では空手をやっていてそれなりの力を持っていた。もちろん父さんからは喧嘩には使うなよと言われたが、いきなりやられてはそうも行かない。



クラスのみんなはざわついていた。


どうやらこいつは番長だったのかな?


まぁいいや。



僕はイスに座りなおした。



授業が終わって歩いてたら、沙夜がかけよってきた。



「お兄ちゃん、そのほっぺどうしたの?」



「ああ、なんだかうちのクラスの番長?みたいなやつに殴られた」



「もちろんやっつけたでしょ?」



「うん、一発で終わった」



「さすがお兄ちゃん、じゃあこれから現場に行ける?」



「うん、何も問題ない。よし行こうか」



北條の遺体が見つかった川にはお巡りさんが立っていた。



「あれだと近づけないな」



「あそこで、死んでたんでしょ?お父さんと同じように首なしで」



僕は父さんの悲惨な状態を思い出して吐き気がした。



「夜になったらお巡りさんいなくなるかな?」



「えっ、また夜にいくつもり」



「だって真相が知りたいもの、なんとか証拠をみつけたい。お父さんの無念を晴らせるのは私たちだけだよ、お兄ちゃん」



「わかった、母さんの様子をみながらまた来よう」



とりあえず、僕らは家に帰った。



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