第3話買い物のに出かけたことが始まり

引っ越し業者はてきぱきと荷物を運び込む。


よく、都内のそれなりのマンションにあった荷物がすべてこのアパートに入ったもんだ、僕は思わず感心した。


「さて、今日はどこか外食でも行くか」


「あなた、駅前は何もなかった気がするわ」


「そうか、困ったな」


「途中にスーパーがあった」


沙夜がぽつりと言う。


「じゃあお母さん、買い物してくるわ。沙夜も行く?」


「行かない」


「じゃあ、僕行こうかな、この町のこと少し知っときたいし」


「やっぱり行く」


こうして、僕たちは父さんをおいて、買い物に出かけた。


思えばこの時みんなで買い物に行くべきだったんだ。



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