第13話
「さて、それじゃあ早速マッサージに入りますか」
「
「ふぇ!?」
「変な声出さないでよ。マッサージするんだから寝ないと無理でしょ?」
「それはそうだけど」
部屋に入るだけならともかく、おそらく昨夜も
「本当にいいの? あとで法外な金額を請求したりしない?」
「私をなんだと思ってるのよ」
「死ぬために努力を惜しまない女子高生」
「まあそうだけど……ほら、親が帰ってくると面倒だから早くして」
「おじゃまします」
見た目だけならごく普通のベッドなのに、これを
「それじゃあうつ伏せになって、顔は枕に埋めて」
「ええ!?」
「いちいち声を出さなくていいから」
「いやいや! さすがに枕に顔を埋めるのはマズいでしょ!」
いくら本人の許可が下りているとは言えそれは一線を超えてる気がする。
「でも、そうしないと体に負担が掛かって意味がないよ?」
「いや、ですがね。本当によろしいのでしょうか?」
「いつまでもグチグチ言ってないで早くする!」
「きゃー!」
そうなると当然、俺の顔は枕に埋もれた状態になる。これは
そして同時に、
おっぱいが思い切り背中に当たっている。
昨日思い切り谷間や揺れを見てるだけあって、視覚と触覚の情報が脳内で統合されて今までにない興奮が俺の体を駆け巡っている。
「ん゛ん゛ー! ん゛ー」
枕に顔が沈んだ状態ではろくに声も出せない。
一応形だけでも「
背中が幸せなのでこのままでもいいのだが、紳士としては一応そういう反応を見せておく。
かく言う
「うぅ……やっぱり失敗した」
おっぱいが当たっていることよりもマッサージを施術する前に失敗したことを嘆いていた。
俺としてはこのまま悲しんでもらって結構なんだけどね。
「だけど、練習段階で失敗できてよかった。次はマッサージの練習を」
「ぷはっ!」
気を取り直した
「あっ! ごめん。ずっと押さえてた」
「大丈夫。ちょっと苦しかったけど」
おっぱいを堪能したことには触れないでおく。
「このままマッサージするけど、いいよね?」
「うん。こうなったら仕方ない」
どうやら
この状況で股間が反応しない方がおかしい。うかつに立ち上がろうものなら、男子トイレの悲劇の再来になってしまう。
「初めから素直に受け入れてればこんなことにならなかったのに」
「はいはい。すみませんでした」
とりあえず平謝りして心と股間を落ち着かせようと試みる。しかし、
「それじゃあいくよ」
「んひゃ!」
ふくらはぎを揉まれて思わず奇妙な声を出してしまった。
「だから変な声を出さないでってば」
「仕方ないでしょ。慣れてないんだから」
マッサージに不慣れなのもあるけど、女の子に体を触られることになれていない。
自分の意志とは無関係に揉みほぐされる奇妙さと
落ち着け俺。落ち着くんだ。そうだ。会話をして気を紛らわそう。
「初めはビックリしたけど
「本当!? 自分の脚で練習していたとは言えこんなにうまくいくなんて」
自分で自分を揉むのと人のを揉むのじゃ全然やり方も違うだろうに、このマッサージに関しては今のところ順調だ。
「次、肩から背中いくね」
「ん? お願いします」
ずっとシュート練習をして肩も重くなっていた。肩ならそんなに妙なことにならないだろうと油断してしまったのがよくない。
「重いとか言わないでよ?」
「え?」
腰のあたりにズンッ! と何かが乗った。その何かとは間違いなく
「あの、何をしてるの?」
「こうしないと肩と背中のマッサージができないでしょ?」
股間がこすれる……!
「それじゃあ肩からいくね。痛くても変な声出さないでよ?」
「いや、ま、待って!」
まさか股間が刺激されて危険だから一旦止めてほしいとは言えず、
「んっ! んっ!」
「っっっ!!!」
肩を指圧するたびに
その揺れは俺の体へと伝わり、結果的に最もコリコリになっている股間がベッドにこすり付けられている格好だ。
「ふー。ふー」
もはや俺にできるのは深呼吸をして意識を無にすることのみ。肩や背中がほぐれているかなんて関係ない。
これ、俺じゃなかったら絶対に
「
「すっかり軽くなったよ! あんまりやると
とにかく褒める。褒めて褒めて、もうこれ以上のマッサージは必要ないことをアピールした。
「そう? たしかに人にマッサージするのって思ってたより疲れたかも。こちらこそ練習に付き合ってくれてありがとう」
「ど……どういたしまして」
終わった。天国のような地獄が終わった。俺は耐えたんだ。目の前の快楽に自分を見失わなかった。
解放感から思わず枕にぼふっと顔を埋めてしまい、数秒してとんでもないことをしていることに気付いて飛び上がった。
「ご、ごめん。いつまでもベッド使ってたら悪いよね」
「何を今更。そういう風にさせたのは私なんだし」
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