蛍光ペン

「ねえ、オジさん」

「まだ大学生だよ」

「叔父は叔父」


 ママの、うんと年下の弟。


「入学祝いください」

「もう高校生か……ほら」


 蛍光ペン。


「もっと輝いてるのがいいんですけど」

「大学生だってば」

「約束でしょ?」


『大きくなったら結婚しよう』


 蛍光ペンに口づける。


「大学卒業したら期待してる、ね?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る