第333話小夜と竜祥!滅茶苦茶似合うとは思いませんか?

  酷く落ち込んでは、口角が戦慄しているような弟の痛々しい姿に心臓を苛まれているような気がしてならないでいる兄は、軽く右手の人差し指でこめかみを掻いて行きながら、引き攣っているような口角を上げていき、「そこまではないと思うけど…」”ドンー!”刹那、強く戦慄しては、上手く弱り切っている自分の体を精神的にも物理的にも支えてくれないでいる両膝を、無地のタイルにぶつけては、大きな音を立たせていた弟は、必死に両手で自分のもとで佇んでいた兄のズボンを握って行きながら、必死に喉から声を絞り出していた、「お願いします!」強く目を瞑っている自分の情けない姿を見ていられないと、無言で語っているようにと鼻梁に沿っては、鼻先を嬲っていくひんやりとした涙の粒の感覚に、嗚咽の声を強いられているような気がしてならないでいる弟は、強く叫んでいた、「俺の餓鬼を救ってやってくだせぇ…!」


  漠然とあんぐり口を開けては、猛然と膝を床に付けていた弟の自分に懇願しに来ていた様に見開かされては、まるで自分の同意を得ないと立ち上がろうとしないでいる彼の姿勢に苛まれては、眉間に皺寄せられているような気がしてならないでいる兄、「お、おい…!」上手く両足を彼のもとからずらしては、しゃがませてくれないでいるようにと、強くズボンを掴んで来る弟の姿勢に困らされつつ、強く両手を彼の弱っては、戦慄している両肘に添えて行きつつ、大慌てで左膝を地面に付けていこうとする兄、「やめろって、急に何をするんだよ!」無言で俯いては、真っ赤になっていた頬に透明なレールを残していく弟の姿勢に、心を強く殴られているような気がしては、自分が上手く子供が生まれていたことで、プレッシャーに押しつぶされている彼の思いに気がついてやれなかったんだと内心で悔やんでは、思わず強く歯を噛んでしまう兄は軽く両手を彼の肩に置いては、何とか彼に額を上げて貰おうと強く考えている、「竜祥君は別になんか不味い病気とかに掛かっていないんだし、」辛そうにと小刻みに震えながら、鼻を啜っていく弟の懺悔しているように涙を零していく様に、悲しみを植え付けられているように感じては、視界が段々霞んでいるようにと感じてしまう兄は、急いでいるようにと左手で軽く彼の汗に濡らされていた頭を擦っていき、「そんなに慌てる必要はないだろう?」


  兄の自分が彼に投げていた懇願の話を、受け入れてくれないでいる態度に口角が斜め下の方向に固定されているような気がしてならないでいる弟は、必死に額を上げて行きつつ、血走っているような眼を彼に向けて行きながら、酷く戦慄している両手を彼の両腕に向けて伸ばしていく、「お願いします…!」自分の上手く力を込めることができずにいる両手に握られていることで、戸惑っているようにと眉間に皺寄せている兄の自分と同じように、悲しみに耽っているような眼を睨むようにと見つめてしまう弟は言う、「俺に希望をくれ…!」苦しそうにと歯を食いしばっては、宛ら自分に膝を地面から離れてから会話しようと語って来るようにと、軽く両腕で自分の両手を上げようとする兄の苦しみのあまり、上手く言葉を紡げなくなっている姿勢を気にすることなく、猛然と額を下げては、強く真っ赤になっていた唇をこじ開けていく弟、「息子が自分みたいな社会の屑ではなく…!」


  ”ピチャー”まったりと自分の赤くなっていた鼻先から滴り落ちては、まるで自分の無様な格好を小馬鹿にしているようにと白い床に体をぶつけては、小気味いい音を立てていた鼻水と涙の粒が混じり合っていた水滴を気にすることなく、強く額を床に向けては、最早兄に助けを求める以外、自分にちゃんと子供を育てていけるような手段を持っていないんだと、窶れては、枯れていく木のような気分になれている心で痛感してしまう弟は、同じ家庭に生まれていたはずなのに、自分よりずっと立派な人間になっている兄に人生を上手く歩んでいけるようなコツを何としても聞き出しては、まだ手遅れ状態になっていない自分の子供に知らせて行きたいと強く願っている弟は、喉から嗄れていた声を絞り出していた、「まともな人間に育っていけるような希望をくれぇ…!」


  「うっ…」弟が紡いでいく酷く自責しては、彼の存在を蔑ろにしているような言葉に困らされては、普段は決してこのような話を自分に向けようとしなかった彼の体から漂って来る、焼けているような酒の臭いに心臓を苛まれているような気がしてならないでいる兄は、何度も赤くなっていた鼻翼に力を込めては、ごくりと固唾を飲み込んでは額を上げて行きつつ、軽く頑なになり、自分に支えさせようとしないでいる弟の右腕から引いては、自分の鼻水を垂れてしまいそうな鼻先を押さえ、鼻を啜ってしまう彼は軽く唇を噛んでは、急いでいるようにと咽び泣きの声で、自分を催促しに来るような弟に顔を向けていき、「わ、分かった…!」


  刹那、まるで自分が彼に向けていた一言に救われているようにと、猛然と額を上げて来ては自分に酷く潤んでいる眼を見せに来ている弟の様に、苦笑いして見たくなりつつ、まったりと右手を上げては、彼の汗に濡らされていた額にくっついていた髪の毛に触れていく兄、「分かったから取り敢えず立ち上がって?」宛ら自分はさっき彼に投げていた一言に後悔しては、撤回したりしないかと不安になっているようにと、眉間に皺寄せたままで軽く顎を引いて行く弟の酔っぱらっていたはずなのに、普段よりずっとしっかりしているように見えて来る姿勢に、苦い笑みを浮かべていく兄はまったりと鼻水に濡らされていた左手を軽く握っては、自分の彼の存在に戦慄されている胸元に当てては声を発していた、「どんな困難でも僕がちゃんと庇うから、」自分が必死に段々胸元の奥からこみ上げて来る激昂の気持ちを抑えながら紡いだ一言に、左側の眉毛がビクッと跳ねらせていく弟の顔に淡い笑みを見せて行きつつ、強く彼の汗に濡らされていた右手で彼の肩を掴んでいく兄、「こんな卑下になる事なんて一つもないんだぞ?」


  「うぐっ…」突然、兄が自分に向けて来る、自分には一生誰かに見せれそうにないくらいの酷くしっかりしていて、どっしりとしている態度に口角が斜め下の方向に向けられては、強く引かれているような気がしならないでいる弟、「お兄ちゃん…!」無理矢理俯いていた口角を上げて来ては、自分の瞳を見つめて来ては何度も頷いて来る兄のゆっくりと両手で自分の両腕を支えて来ては、自分を連れて立ち上げようとする姿勢に、体が温かい波に嬲られているような気がしてならない弟は、思わず強く歯を噛んでしまい、「ううぐっ…!」自分の意思とは関係なしに強く喉を殴り込んでは、肩を否応なしに起伏させに来た泣き声に、体を弱らされているような気がしてしまう弟は、つい戦慄している両足に苛まれているように感じつつ、猛然と両手を兄の背中に向けて伸ばしていき、「俺の可愛いお兄ちゃん…!」


  急に五歳に戻っていたかのような弟の悪い奴らに虐められては、一人でどうにか抱えていこうとしたけれども、結局失敗しては、自分が助けにいたような時に、戻れているような感覚をもたらそうとするようにと、強く自分の体を抱えに来る弟の姿勢に、口角を微かにくすぐられているように感じつつ、彼の体から漂って来る自分の鼻腔を占拠しようとしているような酒の臭いに、微かに不満を覚えながら、まったりと左手を上げては、彼の汗に濡らされていた後頭部を擦っていく兄は言う、「うん、ちゃんと聞いているからなに?」


  激しく鼓動を刻んでいる心臓の鼓動に、ようやく人生の勝ち組になっていけるような兄に、ちゃんと自分の息子も人生の勝ち組に入れて貰えるような約束をして貰って以上、息子が育っていくには、まだかなりの時間がかかってしまうんだとぼんやりと考えては、何度も赤くなっていた鼻翼に力を込めてしまう弟は、恐る恐ると自分の顎にある涙の粒なのか鼻水なのかが良く分からない液体に、汚されていた兄の肩から顎を引いていき、「俺に…」ごくりと固唾を飲み込んでは、真面目そうにと眉間に力を込めていく彼は猛然と弱っては、力が込められなくなっている両手を兄の肩に置いていた、「俺に…」


  弟がちゃんと将来のことを考えては、自分に跪くくらいの気持ちを込めていたことに、口角をくすぐられているように感じつつ、彼の潤んでいる瞳と自分に向けて来ている真摯の眼差しに向けて強く頷いていく兄、「うん。」「婿入りのコツを教えてくだせぇ…!」忽然、自分の必死に喉から絞り出していた一言に、絶句されているようにと眉毛を跳ねらせては、あんぐり口を開けて来る彼の顔を見つめて行きつつ、何度も鼻翼に力を入れては、同じ家庭に生まれて来た自分たちの人生には、もし交差点があると言うのなら、それは間違いなく、彼が綺麗でお金持ちのお嬢様と結婚できていたことであるのに違いないんだと強く思ってしまう弟は、自分が彼に投げていた言葉に驚愕の表情に固定されているような姿を見つめて行きつつ、声を発していき、「お金持ちのお嬢さんに体を売りてぇんだよぉ…」


  弟の酷く悲しんでいるようにと自分の胸元にあるシャツを握りながら、頭を下げに来る態度と彼が自分に投げて来た話に、眉間を嬲られているような気がしてならないでいる兄は、思わず大きな声を発してしまい、「ダメダメだなおい?!」兄のまるで自分に別嬪でお金持ちのお嬢様を紹介してくれないでいるような姿勢に、少しばかり立ち直っていた心が再び沈んでいるような気がしてしまう弟は、苦しそうにと強く喉に引っかかって来ては、上手く空気を吸わせてくれないでいる固唾を飲み込んでいく、「何でもします…」弱っている心につられているようにと、戦慄している額を兄の温かい胸元に付けてしまう彼は、必死に涸れていたように思えは、火に焼かれているような気分に味を味わっている喉から声を絞り出していき、「なんでしますから…」恐る恐ると震えている顔を上げては、目を半開きさせに来る兄の自分のどうしようもない無様な様に、飽きれているような眼を睨んでいく弟は何度も鼻翼に力を込めていく、「竜祥にちゃんとした教育を受けさせて欲しい…」


  突然、ただ酔っぱらっては自分の嫁と同じように、綺麗でお金持ちの女性と付き合っては、人生でさぼりたいだけなんだと思わせに来ていた弟が、自分に投げに来ていた補足の言葉に、唇が否応なしに開けられているような気がしてならないでいる兄、「あっ…」何度も首を横に振って行きながら、いっぱい働きつつ、どうにかお金持ちのお家に自分と子供を預けて貰っては、よりいい暮らしをさせて行きたいと強く願っている弟、「俺みたいな馬鹿な奴の子供に生まれちまったから…」大きく唇を開けてはまるで自分にこれ以上狼狽な姿を兄の前で晒すなと、自分に語って来るような口内で氷柱の如く伸ばしていく唾を気にする余裕を無くしては、強く唇を閉ざしては、焼いているような口内を冷やそうとするような唾液を気にすることなく、強く痺れては、自分に上手く空気を吸わせてくれないでいる鼻水を啜っていた弟、「俺みてぇにちゃんとした収入も貰えねぇのは嫌だよ…」口角が自分の無力さに斜め下の方向に向けられているように感じつつ、苦しそうにと強く歯を噛んでは、自分の鼻水と涙と唾液を汚されていた床を睨むようにと、見下ろしていく弟は叫ぶようにと喉から嗄れていた声を絞り出していた、「ちゃんと生きて欲しいよぉ…」


  弟のまるで自分が着ていたシャツを破ろうとしているようにと、強く両手で自分の皺だらけのシャツを握って来ていた彼の両腕に両手をかけて行きつつ、つい彼が紡いだ滅茶苦茶な言葉に飽きれてしまいそうに感じながら、切なげに眉毛を顰めては、弟の結局のところ息子を最優先に考えていた故に、泣いて来ることに心を弱らされているような気がしてならないでいる兄は、ぽつりと呟いていく、「だからそんなに酒を飲んでたのか…」


  「うぐっ…」人生の勝ち組にある輝かしい将来が約束されていたような兄が、自分に投げて来る飽きれているような姿勢に不満を覚えてしまう弟、「もう酒を頼って一時の逃げを得るしか…」苦しそうにと強く唇を噛んでは、上手く戦慄しては、力を込める事ができずにいる両足で立てなくなっている弟は、霞んでいた視野の中で顔が紅潮していた兄の姿を探していき、「自分にはできやせん…!」弟の衰弱している態度を強調しに来ているようにと、自分の唇にぶつけに来る冷たい水滴の感覚に、否応なしに顎を退かされているような気がしてならないでいる兄、「う…」


  ぽつりと自分の唇を見据えては、勝ち組の人間である兄の唾になりたがっているようにと口内から飛び出しては、兄の唇に付けていた唾と、自分の唾液に飽きれているように目を半開きさせに来る兄の様を気にすることなく、何度も小刻みに首を横に振っていく弟は言う、「お兄ちゃん…婿入りの兄ちゃん…」縋っていくようにと強く震えている両手で兄の胸元を引いては、無理矢理彼に自分に顔を近づいて貰っていく弟は、強く紅潮していた喉から声を絞り出していた、「婿入りの神様…!」強く思うが儘に力を込める事が出来ずにいる踵を床から離れては、兄に顔面を付けていこうとする弟は、嗚咽まじりの声を発していき、「どうか俺にでっかい夢を抱えさせてくだせぇ…!」


  弟の本気で滅茶苦茶な願い事を小馬鹿にしているような呼び方で、願って来る姿勢に目を半開きさせて行きつつ、何度も鼻翼に力を入れては、思わず彼を自分のもとから退かして見たい気分になれている兄、「婿入りを諦めていこう…?」まったりと両手を強く鼻を啜っては、鼻水と唾液に喉を詰まらされては、上手く言葉を紡げなくなっているような彼に苦笑いしていく兄は、諭すようにと言葉を紡いでいき、「ちゃんと嫁さんはまだ病室で休んでるんだぞ?」


  兄が自分に投げて来る一言に、口角が斜め下の方向に向けられているように思えては、心臓の奥がビクッと跳ねていたような気分になっている弟は、冷静を取り戻していくようにごくりと喉に引っかかって来ていたような唾液を飲み込んでは、何度も鼻翼に力を入れていく、「あいつには内緒に…」強く歯を噛んでは、猛然と握りしめていた左手を胸元に叩きつけていく彼は言い放った、「俺は体を売るんだよ…」


  ”ドンー”まるで自分に彼の本気を見せつけに来ているようにと、強く左手で胸元を叩いていた弟の自ら空気を奪っては、猛然と眉毛を跳ねらせては、大きく唇を開けに来ては両頬が空気に抉られているようにと、小さな窪みを残しに来る様に飽きれては、ゆっくりと胸元を彼のもとから逸らして行きつつ、軽く右手で彼の背中を擦っていく兄はぽつりと声を発していき、「いけない人妻のバイトみたいなニュアンスで言わないで貰おうか…」苦しそうにと軽く唇をすぼめては、またしても自分に懇願しているような目線を向けに来る弟の体勢に、苦笑いして見たくなっている兄はまったりと左手で自分の額に浮かべていた汗の粒を拭いて行きつつ、軽く痺れていたような鼻を啜っていく、「まぁ、仕事の事は僕が何とか工夫して見せよう。」


  ”ドクンー”猛然と自分の心臓に期待を打ち込んで来ているような兄が、投げにくれていた一言に興奮気味になれては、思わず強く胸元を彼の方向に向けていく弟は、もしかしたら自分は少しだけ酔っている間の勢いで、偉い事の事前相談を成功させていたのではないかと強く感じている彼は言う、「本当か!」「ええ、」弟の酷く興奮気味になっている様に苦笑いして見たくなりつつ、既に嫁がいるのにもう一度結婚することは、素直に観念して貰おうと考えている兄は、無邪気な子供のような目線を自分に向けに来る彼に向けて、まったりと頷いて行きながら、彼が仕事を見つけるのを手伝っていこうと強く考えている兄、「約束しよ。」


  真面目な兄はちゃんと自分に、少しばかりいかがわしく思える仕事をありつけてくれるかどうかが心配になりつつ、何度も鼻翼に力を入れては、軽く鼻を啜ってしまう弟はチラッと息子が眠っていた病室の方向に目線を向けては、ゆっくりと顔を自分に再び胸元にあるシャツを掴まられている兄に顔を向けていき、「ちなみに、」まったりと強く希望のように見えて来る兄のシャツを放しては、軽く両手で彼の皺だらけになっていたシャツを直していくようにと触れていく弟は、困惑気味になっている彼の瞳を見つめていた、「お前の子の名は?」


  「え?」まるで自分に彼の考えを掴ませないでいるような、弟が自分に向けて来る質問に悩まされては、困っているようにとぱちくりして行きながら、やけに本気の眼差しを自分に送って来る彼に苦い笑みを見せていく兄は言う、「夜明け前に生まれてたんだから…」まったりと右手の人差し指を立てては、真面目そうな表情で自分が考えている娘の名前を聞いて来る弟に、歯がゆい思いを強いられているように感じては、思わず娘が眠っていた方向に目を向けていく彼は、ぽつりと渇いた唇を開けてしまい、「小夜?」自分の声に乗せていた響きに、口角を微かに上げられているような気分になれている兄は微笑みながら、相談して行くようにと右手の人差し指を立てたままで、軽く汗に濡らされていた眉毛を顰めては、自分の顔を睨むようにと見つめて来る弟に向けて呟いていた、「にしようかなって思ってるんだけど…」


  「小夜と竜祥!」大きな声を喉から声を絞り出しては、猛然と顔を自分の大声に見開かされている兄に近づいていく弟は、強く左手の人差し指を立てて行きつつ、右手を兄の鼓動を刻んでいる胸元に当てていき、「滅茶苦茶似合うとは思いませんか?」「あ?」突拍子のない話を自分に投げに来る弟の、自分は酔っぱらっているんだと語って来ているような真っ赤になっていた顔と、体から伝わって来る酒の臭いが帯びている熱気に苦笑いして見たくなりつつ、そもそも酩酊状態になっていた彼と真面目に娘の名前を相談しようと考えていた自分の方が間違っていたんだと思っていく兄、「あ、ああ…」どうしても自分に二人の名前は似合っているんだと、言わせたがっているようにと本気の眼差しを自分に投げて来る弟に微笑んで行きつつ、弱っているようにと肩を縮めていく兄は、ぽつりと声を上げていた、「合うのかな…?」

  

  兄のまるで自分の情熱に心を打たれていたようにと、素直に頷いて来た様に向けて迷わずに左手の親指を立てては、ニヤリと口角を上げていく弟は言い放った、「結婚させやしょ!」自分の顔面にパンチをぶっ放して来ていたような弟が紡いだ訳の分からない一言に、眉毛を顰めては、軽く白皙の首筋を伸ばしてしまう兄、「はい?」口角が自分の脳内で広がっていく竜祥と小夜の結婚場面に、限界なまでに上げられているように思えては、竜祥が自分の代わりに兄のようにどこかに婿入りしとけば、全ての問題は全部解決できるような気がしてならないでいる弟は言う、「そしたら俺も老後の生活も保証出来るし、」またしても自分の言葉にあんぐり口を開けられては、絶句している兄の表情を見つめていく弟はゆっくりと腕を組んでいき、「竜祥の奴も楽しんで行ける程の金を持てる!」何度もふらついているような感覚を味を味わって貰いに来る脳内で感じて行きつつ、頷いていく弟は楽しそうにと両手をかざしていた、「最高のウィンウィンじゃないですか!」


  「いや…」カラフルな夢を見ているような子供の真似をしに来ている弟の態度に目を半開きさせて行きつつ、彼が語って来る得する話に眉間に皺寄せられているような気がしてならないでいる兄は、ゆっくりと左手の人差し指で自分の顔を指差していき、「うち、得していないだろ…」兄の竜祥と小夜の婚約を快く思っていないような態度に、目を細められているように感じては、まったりと左手を上げて行きつつ、竜祥の将来どころか、自分の老後の生活まで保証出来てしまう人生の裏ルートを見つけ出して仕舞ったような気分になれている弟は、楽しそうにと右手で自分に飽きれているような表情を向けに来る兄に向けて手招きしていく、「何をおっしゃいますか~」


  やけに馴れ馴れしい口調になっている自分の態度に、反応してくれているようにとビクッと左側の眉毛を跳ねらせていく兄の顔を見つめて行きながら、まったりと右手の人差し指を立てては、彼の胸元に付けていく弟は言う、「家族じゃないか、ねぇ?」ゆっくりと赤くなっていた指先で兄の胸元で円を描いていく弟は、楽しそうにと声を発していき、「小夜のお父様?」「ええい!」自分の胸元をからかっては、酷くくすぐったい感覚を与えに来ている弟の右手を有無を言わさずに左手で退かしては、猛然と右手で自分の彼に弄られていた胸を握っていく兄は、叫ぶようにと声を発していた、「気持ち悪いな?!」自分が上げていた大声に見開かされては、きょとんとしている表情を披露して来る弟の唇をすぼめたままで眉毛を上げている、どう見ても自分の存在を小馬鹿にしているような様に目を半開きさせて行きつつ、まったりと腕を組んでは彼の願いはきっと叶えないのだろうと思ってしまう兄、「法律的にいとこ同士の結婚は無理だから観念しな?」


  兄の真剣に自分が彼に投げていた誘いについて、真面目に考えてくれていたような言葉を耳にすると、まったりと腕を組んで行きつつ、酷く悩んでいるようにと左手を上げては、微かな海苔を付けていたような顎に親指を付けていた弟、「うううん…」酷く悩んでいるような弟の態度に苦笑いして見たくなりつつ、いくら彼が酔っぱらったとしても、法律を変えるとかは言い出せそうにないと考えてしまう兄は、強く右手で自分の彼に刺激されていた胸元を擦って行きつつ、もうまともに話を進めそうにないでいる彼とは、会話したくはないと強く思っている兄はぽつりと呟いていき、「もうそろそろ嫁のところに戻りたいんだけど?」


  「へっ!」兄の自分のもとから離れようとする一言に、左手を引っ張られているような気がしてならないでいる弟は、迷わずに左手を上げていた、「ちょいと待ちな。」宛ら自分の唇から飛び出ていた大きな声に、驚かされているようにと眉毛を軽く跳ねらせていく兄の瞳を睨むようにと見つめては、ニヤリと右側の口角を上げていく弟は強く右手の親指を立てていた、「コッソリ結婚。」


  弟の初っ端から二人が決して幸せになれそうにないでいる未来を定めようとしている姿勢に、目を半開きさせて行きつつ、困り果てているようにと軽く右手を上げては、こめかみから滴り落ちてしまいそうな汗の粒を拭いていく兄は言う、「ねぇよ…」自分が彼に投げていた言葉に、悲しみを覚えているようにと、拗ねている子供の如く唇をすぼめている弟の様に苦い笑みを浮かべていく兄、そもそもまだ生まれて来ていたばっかりの二人の性格が合うかどうか、お互いの事を好いているかどうかも分からないと言うのに、行き成り地獄に突き落そうとしているような、弟の酷くオープンにも思える考えは怪しく覚えては、強く眉間に鎖を作っていく彼のどうしても二人を一緒に居させようとする考えに、違和感を感じつつ、思わず目を半開きさせていく兄はつい弟がさっきまで自分にヒントどころか、答案を投げて来ていたような話を思い返してしまい、「っていうか竜祥君に婿入りさせる気かよ…」


  「当たり前だろ!」兄の自分が思い付ける唯一確実な人生を勝利に導いてくれると同時に、楽な道を小馬鹿にしているようにと目を半開きさせに来る姿に苛立ちを覚えては、思わず強く鼻から息を吐き出しては、猛然と右手の人差し指で彼の胸元を指差していく弟は言う、「婿入り出来たら人生は順風満帆だろうが!」「ねぇよ…」弟の酔っぱらっては、婿入りに食い付いている様に飽きれては、もう彼を家に送ってやりたくなっている兄は何度も首を横に振って行きながら、不服そうにと強く両手を握っている彼の血走っている眼を見つめていき、「自分で何とか頑張ろうとは、」横目で彼の瞳を見つめて行きながら、軽く顎を引いては、自分の話はもう聞きたくはないと語って来るようにと、頬を膨らませに来る弟の様に苦笑いしていく兄、「思わないわけ…?」


  兄の酷く自分の体の芯を小馬鹿にしているような態度に苛立ちを覚えては、思わず強く両足でタイルを踏んで見たくなっている弟は両手を握りながら、胸元に当てて行きつつ、眠っている子供に影響を与えたくはないと強く懸念している彼は、不満そうにと強くひんやりとした空気を吸い込んでは、体が焼かれているような熱気を漠然と感じて行きながら、兄の瞳を睨んでいき、「だから婿入りしようと思ってるのだろうが!」


  刹那、自分に自分の頭こそ悪いのであり、価値観が歪んでいるんだと自分に叫んで来ていたような弟の当たり前のようにと、何もしないで自分と子供を婿入りさせるのが努力だと言い放って来る姿勢に、後頭部が強く殴られていたような気がしてならないでいる兄、「えっ?」握りしめては、手のひらに痺れる感覚を残しに来ているような爪から解放されていた感覚は、少しばかり痛く感じつつ、強く左手を胸元に当てていく弟、「不細工でも、」ゆっくりと自分の上手く存在を把握していない右足を、兄の足元に向けてずらしていく弟は言う、「九十代でも愛して抱いて行くつもりでいんだろうがよ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る