第331話おやすみなさい…爺ちゃん…

  「わしは…」まったりと視線を酷く落ち込んでは、自分と目線を合わせなくなっているような野黒新の苦しんでいるようにと携帯電話を睨みつつ、歯ぎしりしていく様から天井に向けていく爺さん、「大して事をしてなれなかったことに、」自嘲気味に口角を上げては、自分の人生の終焉は間もなく訪れて来ることを思って行きながら、孫に自分に手間を取らせては、より大事なものを失って欲しくはないと強く思っている彼はぽつりと呟いていき、「結構悔やんでたりするんだ…」


  爺さんの自分に負い目を覚えているような一言を、自分に投げて来ていた態度に眉毛を軽く跳ねらせているように感じては、思わず彼のもとに向けて、強く右手にある携帯画面に浮かべていたふざけている夢でも見ているのではないかと、思わせに来るシルエットの存在に畏怖を覚えては、戦慄している右足を踏み出していく野黒新は急いでいるようにと携帯電話に喋らせていき。


  刹那、宛ら酷く慌てている自分に応えてくれているようにと急いで上げてくれている右手と、まるで携帯画面に触れていた自分の親指に、上手く反応することができずにいるような自分の親指の動きに、微かに遅れているようにも見えて来る画面上に表示されている自分が残していく文字に、唇が驚愕に否応なしにこじ開けられているような気がしてならないでいる野黒新、『そんなことは…!』軽く携帯画面にある赤いラッパのアイコンをタップしては、口角が自分の携帯電話の反応を撒くくらいに、酷く早く動けていたような右手の人間には思えなくなっているような動きに、斜め下の方向に向けられているように思えては、恐る恐ると喉に引っかかって来ていたような唾液を飲み込んでは、携帯画面の端っこにある自分の顔を見上げて来ては、ニヤリと口角を上げて来ているようにも思える黒いシルエットの存在に、心臓を握り潰されてしまいそうに感じては、自分に絶望に満ちているような光景を見せつけて来ていただけではなく、自分にこれは紛れもなく現実であり、自分には全くもって逃げ道なんて持っていないんだと知られているような気がしてならないでいる彼は、苦しそうにと左手を上げては、自分のぽっかりと開けているようにも伝わって来る戦慄している胸元に当てていた。

  

  宛ら自分のことだけではなく、全人類を小馬鹿にしているようにと、携帯画面の端っこで鎮座しては人々が狂っているように、目的地も知れないままで逃げ回っている様を自分に見せつけに来ては、楽しそうにと両手をかざしては、この星が終わるまであと809時間のテロップを流していくシルエットに、頭を嬲られているような気がしてならないでいる野黒新は苦しそうにと強く歯を噛んでは、自分はまたしても何も出来ないくらいの無力さに、体中を占拠されているような気分を与えられているようにと思えてしまい。  


  ”ブーブー”突然、ベッドの寝込んでは、上手く体を動かすことすらままならないでいる、爺さんの苦しそうにと自分たちを苦しめに来る訳の分からないくらいの馬鹿でかい柱を下して来ては、人類を玩具にしては楽しんでいるようなシルエットと戦っているように、強く息を吸い込んでは、少しばかり荒くなっているような呼吸音と、意味を理解することもできずにいる自分の、ただ酷く重大なピンチに置かれているんだと言うことを知らせに来ているような、心臓の荒れ狂う波の如く激しい鼓動を呆然と感じている自分の魂を呼び寄せてくれていたような、右手の手のひらで暴れ回っているような携帯電話に、眉毛を顰められているように感じつつ、苦しそうにと強く歯を噛んでは、何度も鼻翼に力を入れていく彼は猛然と鋭利な眼差しをシルエットから黒い文字に向けていた。


  『新、頼む、俺たちを助けてくれ。今は白野の部屋にいる。』”ドクンー”忽然、見慣れていたはずの和流の名前のもとにある、まるで自分の荒くなっている心臓を更に追い詰めようとしているようなメッセージに、口角が否応なしに斜め下の方向に向けられているように感じては、漠然と霞んでいく視野の中で、自分は確実に柱に意味も分からないくらいに強化されているけれども、爺さんも和流も白野も、自分の人生に置いて最後の大切な人たちは皆、強化されていないことを、シンプルな一言で自分に知らせに来ていた携帯画面に苛立ちを覚えては、思わず強く歯を噛んでしまう野黒新は何歯ぎしりして行きつつ、軽く顔を自分の後ろにある白いドアに向けては、一刻も早く二人を助けにいかないとと強く考えてしまう彼。


  まったりと自分の耳に入って来ては、自分の両足を止めに来ているような、ベッドの上で寝込んでいる爺さんの呼吸音に苛まれているように感じては、もし自分が二人のところまで行ってしまったら、きっと爺さんの人生の最期のひと時も傍にいては、見届けることが出来なくなってしまうんだと強く思い、宛ら自分の矛盾している思いを表してくれているような、微かに右側に向けていく両足の足先と、爺さんのもとにいたいと語って来るベッドに向けている胸元に、涙目にされてしまいそうな気がしてならないでいる彼。


  「行って来い…」”ドクンー”突然、まるで弱り切っては、どうしたらいいのかがまったく分からないでいる自分の代わりに、決断を下してくれていたような弱々しい声に、眉毛を微かに跳ねらせているように感じては、ぼんやりと唇を開けてしまうい野黒新は、耳に届いて来る瞬く間に消え去ってしまう微風のような儚い声の中に秘められていた、途轍もなく強く感じては、反論を許せないでいるようなニュアンスに絶句されては、ぼんやりと額を上げては、自分の顔を見つめて来ている爺さんの衰弱しては夥しい汗に苛まれている姿を見つめていき、「え…?」


  「わしはもうおばあちゃんに会いに行くんだからよ…」軽く口角を上げては、自分を見捨てることに迷っている孫の小刻みに首を横に振っては、自分の言葉を拒んでいるような様を見つめていく爺さんは微笑んで行きつつ、弱り切っては上手く力を込めることができずにいる左手の人差し指でドアの方向を指差していく、「お前にはまだ秋人の小僧としずく君がいる…」目を細めては辛そうにと歯を食いしばっている野黒新の潤んでは、血走っている琥珀色の瞳に心を弾まされているように感じつつ、彼と少しの間、離れ離れになるのは非常に寂しく感じてしまう爺さんは言う、「二人を…助けに行きな…」


  「うっ!」爺さんの彼のことを蔑ろにしては、自分にもう救えない彼を諦めろと語って来る態度が、非常にムカついてしまっては、どうして自分にいっぱい世話をしてくれていたのに、自分に見返りを求めないのかと、大きな声で弱り切っている彼に向けて叫んで見たくなってしまう野黒新は、何度も鼻翼に力を入れて行きつつ、猛然と両手で自分につられては、戦慄しているような携帯画面に向けていく彼は、爺さんの気楽なまでにも感じさせに来る死を完全に受け入れている様が分からなくなっている彼、『けど!』


  「ドラマでもアニメでもない…!」野黒新の自分に時間をかけに来ては、自分の人生の最期を見届けようとしている姿を、こっぴどく叱ってやろうと強く考えてしまう爺さん、「今は…」酷く厳かな声を上げていた自分の態度に驚かされては、ぼんやりと唇を開けに来る彼の顔を睨むようにと見つめては、強く自分の渇いた唇から零れていく吐息に温められているような空気を吸い込んでいく爺さんは言う、「馬鹿でかい化け物を下した現実味のない話だけど…今は…」


  喉に募って来ているような唾液を上手く飲み込む気力すら残されていないように感じつつ、辛そうにと軽く後頭部を自分の髪の毛にある汗に濡らされていた枕から離れていたせいで、視界の縁が段々黒くなっているようにと見えてしまう爺さんは必死に声を上げていき、「お前は友人を助けにいく主人公になり…」強く自分の戦慄している胸元に、息を通して貰っては、自分が紡いだ一言に打たれているようにと軽く額を上げては、瞬きを忘れていたようにと自分のことを見つめて来ている野黒新の顔を睨んでいく爺さんは言い放った、「わしは去っていく煙になるんだ…」


  まるでシルエットが下していた柱の味方となっていたような、自分の胸元を守ってくれていると同時に、酷く重たく感じて来る布団に息を吸う権力を奪われてしまいそうな気がしてならないでいる爺さん、呼吸するたびに体中がナイフに切られているような苦痛に、頭が真っ白にされてしまいそうに感じつつ、漠然と弱っている眼光を佇んでは、未だに自分のもとから立ち去ろうとしないでいる野黒新を見つめていき、「時間はない…」眉毛を顰めては、まだ自分のことで躊躇しているような野黒新の様を睨んでいく爺さんは、強く喉に力を込めて行きつつ、喉に引っかかっていた唾液が自分を殺しに来ているようにと、鼻腔の奥に喉って来るような感覚と、脳内を充填しに来ているような圧迫感に、息を吸えなくなっているような気がしてならないでいる彼は、ぽつりと小さな声を零していた、「わしはもう…十分じゃ…」


  自分を部屋から追い出そうとしているような爺さんの態度に困らされては、口角が斜め下の方向に向けられているように感じつつ、右手にある無言で自分の存在を催促しに来ているような携帯電話の感覚を、強く汗ばんでいる右手の手のひらで感じでいくと、つい頭が焦燥感に押しつぶされてしまいそうな気がしてならないでいる野黒新、「うう…!」「ううじゃないだろう…」自分のもとから離れたいけど、自分の気持ちに気を遣ってくれているように、ドアの方向に向けてしまいそうな戦慄している胸元を、無理して自分に向けて来ているような孫の姿勢に、微笑んで見たくなっている爺さん、「早く行かないと…」汗に濡らされていく瞼が段々重たくなっているように感じては、苦しそうにと唇に力を込めては、何とか唇が無力感に閉ざされては、二度と開ける事が出来なくなってしまう前に、孫のことをちゃんと自分のもとから押し出していかないとと強く考えている爺さんは言う、「またあの絶望に侵されたいのか…?」



  ”ドクンー”刹那、まるでわざと自分のことを苦しめに来ているような爺さんが、自分に投げて来ていた一言に見開かされては、心臓が揺さぶられているような気がしてならないでいる野黒新、「うっ!」「何も出来なかったから…」ゆっくりと閉ざされているような瞼に悲しみを覚えつつ、またしてもどうしようもないくらいに、追い詰められている野黒新の姿を見つめていく爺さん、「これまで悔やんだのだろう…」爺さんが自分に投げて来ていた言葉は強ち間違っていないようにも思えては、そもそも春菜がなくなって自分だけが無様に生き残れていた、今までの人生に悲憤を覚えていた野黒新、「うう…」


  「じゃ…」宛ら自分に孫が自分のもとから離れていくのを見届けさせてくれているような、微かに目の下にくっついてしまいそうだけれど、自分に僅かな視野を残してくれていた瞼に、口角を軽くくすぐられているようにと感じている爺さんは言う、「今度は己が思うがままに…」自分が紡いでいる話に違和感を覚えているようにと、眉毛を顰めていく彼の光を微かに取り戻しているような潤んでいる琥珀色の瞳を睨むようにと見つめていく爺さん、「助けたい人を救って来い…!」


  爺さんが連続で弱り切っては、いつ消えなくなってしまっても可笑しくない口調で、胸元に言葉を投げに来ていた体勢に悩まされては、口角が斜め下の方向に固定されているように思いつつ、右手にある携帯電話を握りながら、無駄に強化されている力で、今の白野と和流が自分と取れる唯一の手段となってくれている携帯電話を、壊したくはないと強く思っていく野黒新。


  苦しそうにと歯ぎしりしながら、自分と携帯画面を交互に見ていく孫の姿勢が、少しばかり愛おしく感じてしまう爺さん、無理矢理頭を彼の方向に向けているせいで、上手く空気を吸えなくなっているようにと感じている彼は、孫の様を見るのを観念したようにと軽く顎を上げては、天井を見上げていき、「わしはもう生きようだなんて思わないから…」まったりと横目で自分と同じように、疲れているようにと額に僅かな汗を浮かばせている野黒新の様を見ては、口角を上げていた爺さん、「わしを外しとけ…」


  ”ドンー”「ううう…」爺さんの弱り切っている口調で紡いだ平然としていた言葉に、こめかみを嬲られているように思えては、胸元がベッドで寝込んでいた爺さんに突かれては、否応なしに体を後ろに向けて退かされているようにと感じてしまう野黒新は、必死に胸元の奥からこみ上げて来る鼻腔の奥を痺れさせに来ているような悲憤を抑えようと、強く左手を握っていた、「うぐっ…!」忽然、波の如く段々彼の心の防波堤を潰していく感情に耐えられなくなっていようにと、悲しみに満ちている唸り声を零していた孫の急いで左手を上げては、赤くなっている鼻を隠そうとしている態度を、横目で見届けていく爺さんは可笑しそうにと笑っていき、「泣く事は無いさ…」酷く重たくなっていたようにも思えた体が、段々軽くなっているような気分になりつつ、体がベッドと一体化しているような気がし始めている爺さんは言う、「わしはただちょいと長い眠りにつくだけの話だ。」


  爺さんの上手く話を紡げなくなり、喉に声を挟まられているような声色で自分に話しかけに来ていた様を、霞んでいた視野の中で見つめては、何度も赤くなっていた鼻翼に力を入れて行きながら、目頭を撫でて来ている温かい粒の感覚を漠然と感じて行きつつ、自分を許してくれては、和流と白野のもとに向かわせようとする爺さんの様に体を退かされているように思えては、彼の死と言う名の眠りを待っているような天井を見上げている様に、心を曇らされているような気分を味わっている野黒新、「ああ…」『分かりました…』丁寧に頷いては、急いで右手にある携帯電話を弄って行きつつ、確かに爺さんが言っていたように狂っていた世界の中だと、和流と白野がいつ危険に遭ってしまうのかも分かったものじゃないと、強く感じている野黒新は携帯電話に言わせていた、『行って来ます…』


  「おお…」宛らまだ自分とは別れたくはないと語って来るように、無理矢理と戦慄している胸元を自分の方向から逸らしていく孫の真っ赤になっている頬と、肩を起伏させることで呼吸をしているような、健気にも思える様に微笑んでいく爺さん、「お前は直ぐに寝るんじゃないぞ…」流し目でまるで床に引っ張られては、上手く歩けなくなっているような野黒新が、自分の方に向けて来る震えている右肩に苦笑いして見たくなりつつ、まだ自分の傍にいる彼を鼓舞して行きたいと、強く思っている爺さんは言う、「眠ってもいいと思うまで…」体中の力量が完全に奪われては、自分の存在を迎えに来ているようにと、ゆっくりと体を包んで来る淡い黄色の光に、口角を微かにくすぐられているように感じつつ、チラッと横目で一歩も動いていないのに、酷く自分から離れているような感覚を感じさせに来る野黒新の様を見届けていく爺さん、「寝て仕舞ったら怒るからな…?」


  「うん…」爺さんの軽く喉を鳴らしては、上手く聞き取れなくなっているような声色は、耳ではなく直接自分の胸元の奥に響いて来ているような気がしつつ、自分は今度こそ、自分にとって残されていた数少ない大事な人を、確実にふざけている自称神様から授けて貰っていた力で、守り通すんだと強く願っている野黒新は迷わずに右手にある黒くなっていたような携帯電話を弄っては、宛ら自分の存在を鼓舞しに来るような可愛く感じてしまうステッキを手にしていた、ピンク色のコスチュームを着こなしていた女の子のキャラクターの絵に、目を細められているような気分になり、強く床に沈んでいるような感覚を与えに来てくれていた右足を、床から抜けていくようにと上げてしまう彼、『おやすみなさい…爺ちゃん…』


  「最短ルートで行けよ…」まったりと微笑んで行きつつ、慣れ親しんだ世界で野黒新が自分に向けていた背中姿を見定めていく爺さんは、ぽつりと声を発していた、「屋根とか乗っかってな…」「うっ…」酷く重たくなっているはずの雰囲気を、一瞬にしてふざけていたような気分に変えて来ていた爺さんが投げて来た一言に、喉仏を軽く殴られていたように感じつつ、爺さんの存在が酷く格好良く感じている野黒新はごくりと固唾を飲み込んでは、丁寧に頷いていく、「うん…」


  ”カター”体を失っては、自分の存在が楽になれているような気分を味わっている爺さんは、まったりと両腕を淡い光を放っているような光に付けては、軽く自分の光を放っているような頬に当てて行きつつ、迷わずにドアを閉めてくれていた孫の様を見据えていき、「立派になれよ?いや…」自分が英雄にも思える彼に向けていた一言は、かなり語弊のある言い方だと気がしてしまう光となっていく爺さんは、まったりと口角を上げては、何度も首を横に振っていた、「お前はもう、とっくに…」ゆっくりと左手を上げて行きつつ、宛ら自分に見たいと思ってしまう野黒新の存在を、見せてくれているようにと透けていく壁の存在に微笑んでは、小首を傾げていく光となっていた爺さんは、ぽつりと心に潜めていた言葉を、自分の前を通っていく野黒新の魂に投げていた、「立派だよ。」自分が野黒新と彼の魂に投げていた話に、納得しているようにと微かに左側の口角を上げては、肯定しているようにと何度も頷いていく光は、チラッと爺さんの体を見据えていた泡のような画面に注目していく。


  自分の顔に近づいては、鋭利な光を放っている眼を潰そうとしているようなくらいに、大きく見えてしまう泡のようにと、膨らんでいたモニターにピンク色の口角が限界なまでにくすぐられているように感じつつ、軽く小さな右足を上げては、華奢な両手を空気を囲んでいたパイプに付けていた男の子は、何度も繊細な鼻翼に力を入れて行きながら、楽しそうにと笑って言う、「うふふふ~」ゆっくりと両手をパイプから引いて行きつつ、軽く自分の興奮気味になり、紅潮していく頬に当てていた男の子は、ニヤリと右側の口角を上げて行きながら、大きな泡に浮かべていた血走っていた眼で、遠くを見据えているような野黒新の姿を見つめては、可笑しそうにと強く鼻翼に力を入れていく彼は言う、「楽しいね~主人公に相応しいよぉ~」


  胸元から全身に渡って広がっていく高揚感に体を操られているように感じては、思わず高く両足を上げては、何度も自分の足の感覚に応えてくれているようにと漣のようにまったりと正方形のような床に広げていく、黒い床にある青色の神秘的な光の存在を気にすることなく、軽く腕を組んでは、強く歯を食いしばっていた野黒新の爺さんの話にしたがっているいたようにと、屋根の上で強く屋根にクレーターを残していくようにと蹴って行きつつ、白野のもとに向かっていく様に頷いてく男の子、「うんうん~」野黒新の存在を肯定しているようにと、まったりと右手の人差し指を立てて行きながら、頬に付けていく男の子は強く鼻翼から息を吐き出して行きつつ、軽く顎を引いては、小さな両手でパイプを掴んでいき、「きみは確かに主人公に相応しいよ~」ゆっくりと小首を傾げては、宛ら傾げていく首に合わせているようにと、ゆっくりと胸元を天井の方向に向けて動いていく男の子、「野黒ちゃん~へへへ~」


  白皙の喉元を自分の姿を見れないでいる泡にある彼の姿勢に、見せつけているようにと両手でパイプを掴んでは、軽く両足を守ろうとしているような、足元もとに動いて来る白い糯のような椅子に付けては、華奢な体でブリッジを作っていく男の子、「さて~次はどいつにしようかな~」逆さまになっていく視野の中で、まったりと深紅の瞳で自分に見て貰いたいと、語って来ているような数え切れない程にある、小さな欠片に心を弾まされているように感じながら、自分の意思に従ってくれては、まったりと伸びて行きながら、自分に逆立ちさせに来る伸びていく椅子の存在を気にすることなく、左右に眼を動かして行きつつ、ぽつりと声を発していく彼、「まだまだ時間があるんだし~」


  ゆっくりと甘く感じてしまう息を吸い込んでは、軽く白皙の顎を引いては、酷く伸ばしては、宛ら宙を舞う牛乳のの如く、床と天井を繋げては、自分の両足を高く持ち上げてくれていた椅子に一瞥してしまう男の子、「もう少し見ていこうじゃないか~」自分は酷く暇のように思うと同時に、最高のまでにいつ自分が彼らに用意していたサプライズを、噛ましていくのかが分からない状態で、自分のやることを待つ他ないでいる人間の心の考えを想像すると、つい鼻息が微かに荒くされているような気分になっている彼、「えへへのへ~」面白がっているようにとまったりと両手をパイプから離れて行きつつ、軽く繊細な肩を左右に動かしては、ゆっくりと腕を組んでいく男の子、「うふふのふ~」


  ゆっくりと腕を組んでは自分のことを天井と繋がらせに来ていたような椅子の形を、とっくに無くしていたものを気にすることなく、逆さまになっていた自分に合わせてくれているような、浮かべていた泡に表示されていく画面を見つけていく彼、「主人公を見たからには~」何度も鼻翼に力を入れて行きながら、自分の許しを得ないと勝手に動いたりはしないと、教えに来ているような宙を舞う野黒新のすらりとした足と、彼が浮かべていた切羽詰まったような表情を堪能して行きつつ、猛然と鋭利な眼を彼の隣りにある毛布に包まっていた赤ん坊に向けていく男の子は、ぽつりと声を発していき、「悪い奴も見てみたいよね~?」軽く両手を広げては、左足を自分の両足を固定しに来ていた液体のような白い物体から抜け出しては、軽く右膝に左足を付けにいく彼、「ぼくは公平だよ、公平な神様だもん~」自分が紡いだ酷く滑稽にも思える話に、口角が限界なまでに上げられているように感じつつ、狂っているようにと何度も強く頷いていく男の子、「うふふふ~」


  楽しそうな声を上げては、自分の瞳を吸い寄せに来ていたような静かに目を瞑っては、淡い黄色の毛布に体を包まられていた赤ん坊を見据えていく彼。宛ら自分に赤ん坊に近づかせてくれないでいるような、ひんやりと感じてしまう透明な存在に軽く両手を付けては、静かに小さな体を起伏させて行きつつ、呼吸をして行く小型のベッドに体を囲まられていたような赤ん坊から、彼の隣りで彼の真似をしているような、皮膚が少しばかり赤く見えてしまう赤ん坊に、目線を向けて行きながら、口角が彼女の存在にくすぐられているように感じては、思わず幸せそうな笑みを浮かべてしまう男性は、軽く喉に募って来るような唾液を飲み込んでは、嬉しそうにと両手をガラスから引いては、女の子の赤ん坊に感動され、目頭が撫でられているようにと感じてしまう彼は軽く右手を上げては、自分の鼻翼にかけていた眼鏡をずらして、左手で軽く自分の温かい涙に撫でられている目頭を擦っていき。

  

  ”タタター”刹那、まるで自分の聴覚を殴り込んで来るような、大きな足音に眉間に皺寄せられているように感じては、思わず猛然と無地のタイルに両足を叩きつけているようにと、左手にあるビールの瓶を握りながら、自分のもとに歩いて来る夕陽を背にしているような弟の様に見開かされてしまう男性、「お、おい…」まったく自分が彼に向けていた酷く困っている声を、気にしていないかのようにと左手にあるビールの瓶を持ち上げて行きつつ、歩いて来る彼の様に苛立ちを覚えては、恐る恐ると自分の右側にあるガラスに一瞥しては、眠っていた子供たちは彼のふてぶてしく感じてしまう足音に、起こされていないかと酷く不安になっている男性、弟の足音に気を付かれていないようにと静かに目を瞑っては、眠ってくれている子供たちに微かな安心感を覚えては、不満そうにと強く歯を噛んでいく男性は、急いでいるようにと弟のもとに向かっていき、「君ね…!」


  「おお~」まるで自分に静かにしていろと、自分に知らせに来ているようにと左手の人差し指を立てては、自分に向けて来る兄の様に、眉毛を微かに跳ねらせているように感じつつ、まったりと視野の中で蠢いているようにも見えて来る兄も存在が、酷く面白く感じつつ、地面が内心にある不安に揺さぶられているような気がしてならないでいる弟は、左手にあるビールの瓶を高くかざして行きながら、自分の存在に悩まされているような兄の顔を見つめていく、「なんだ~婿入りの兄ちゃんじゃないか~」


  自分に冗談を向けに来ているような弟が浮かべている嗜虐的にも伝わって来る笑顔に、目を半開きさせて行きつつ、宛ら自分の体を焼いて来ているような熱気を放っている彼の体から感じて来る痺れては、少しばかり臭う匂いに飽きれては、思わず軽く上半身を逸らしては、呼吸を止めて見たくなっている兄はゆっくりと左腕を上げて行きつつ、彼の手にあるビールの瓶を掴んで行きながら、ぽつりと落ち込んでいるような声を発していき、「君ね…」


  宛ら自分にビールの瓶を奪われたくはないと、自分に知らせに来ているようにと唇を尖らせに来る弟の姿勢に、苦笑いして見たくなりつつ、軽く彼の左腕を右手で握っては、自分の本気を知れているようにと、眉間に皺寄せて行きながら自分から目を逸らして来る彼の拗ねているようにと、視線を自分の方からずらしていた仕草に微笑んでいく兄は言う、「どうしてそんなにもお酒を飲んだのだい?」ゆっくりと左手にあるビールの瓶を握りながら、弟を二人の赤ん坊から離れて貰っていくようにと軽く右手で彼の俯いては、上手く力を込めずにいる右腕を掴んでいく兄。


  

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る