第147話ぼくは、生きてあの子に会うんだから。

  「ううう…」母親が狂っているようにと自分の右耳を握りしめて来ている行動に歯ぎしりしては、軽く歯を噛んでしまう竜祥は素直に母親に従っていた方が、これ以上痛い目に遭うことはなくなってしまうはずなんだと強く思っては、耳元が裂かされているような激痛に苛まれつつ、苛立ちを覚えてしまう彼はまるで自分のことを嘲笑っているように目を細めている鬼頭焔硝を睨んでは、自分は素直に詐欺師に謝ってたまるものかと強く思い、猛然と鼻翼に力を入れていく竜祥は我孫子真乖が抱えていた紙幣で詰まっていた山を乗せていた盃に一瞥しては、詐欺師の二人のせいで散々両親に苦しめられて来ていた自分には、詐欺師を罰する立場にあるはずなんだと思いつつ、二人に少しぐらいの意趣返ししてやろうと強く思ってしまう竜祥はぽつりと渇いた唇を開けては、弱っている振りをし始めている、「い、痛いよ…」


  ごくりと固唾を飲み込んでしまう竜祥はまるで自分が素直に詐欺師の二人に謝るまでには自分の右耳を放そうとしないでいるように、左肩を高く上げていく母親の真っ赤になっては人間とは思えないでいるぐらいに赤い糸に囲まれている眼を見てしまうと、つい憤怒を覚えては、母親が自分の耳を引き千切ろうとしている様に抗えないでいる自分は無力だと思いながら、ぽつりと弱っている声を発していき、「お母さん…分かったよ…」


  悲しそうにと鼻を啜っては、何とか狂っている母親に少しばかり冷静を取り戻せてから、自分は自分が生きるためにせざるを得ないことを成そうと思っている竜祥は赤い瞳で母親の顔を映し出して行きながら、自分が頷いていた言葉を耳にしても尚、自分の耳元を焼いて来ているような痛みをかけて来ている母親に言う、「お母さんは関係ないから、外で待っててくれるのかな…?」切なげに眉をひそめてしまう竜祥は恐る恐ると両手を上げては母親に同情して貰えるようにと両手を合わせて言う、「いっぱい謝ってくるから外で待っててくれないかな?」


  宛ら自分の弱っている態度と弱っている声に微かに納得しているような母親は鬼神のような、殺気に満たされている眼で我孫子真乖と鬼頭焔硝を交互に睨んでは、我孫子真乖の彼女に驚かされては頷いている様で納得しているような彼女の軽く首を縦に振っている様を、赤い瞳で映し出していた竜祥はまるで二人のドールになっているような母親が自分を見て来ている様に不満を覚えている。


  「ちゃんと謝りなさいよ…!」猛然と自分の耳殻を握り潰そうとしていたようなぐらいに力を入れていた左手を放して、汚物を見ていたような眼差しを横目で残してくれていた母親がゆっくりと背中を自分に見せてくれては、ドアに向けて歩き出していく様を見つめ、頬が炸裂しているように思えている竜祥は徐々に離れていく母親の様を睨んでは、今日で遭っていた全ての出来事を父親に教えて上げたら、酒を飲んだあとの彼はもしかしら発狂して仕舞っては、母親のことを殺してしまうんじゃないかと考えながら、人殺しになっていた父親は警察に逮捕されては、死刑になろうが牢屋にぶち込まれようが、どの道にしろまだまだ子供である自分の世話をしてくれる人は完全になくなってしまいそうに思いつつ、叔父さんを頼れるかどうかを一瞬思っては。


  両親を活かすかなくすのかは自分の匙加減にあるように思えてしまう竜祥は恐る恐ると自分の右手に視線を落として行きつつ、叔父さんと父親の会話を思い出していくと、叔母さんに弱い叔父さんには上手く自分のことを構ってくれるとは思えないでいる竜祥はチラッと我孫子真乖に抱えられていた金色の折り紙に囲まれていた盃に一瞥しては、盃の中にある紙幣は母親が今まで貢いで来ていたもののように思えている竜祥は悔しそうにと両手を握りしめて行きつつ、頬が膨らんでいる違和感と疼く額に苛立ちをを覚えている彼は悲憤に抱かれながら充血している眼で紙幣を凝視しては、自分にもそのぐらいのお金を持っていれば、きっとこんなにも訳の分からない家庭で暮らしていかなくだっていいんだと考えている。


  「どうかしたのかな?」”ター”猛然と右手にある扇子を仕舞ってはゆっくりとポケットに入れて行きながら立ち上がっていく鬼頭焔硝は、自分が上げていた起伏している声色に不満を覚えているようにと自分に憤っている眼差しを向けて来ている竜祥の赤い瞳の中にある自分の顔を見つめつつ言葉を紡いでいく、「坊屋~謝るのなら今のうちだぞ~?」宛ら自分のことを挑発して来ているようにとまったりと左手で自分の頭を撫でて来ている鬼頭焔硝の行動に苛立ちを覚えては、踏ん張っているようにと膝裏を微かに曲がっていた鬼頭焔硝が浮かんでいる歪な笑みに歯を強く噛んでしまう竜祥は、鬼頭焔硝の両足の間を守っているような布に一瞥しては、迷わずに左足を上げていた。


  ”フー”刹那、まるで自分の太股の間の布を切り裂こうとしているような風の音と、否応なしに自分の両足の間に向かって来ていた衝撃に見開かされてしまう鬼頭焔硝、「うっ!」思わず悶絶して仕舞いそうな唸り声を発しては、自分の腹に登って来ている痛みに苛まれている鬼頭焔硝はつい太股の間から脳へ登って来ている苦しみを、これ以上登ってこさせないでいるようにと内股になってしまい。


  強く左足を上げていた竜祥は見る見るうちに顔が赤くなっている鬼頭焔硝の唇を噤んで、顎を上げては天井にある変なポスターを見つめている様を睨んでは、ゆっくりと涙に濡らされている瞳を自分に向けて来ている行動を目にすることなく、当たり前のようにと左足を強く畳につけては宛ら獲物を狙っているような竜祥は猛然と視線を我孫子真乖が抱えていた盃に向けては、もし父親が今月の金がまた少なくなっていたことを気づかされてしまうと、自分は間違いなくビールの瓶が割れるまでにぶん殴られてしまうんだと強く思っている竜祥、不安とまだ生きては小夜に会いたいと言う思いに頭を支配され、頭が真っ赤になれているような気がしている竜祥は猛然と自分の蹴りに見開かされては、呆然としている我孫子真乖の両腕に抱えられていた盃に向けて左手を伸ばしていた。


  ”フー”まるで自分の視線を奪いに来ているようなまったりと宙を舞う紙幣で出来上がっていた色とりどりの花びらに見開かされている我孫子真乖、「ううあ…!」猛然と左手で盃の中にある紙幣を握りしめては、迷わずに左手を引いていく竜祥の充血している眼に映し出されている自分の顔を見てしまう我孫子真乖、自分たちの今月の金が少しばかりかっさらわれていた事に不満を覚えては、思わず眉間に皺寄せてしまう我孫子真乖は自分の左側で股間の激痛に打ちひしがれては、ゆっくりと両手で自分の太股の間を握っては、倒れ込んでいく鬼頭焔硝に一瞥してしまい、「ちょっ!」


  まったりと自分の左手で引き起こしていた風に攫われているような赤い紙幣に眉間に皺寄せながら、迷わずに右手を伸ばしては自分の足元に落ちてしまいそうな紙幣を握っていきつつ、歯ぎしりしてしまう竜祥はつい自分は人様から無理矢理お金を奪っていた事に悲しみを覚えてしまうと同時に、人様の金を奪わないと父親に殺されてしまうかもしれないと言う未来に出くわされてしまうことを思うと、つい泣き出してしまいそうな彼は軽く鼻翼に力を入れては、無理矢理強張っているように思えてしまう顎を上げて行きつつ、急いでいるようにと両腕で抱えていた盃を右側に置いては、鬼頭焔硝のもとへ赴こうとしている我孫子真乖を見下ろしていく。


  ごくりと固唾を飲み込んでしまう竜祥は自分の左手の手のひらと水かきを擦って来ているようなやけに硬く感じてしまう紙幣の感覚を感じつつも、両手にある紙幣をポケットに突っ込んでいく彼は充血している眼で自分を睨んで来ている鬼頭焔硝に一瞥しては、台の上にいる二人の事を警戒しながらゆっくりと両足を引いていく竜祥は、震えている右手の人差し指で二人の事を指差して行きつつ、これからも集会がある事を思うと、二人が外で自分を待っている母親に自分がしていた事を知らせに行く可能性が高いと思っている竜祥は二人を警告するようにと、痙攣しているような声で言葉を紡いでいた、「お母さんに言いつけてみろ…!」


  何度も鼻翼に力を入れては、自分は犯罪してしまった事に悔やんでは、思わず涙を零してしまいそうな気がしている竜祥は自分には小夜にもう一度会ってしまう頃はもうどうしようもない汚らしい犯罪者になっていたことを思うと、つい自分を嫌ってしまう彼はとりあえず生きて行かないと未来なんてないと思っては、小夜に嫌われたとしても、生きていけたら、これからも小夜以外のような女の子と出会える可能性は残されると思いつつ、無理矢理震えている喉から声を絞り出していた、「通報してお前ら全員逮捕させてやるんだからなっ…!」


  「お前…!」我孫子真乖の汗ばんでいる両手に体を抱えて貰いながら何とか体を起こそうとする鬼頭焔硝は、血走っている眼で緊張している竜祥の顔を睨んで行きつつ喉から悔しそうな声を絞り出していた、「このガキが…!」宛ら自分が紡いだ言葉に驚かされては、上手く声を発する事が出来なくなっているような我孫子真乖の顔を睨んで行きつつ、ごくりと固唾を飲み込んでしまう竜祥は左手をズボンのポケットに当てて行きながら、二人の顔を交互に睨んで行き、「この金はぼくの母さんの代わりに返して貰っていたものなんだ…!」


  歯ぎしりしながら肩を縮めてしまう竜祥は辛そうにと眉間に皺寄せつつ声を発していく、「これ以上母さんに詐欺してみろ…!」何度も鼻翼に力を入れていく竜祥はまるで自分の話を恐れていないかのような鬼頭焔硝の様を凝視しながら、今まで散々集会をして来たはずの二人は警察に逮捕されていないのが可笑しく思いつつ、もしかしたら警察も母親のような彼らの作り話を信じ込んでいる人がいたりするんじゃないかと、不安になり始めている竜祥は強く歯を噛んでは、二人に自分が弱っているところを見せてはいけないと強く思っている彼は喉から声を絞り出していた、「絶対にお巡りさんに捕まって貰うんだからな…!」


  竜祥の徐々に自分たちから体を引いていく様と彼が口にして来た話に心臓を鷲掴みにされているような気がしている我孫子真乖、つい自分たちは警察に捕まられてしまうんじゃないかと思っている彼は思わず前のめりになってしまい、「それは…!」我孫子真乖が竜祥に、自分たちも警察のことを畏怖している事を、子供とは思えないぐらいにずる賢い竜祥に知らせたら、自分たちは彼の言うままになってしまいそうな気がしている鬼頭焔硝は否応なしに右手を我孫子真乖の胸元に当てては、無理矢理口角を上げて行きつつ竜祥の顔を睨んでいき、「それはやめといた方が身のためだぜ…?」


  自分の胸元を鷲掴みにしてはゆっくりと体を起こしている鬼頭焔硝の行動に見開かされては、警察に知らされてしまうと、自分たちは危ない目に遭ってしまうんじゃないかと思っている我孫子真乖は思わず間の抜けた声を発していた、、「え…!?」我孫子真乖の自分に驚かされては間の抜けた声を発していたことを気にすることなく、竜祥の顔を睨んでいく鬼頭焔硝は軽く鼻翼に力を入れて行きつつ、まだまだ子供である竜祥には大して自分たちの生業に支障をもたらすことは出来ないはずなんだと強く思っている鬼頭焔硝は余裕綽々な態度を決めて行きつつ、太股の間からだんだん広がっているような痛みに苦しめられては、額が汗ばんでいるようにと感じてしまう鬼頭焔硝は自分を警戒している赤い瞳の中にある自分の顔を睨みながら、ぽつりと渇いた唇を開けていき、「お前の母親に埜哉様が何かしらの伝言をほのめかして…!」


  ”ドクンー”刹那、自分は赤の他人から金を奪っていた罪悪感から解き放してくれているような心音に見開かされては、鬼頭焔硝が紡いだ一言に絶句されてしまう竜祥は思わず大きく唇を開けては、ぼんやりとニヤリと右側の口角を上げている鬼頭焔硝のことを凝視してしまい。「彼女を組織の一員にして…!」まったりと右手を我孫子真乖の肩に置いて行きつつ、竜祥が自分たちに金を少しばかり奪っていたのは彼のこれからの成長にも役立てそうだしと考えつつ、彼に大人しく自分たちの事を黙らせては、転々と場所を変えってから自分が紡ぐストーリーを人々に最初から聞かせる手間は省いて行きたいと強く思っている鬼頭焔硝は赤い瞳を睨みつけては、既に自分は何を言ってしまうのかを分かってくれているような竜祥の顔を睨んでいく鬼頭焔硝、「俺たちの一員として一緒に逮捕されたくなければの話なんだけどよぉ…!」


  鬼頭焔硝が紡いだ現実になり兼ねない言葉に喉を鷲掴みにされているような気がしている竜祥、「うつ…!」苦しそうな唸り声を発している竜祥にはちゃんとまだまだ子供である彼は大人に縋ってしか生きていなけないであることを分かっている様に微かな安心感を覚えつつ、ニヤリと右側の口角を上げてしまう鬼頭焔硝は補足するようにと言葉を紡いでいき、「何なら…お前の母親を俺たちのボスに仕立て上げてる事だって…!」強く鼻で笑っては猛然と顎を上げていく鬼頭焔硝は自分が紡いだ言葉に反応してくれているようにとビクッと左側の眉毛を跳ねらせていた竜祥の顔を睨みながら声を発していた、「出来たりするんだぜ…?」


  鬼頭焔硝が紡いだ言葉を耳にしてしまうと、もし母親がいなくなってしまったら、家は香に満たされる日々から逃れる事ができる代わりに、毎日のようにと仕事をしに行く父親と自分が共に暮らしていけないとならなくなっては、家事は全て自分がしないと行けなくなってしまうと考えている竜祥、宛ら自分には通報するしないことを見抜いて来ているように、冷や汗を垂らしている鬼頭焔硝の軽く口角を上げては鼻で笑っている様に苛立ちを覚えている竜祥は悔しそうにと声を発していき、「くそ…!」


  竜祥のまるで負けていたような暴言に見開かされつつ、鬼頭焔硝が上手く普通の子供よりずっと賢く思えてしまう竜祥を説得出来ていた事に驚かされては、思わずあんぐり口を開けていた我孫子真乖、「おお…」「分かったのかな…?」辛そうにと左手を太股に当てて行きつつ、ゆっくりと臀部を脛に付けていく鬼頭焔硝は流し目で竜祥の歯ぎしりしつつ、顎を引いている様を睨んで言う、「お前は自分の母親を捕まらせたくないと言うのなら、大人しくしている事だ…」鬼頭焔硝が口にしていた言葉を耳にしつつ、彼らはまだ色んな人を誑かそうとしている態度に不満を覚えながら、もし一遍に彼らの組織を根絶やしにしてたら、母親のような愚かな大人は少しでも減ってくれては、幸せに暮らしていける家庭が少しでも多くなれるんじゃないかと考えてしまう竜祥、自分の頬と額に残されている痛みに心を苛まれては、母親を犠牲にしては、色んな幸せな家庭を得る事が出来てしまうと思うとつい躊躇してしまう竜祥は、万が一小夜の家族にも母親のような人がいたらと思ってしまうと、何度も鼻翼に力を入れては、ごくりと固唾を飲み込んでいく竜祥は猛然と自分が踏んでいた地面から二人に目を向けていき。


  「それに。」竜祥のまるでまだ自分たちの事を告発しようとしている態度に目を細めて行きつつ、彼は厄介な子供なんだと思えている鬼頭焔硝は沈んでいるような声色で言葉を紡いだ、「ここまでの馬鹿どもを集めて来ていたのに…」ニヤリと右側の口角を上げていく鬼頭焔硝は、子供である竜祥を恐れているようにと震えている視線で自分の横顔を見て来ている我孫子真乖に一瞥しては、ぽつりと自信に満ちている声で言葉を紡いでいき、「誰も通報しなかったとでも…?」可笑しそうに笑っては、竜祥のことを誑かそうと思っている鬼頭焔硝は揺るぎない眼差しを竜祥に向けて行きながら声を発していた、「俺たちには警察に向ける対策がないとでも…?」


  鬼頭焔硝のまるで自分の心を読み取ってくれていたような一言に心臓を貫かれていたような気がしている竜祥、「ちっ…!」悔しそうにと舌打ちした竜祥の諦めているような態度に見開かされては、自分たちは逮捕されずに済むと思ってしまう我孫子真乖は軽く右手を鬼頭焔硝の腹部から離れては、自分の胸元をなで下ろしていく彼は嬉しそうにと鬼頭焔硝の顔を覗き込んで言う、「さ、流石だね…焔硝ちゃん…!」「君は賢い子だ、」我孫子真乖の感動している声色を気にすることなく竜祥の表情を見落としてしまうのが怖く感じている鬼頭焔硝は言う、「お互いにとってベストの道をちゃんと選んでくれるんだろうな…」


  「母さんに…」鬼頭焔硝にこれ以上の交渉をしても、彼には切り札を持っている事を思うと、つい大人しく引いていく他ないと考えいる竜祥は震えている眼で鬼頭焔硝の顔を睨んでいき、「もうお金を取ったりしないと、」軽く鼻翼に力を入れては、眉間に皺寄せていた竜祥は試しているようにと言葉を紡いだ、「約束してくれるのかぁ…?」「それは出来ないよ、」竜祥の自分たちから一人の資金源を奪おうとしている話を耳にすると何度も首を横に振っていく鬼頭焔硝は言う、「これはただのビジネスだ、」悔しそうに歯を噛んでいる竜祥の顔を睨みながら軽く顎を引いていた鬼頭焔硝は赤い瞳の中にある自分を見つめて言う、「彼女は我々からこのくそみたいな世界でやっていくからには必要ようする安心感を買っていたのだ。」可笑しそうに軽く右側の口角を上げていく鬼頭焔硝は自分に崇拝の眼差しを向けて来ている我孫子真乖の事を気にすることなく、竜祥を凝視していく、「死んでも天国に行けるような安心感を与えようとしているんだぞ?」竜祥の母親の事を小馬鹿にしているようにとチラッとドアフレームに一瞥していく鬼頭焔硝は引き攣っているような声で言葉を紡いだ、「お買い得なんだぜ…」声を発していきつつ猛然と鋭利な眼差しを竜祥に向けていく彼、「このビジネスは。」


  鬼頭焔硝がやはり大人しく母親を誑かすのを諦めてくれないでいる話に歯を噛んでは、ごくりと固唾を飲み込んでいた竜祥、「あの聖なる薬と聖水は…」眉をひそめて行きつつ鬼頭焔硝の顔を睨んでいく竜祥は軽く左手を胸元に当てて行きながら、鬼頭焔硝と我孫子真乖の顔を交互に睨みつつ声を発していた、「飲んで大丈夫なんだろうな…?」竜祥が用心深い子供であることに口角を上げられては、強く鼻で笑ってしまう鬼頭焔硝は右腕を自分に心配に満ちている眼差しで見てくれている我孫子真乖の項にくっついては、ぽつりと声を発していき、「プラシーボ効果だよ…」


  鬼頭焔硝が自分に投げて来ていた聞いたことのない単語に眉をひそめつつ、やはりいっぱい本を読んで物事を学んで行かないと、母親のような馬鹿になっては、自分が騙されていた事にも気付く事が出来ない、それと違っていて本を読んで物事を学んだ奴は、決定的に有利な立場になれる事を目の前で証明されているような気がしている竜祥は鬼頭焔硝の顔を睨みながら、もしかしたら彼は母親を騙すような言葉と同じで、自分に聞いたことのない単語を作り出しては、自分を誑かそうとしているなのではないかと思っては、ぽつりと弱っているような声を発していた、「プラシーボ…効果?」


  竜祥の不安になりつつ横目で自分に警戒している眼で見て来ている態度に、鼻先をくすぐられているような気がしてしまう鬼頭焔硝は軽く笑っては、弱っているようにと何度も首を横に振って行きつつ、ぽつりと声を発していた、「何の問題もないって言ってるのよさ、」竜祥のまるで自分の話を信じてくれないでいるように眉をひそめては顎を引いている様に口角をくすぐられているような気がしては、何度も首を横に振ってしまう鬼頭焔硝、「坊屋、我々はただ生きていく必要最低限の金を手にしているだけなんだ…」チラッと視線をぼんやりと自分の顔を見て来ている我孫子真乖を見ては、宛ら我孫子真乖に自分は大丈夫だと言っているようにと微笑んでは、ゆっくりと視線を竜祥に向けていく鬼頭焔硝は言う、「人を殺すのも…危ないことをさせるような真似はしたりしないのさ。」まるで自分の話を全般的に信じないと言っているように歯ぎしりしている竜祥の、頬の疼きに負けているようにと左手を赤くなっている頬に当てている様を見つめている鬼頭焔硝は言う、「これぐらいは約束できるさ…」


  鬼頭焔硝が自分に投げて来ていた一言を信用してはならないと思いつつ、金も手に入れた以上、二人とどんな話をしても無駄のように感じては、憤っている表情を浮かんだまま軽く鼻翼に力を入れていた竜祥は急いでいるようにと背中を二人に向けては走り出していた、「ああ、そう。」強く両手を握って行きつつ、一刻も早く自分に急所を蹴られては行動力を奪われていた鬼頭焔硝から離れていかないと、彼に母親に自分が悪魔だと言われてしまったら、今度は存在しない埜哉様のために自分を引っ叩いていた母親に殺されてしまうのだろうと思っている竜祥、強く歯を噛んでは痺れているように思えてしまう頬の痛みに耐えて行きつつ、母親も父親も警戒していかないといけないように思えている彼は上手く生きていく為には、母親にこれ以上二人に金を貢いで行かせない方がいいように思えては、ゆっくりと視線を背中を空き地の上で立っている自分に向けては、宛ら反省しているようにと俯いている母親の弱っている背中姿を睨んでは、ぽつりと声を発していき、「ねぇ、母さん。」


  忽然、まるで自分が上げていた声色に驚かされているようにと自分に顔を向けては、眉毛を上げている母親の顔を睨んでいく竜祥は軽く鼻翼に力を入れて、歯を食いしばってしまう彼は頬に残されていた疼きを抑えて行きつつ、母親の事を馬鹿だと罵っても、彼女は自分がとんでもないぐらいの馬鹿だということにすら気づいていない、救いのようない阿保であることを思うと、まったりと虚しい息を吐き出してしまう竜祥は眉間に皺寄せながら、まるで遠くにある溜まり場を恐れているようにと二人がいるところを見ないようにしている母親の事を睨んでいき、「これから鬼頭の叔父さんに何かを言われて、」沈んでいるような声で言葉を紡いで行きつつ、鬼頭焔硝が母親にさっきまでに自分がしていた事を言わないでくれると保証してくれる人間なんて一人もいないと思いつつ、ゆっくりと母親のもとまで歩いていく彼、「きみがぼくに何かしらの事をしようとするとね?」軽く左手を胸元に当てては横目で母親の顔を睨んでいく竜祥はニヤリと右側の口角を上げては、自分が上手く生きていく保証は自分で勝ち取る他ないんだと強く思っている彼は揺るぎない声で言葉を紡いだ、「全部の事をお父さんに言いつけちゃうぞ?」


  ”ドクンー”刹那、竜祥が発していた一言に胸元の奥を貫かれていたように感じてしまう母親は思わず眉毛を跳ねらせてしまい、「うっ?!」ゆっくりと母親の隣りを通っては、両手をポケットに突っ込んでいく竜祥は横目で彼女の顔を睨みながら、彼女と共に歩いて行きたくないと強く思っている彼、「来月は信仰心を捧げると言ったけど、ぼくはもう止めない代わりに、」軽く首を前に出しては、母親の自分が彼女の信仰を邪魔しないでいる言葉に安心感を覚えているようにと、胸元をなで下ろしている態度を睨みつつ、自分より埜哉様を選んでいた母親に埜哉様を諦めさせたら、夜中で彼女に殺されてしまいそうな気がしている竜祥はつい自分は、いつ殺人犯になるのかが分からない両親の間に挟まれているんだと思っては、思わず不安に心を握り潰されてしまいそうな気がしては、涙を零してしまいそうに思えている彼は軽く唾液を飲み込んでは、自分が紡いだ半分の言葉が気になっては小首を傾げている母親の顔を睨んでいく彼は、揺るぎない声で言葉を紡いでいた、「お父さんがぼくを殴る時は、ちゃんと事実を言うぞ?」


  竜祥が自分に投げて来ていた自分の命を操っているような一言に見開かされては、思わずあんぐり口を開けていた母親はつい竜祥の血走っている赤い瞳の中にある自分の顔を見ては、自分はもしかしたら悪魔を産んでしまったのではないかと思ってしまう母親、「りゅ、竜祥…!」畏怖しているようにゆっくりと両手を上げている母親の口元を隠して行きつつ、涙目になっている様を睨んでいく竜祥は言う、「ちゃんと自分で匙加減してくださいね母さん。」強く歯を噛んでは、母親に苦しめられ、どうしようもない時に追い詰められていた時に脳内で浮かんでいた青色の髪の毛をしていた女の子の姿を思い浮かんでしまうと、淡い笑みを浮かべてしまう竜祥は軽蔑している眼で母親を見上げていた、「ぼくは、生きてあの子に会うんだから。」

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