第21話
私が何故あの時、母と祖母を振り切り、オジサンの側へ行かなかったのか?私は行こうとした。本心、そう思った。 だが、できなかった。体が動かなかったのだ。硬直した様に。 何故か? そしてオジサンにも変化が起きた。オジサンはあの時、苦しくなって体が崩れ落ちた。 そしてもがいた。 悩んだが、もうそれ以上は止めておこう。頭がおかしいか、嘘を言っていると思われるからだ。只、私とオジサンだけは知っている。何が起きたか。あんな事が…。 その後オジサンは何度か学校の近くへ、私に会いに来て、外で立ち話をした。オジサンはいつでも私の味方で、私を守ってくれると言った。私は素直に喜んだ。嬉しいし、とても心強いと思った。 最初に会いに来た時には、オジサンは私と お寺へ行こうと言った。私にお祓いに行こうと言った。私は驚いたが、何度もしつこく言った。だが、それをしなければいけなかったのは、私の家族の、片方の人間だった。 そして結果私は行っていない。 何故なら、私を守るし味方になると言ってくれた事から、私はオジサンにお願いをしたからだ。 当時高校の中で執拗に、三人の教師達とその手下の生徒達に虐められていた私は、その教師達に何とか注意をしてもらえないかと頼んだ。 だが確たる証拠を突き付けずにそんな事をできないとオジサンは思った様で渋ったが、私は毎日の学校生活が地獄だったので無理矢理に頼んだ。 オジサンは学校ヘ行き、三人に注意をした。だが結果その中の親玉に、警察署へ苦情の電話をかけられた為に、他所へと飛ばされてしまったのだ。 その親玉もその後は、三人が私への卑劣な虐めをしていたのを、親切な教師達に寄り校長に暴露されで、学校をクビになった。 ("クライスト学院の鬼畜教師共"を参照してもらえたら分かる。) オジサンは私を好きで親切だったが、まだ 高校生で一度も男女交際をした事が無い18歳の女生徒と、恋人の様に、性的な関係をしようと、そうして付き合おうとしていた様だ。 だからそうした事柄から、自然と私から離れる様に、やはり何か超人的な力が加担したのかもしれない? 初な私が、既婚者で中年の男に本気になり、のめり込んだらどんなに辛かっただろうから?!妻子持ちのオジサンは絶対に私を取らないのだから。 勿論それでもオジサンを嫌いではなかったし、今もそうだ。私の身内の男達よりも遥かに私には優しく、親切だったからだ。 続.
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