第20話

夕方で、もう外はかなり暗くなっていた。私はオジサンを追った。「オジサン?!○○さん!!」(○○は、漢字2文字)      オジサンは落ち込んでいて、中々聞こえない。何度も何度も後ろから呼びながら走った。                  やっとオジサンが振り返った。私は不安そうな、心配そうな顔をしていたと思うが、顔をジッと見つめた。            オジサンも私を見る。そして私をいきなり引き寄せて抱きしめた。物凄く強い力で抱きしめると、いきなり口にキスした。     驚いている私にいつまでも長くキスをした。そして又、悲しそうな目をして私を見つめると、やっと離した。           そうして振り返ると、前へ歩いて行った。 私は何度も又おじさんの名前を呼んだが、 オジサンは振り返らなかった。      私はポツンとそこに取り残された。とても悲しかった。               だが、いつまでもそこにいる訳には行かないから、私も家への道を歩いて行った。   オジサンとはもうこれで最後かと思った。 本当にそう思っていた。だが、オジサンは又私に会いに来てくれた。         それは私が学校から出て歩いていると、学校からそう離れていない所にある電柱の横に、見えない様に立っていて、私が直ぐ近くを通ると名前を呼びながらサッと出て来たのだ。「アッ、○○さん?!」         私が驚きの声を出した。         オジサンは私が心配で、来てくれた。   「オジサン、この間は大丈夫だった?!私、凄く心配したんだよ!!」        

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