閑話5 各所の反応
レイタノ聖国の場合。
「教皇様!!」
「おお、そんなに慌ててどうしたのだレグルス枢機卿よ?」
「教皇様、どうしたも何もありません!!重大な緊急事態です!!」
「何があった?」
「未だ詳しい情報はないため詳細は不明ですが、簡単に言うと賢者の街が滅びました。」
「なんだと!?儀式に使う龍脈に影響は?」
「今のところは見つかっておりません。」
「そうか、それは不幸中の幸いだな。だが、これから何が起きるか分からない。使聖を呼び出して、儀式の準備を開始せよ。」
「かしこまりました。しかし我々の代で儀式が行えるとは、思ってもいませんでした。」
「ああ、儂もそうだ。だが、この儀式は歴代教皇の悲願だ。絶対に失敗は許されない。」
「ええ、必ず成功してみせます。」
「ああ、楽しみに待っておるぞ。勇者召喚の儀式の成功を。」
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バルト大帝国の場合。
「戦帝陛下ァ~、なんで急に俺らを集めたんですか?戦地で戦ってたやつを含めて、大帝国の全ての十大列強を集めるなんて、何かあったんすか?」
「・・・。お前らに問う。一日で賢者の街を蹂躙するには、どのような手段が取れる?」
「一日で賢者の街を蹂躙?ふざけたこと言わないでくださいよ。不可能に決まってんじゃないですか。」
「ああ、普通はそうだ。だが、事実としてたった半日で何者かに賢者の街は蹂躙された。」
「・・・。」
「完膚なきまでにだ。この賢者の街を蹂躙したものを見つけ出さなければならない。他国よりも先に、いち早くだ。この者を、わが帝国が手に入れるか入れないかで、わが帝国の未来は大きく変わる。早急に見つけ出せッ!!」
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勇魔国の場合。
「なぁ、鳥勇。賢者の街が滅んだって話は本当なのか?」
「事実だ。鳥の視界で街を確認しているが、完全な廃墟になっている。」
「じゃあ、今回の招集はそれがらみだろうな。」
「ああ。」
「んん?どうしたんだ?そんなに要領を得ない顔をして。」
「いや、街の荒れ具合を見る限り、十大列強が暴れたようには見えないんだよ。」
「んなっ!それじゃあ、十大列強でもない奴に賢者が4人もやられたってことかよ。」
「そう言うことになるな。これは会議で報告することが増えそうだ。」
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魔王国の場合。
「魔王様、これでご報告は以上です。」
「ふむ、分かった。下がれ。」
「はッ。」
「なかなか面白いことになってきてそうだ。これほどワクワクするのは、前回の一神選定戦以来か。どこまで波紋は広がるのか、楽しみだ。」
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