中学最後の恋
キョロスケ
僕のアオハル
「好きです、付き合ってください」僕は告白をした。
僕の名前は良太。中学生3年生だ。自分で言うのもなんだけど頭がすごく悪く、身長も低い、心も弱い。悪いところは数えきれないほど思いつくが自分のいいとこは全く思い浮かばない。でもそんな僕にも仲良くしてくれる友達がいる。
まず、ゆり子。彼女は僕がどんなに困っていてもすぐに助けてくれる大切な友達だ。
次に三葉だ。僕が学校に登校するなりすぐに話しかけてくれる。1人でいたいときでさえずっと話しかけてくれるとても元気な人だ。
僕達は主にこの3人で行動していた。とても仲のいい3人だった。このまま続くと思っていた。
でも、僕達は3年生である。卒業式を迎えれば2人と離れてしまう。残酷な儀式だと初めての思った。3年生の卒業式それは告白シーズンでもあった。僕はその波に巻き込まれた。いや、巻き込みもした。
卒業式1週間前、この日は今日も3人で帰る予定だった。だが、ゆり子が用事があるようで先に帰り、三葉と2人で帰ることになった。2人で帰ることは初めてではない。稀にあるくらいだが。話は学校生活について話した。あと少しで卒業ということもあっていつも以上に盛り上がった。楽しくなるとつい大きな声で話してしまう。すると前から静かにしてほしそうに見られた。見ていたのはクラスメイトの真也と優花だった。風の噂程度で聞いたことがあるが、優花は真也のことが好きらしい。そして今日告白をするんだと。そうなっては僕たちは大きな声で話せない。僕と三葉は静かに話した。もちろん話す内容は変わった、恋愛の話だ。「真也君達成功したかな?」とか「なんて告白するんだろうとか」などなど話した。そんなことを話していると突然前の2人が止まった、
この時僕と三葉は察した。告白すると。
なので邪魔にならないように息を殺して歩いた。後ろからは「好きです」などと聞こえた。
僕と三葉は2人に釘付けになっていた。真也は首を横に振っていた。振ったのだろうと分かった。この時の僕はなぜ振るか分からなかった。付き合ってる人がいないんだから付き合えばいいじゃん。そんなことを思っていた。それを三葉に話したら「恋愛したことない人には分からないんだね」と、あしなわれた。じゃあ三葉はわかるんですかと言い返してやろうと思ったが
三葉が言うことには一理あると思った。なぜなら僕は恋愛をしたことがないからだ。僕はモテないし、告白する勇気もない。
そのあと僕は三葉からなぜ振るのかなど色々教わった。
次の日からの僕は変わった。昨日に戻れるなら昨日の発言を撤回したい。付き合うなら好きな人がいい。
今日も僕は三葉と2人で帰ることになった。
今の僕は恋愛でいっぱいだった。
「恋愛したいなぁ〜」僕の切実な思いだ。でも今はこの発言を後悔している。相手に申し訳なかったからだ。
「じゃあ、付き合お?」そう言ったのは三葉だった。「え?」僕は驚きを隠せなかった。
「良太のことが好き、だから付き合ってください」三葉が僕に告白した。僕は驚きのあとに驚きで言葉が詰まっていた。それから僕は少し心を落ち着かせて言った。
「ごめん、三葉とはずっと友達でいたいから。だから付き合えない」そう振った。前までの僕だったら了承していただろう。でも三葉に教えてもらってから断ることを覚えた。振り方などを教えてくれた人を振るなんて…。残酷に思えた。「そっか、ごめん」三葉は笑いながら応えたが、本当は悲しかったのだろうと思う。それからの帰り道はとても静かで足音がいつもより大きな音を立てていた。それから僕と三葉は今までの関係には戻れず話すことはなくなった。
今日はゆり子と2人で帰っている。動悸が激しい。理由は簡単、僕、良太はゆりこのことが好きだからだ。そして今日は告白するつもり。
「ゆり子、ちょっといい」僕はゆり子の足を止めた。「なに?」不思議そうに聞いてくる。
足が震える。緊張する。あぁ〜これは青春してるなぁ〜。初めて感じたわ。この時間幸せ。
アニメみたいに少しの時間でたくさんのことが考えられた。僕は震える声で伝えた。
「好きです、付き合ってください」僕は今ゆり子に告白した。夕日が暮れると同時に…。
[完]
中学最後の恋 キョロスケ @Kyorosuke0313
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます