第11話 みんなでお勉強会②
「ちょっとー優あんた舐めすぎ私この前英語99点だったんだから」
「…は?」
え、嘘だろ。あの麗奈が?
あのビーフストロガノフを脳死で何杯もガツガツ食ってたあの麗奈が?
無邪気でドアホかますあの麗奈が?
キッチングペーパーをトイレットペーパーと間違えてケツを拭いたあの麗奈が?
「信じられん…」
「まあ男子だと圧倒的に優だよな」
「お前らアホどもの中だとな」
「んだと?まあ言い返せないのでなにも言いませんが」
「潔いな」
「まあな!」
「威張んな」
「にしても幼馴染コンビが揃って頭いいのかー」
「俺も意外だわ」
そう言いながらチラリと麗奈のほうに視線を向けるとめちゃめちゃドヤってる
ほんとになんでこいつが一番頭いいんだ
「優君一年の最後の数学何点だった?」
「ん?100点だけど」
「理科は?」
「99」
「国語は?」
「98」
「え、社会と英語は?」
「社会が97で英語が100」
「すごーいめっちゃエリートじゃん!」
女子メンツはすごい!などと歓声を上げる
「でもこいつ副教科ダメダメなんだぜ」
「おい!言うなバカ」
カツキがバラすと女子たちは嘘だ~と言って信じない
「おい優。技術のテスト言ってやれ」
「え、50点だけど」
「は?満点じゃん?お前パチこいてたのか?」
「ペーパーテストは余裕だよ。だけど作品が下手すぎて通知表3なんだよ」
「え、お前満点なのに3てどゆこと?どんだけ酷いの?」
「あーそれだけじゃないと思うよ。俺小林に嫌われてっからそれも入ってると思うよ」
「お前何したの?」
「ズラずれてんの指摘した」
「ばっかお前それ小林相手には禁句だろ!!」
「いや一年の頃入りたての時知らんもんそんなの」
「それでか…」
「はいはーい!じゃあそんな頭のいい鏡クンに質問!」
手を上げてピョンピョンと跳ねる七瀬さん
まるで好奇心旺盛な小学生みたいだ。可愛い
「1次関数教えて!」
「うん。いいよ」
僕はペンを持って七瀬さんのほうに寄る
隣から変な声が聞こえてくるが
「ケッなんだよイチャコラしやがって」
「カツキ、そんな言うなら私が教えてあげる。どこかわかんないとこある?」
隣をチラッと見てみると赤羽さんがカツキに体を寄せていた
あいつ赤羽さんの事好きなんだよな。よかったじゃん
「あ、赤羽…ありがとな、ここなんだけどよ…///」
「?カツキ、顔真っ赤。大丈夫?熱あるかも」
赤羽さんは手をカツキのおでこにあてて自分の体温と比べる
カツキの顔はどんどん赤くなりそして
「うわあああああ」
席から立ちどこかに走って逃げ去ってしまった
まあトイレだろうが
「はあ。俺行ってくるわ。赤羽さんカツキに教えようとしてくれてありがとうな。戻ってきたらまたやってくれるか?」
「私は構わない。カツキ大丈夫か?風邪ひいたんじゃないか?」
「いや。女子とこんな距離が近いことないから多分緊張の糸が切れたんだろ。俺がケツ叩けば戻ってくるさ」
「そう。でもほどほどにね」
「おう。んじゃ行ってくる」
そう言ってソラがカツキの後を追いかける
さて、続きをやりますか
「んでここのグラフが__」
七瀬さんは食い入るように見てウンウンと頷いてくれる。
こんなに熱心に聞いてくれると教える側も頑張りたくなってしまう。
「__となるんだ。ここのポイントしっかり押さえれば大丈夫なはずだよ。大問一やってみてよ」
「うん!ありがとう!すっごいわかりやすかった!」
「ならよかった。人に教えることってあんま無いからさちょっと不安だったんだ」
「全然!また教えてね!」
「わかった。全部解けたらまた呼んで」
「わかった!」
七瀬さんはペンをとりノートに書いていく
自分は英単語を覚えるために単語帳を持って小さく発音しながら覚えていく
途中「あーこうか!」とか「むむむ~?」などと声を出して問題に取り組む可愛い七瀬さんに見惚れていてハルに肘で小突かれたのは内緒
【お知らせ】
今週から学校が始まり投稿頻度が落ちます
そして今年から受験生になるので夏が過ぎたころから投稿が月に一回、もしかしたら二か月に一回くらいになるかもしれません。
どうなるかはわかりませんが引き続きご愛読よろしくお願いいたします
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