第6話 隣の席の女の子が家に来ることになりました

「ねえねえ鏡クン」


「ん?」


 6時間目が終わり帰りの支度をしてると七瀬さんが僕の肩をポンポンと叩いてきた


「LINEってやってる?」


「うんやってるけど。」


「ほんと?じゃあ交換しない?」


 なんだと。七瀬さんのLINEが手に入るだと


 しかも七瀬さんから誘ってきてくれた


 嬉しい。嬉しすぎる


「いいよ!麗奈とはもう交換してる?」


「うん。じゃあ麗奈ちゃんに教えてもらうね。」


 そうとなるともう教えといたほうがいいよな


「麗奈~」


「なんじゃらほい」


「帰ったら七瀬さんに俺のLINE教えといて。」


「あいよ」


「私のも鏡クンに教えといてくれる?」


「うん」


「ありがと~」


「さんきゅ。あと今日おやっさんも奈美さんも帰り遅いんだろ?飯家で食ってけ」


「ごちで~す」


 奈美さんとは麗奈のお母さんの事だ


 僕のお母さんの小学生の時からの親友らしい


「今日はなに?」


「ん~うちになんかあったかな。ワンスーパー寄るかも。何食べたい?」


「ビーフストロガノフ」


「あいよ。」


「鏡クンてさ、料理上手なの?」


 七瀬さんがモジモジしながら聞いてくる


 なにその動き方。可愛いじゃん。流行らせようぜ


「上手いどころじゃないよ!優の料理は天才的だよ!週に一回は食べないと私の体が持たない…おっと想像したらヨダレが…」


「おいおい、危ないもん盛ってるみたいな言い方はよせ。あと天才的は話盛り過ぎな」


「私も食べたい」


「え?」


「いいじゃん!一緒に食べようよ!優んとこもどうせ帰り遅いんでしょ?2人より3人のほうがいいって!」


 麗奈がピョンピョンはねながらはしゃぐ


 こういう楽しそうなことにはガキみたいにはしゃぐ


 昔からずっとそうだ


 それよりも心配なことがある


「俺は別に構わないが、七瀬さんのうちはいいのか?親御さんも飯作ってくれてるだろ?」


「ん~多分大丈夫だと思うけど、帰ったら聞いてみる。あ、そうだ。もし行けたらLINEも鏡クンちで交換しちゃおうよ」


「あーそれいいね。じゃあ親御さんに聞いてみてくれ」


「大丈夫だったら私にLINEちょうだい」


「わかった~」


 話がまとまったタイミングで担任が教室に戻ってきた


 HR《ホームルーム》が始まる


 それにしても七瀬さんが家に来るのか…


 家掃除しなきゃ、あとスーパーも行かないとだし、


 今日は忙しいな


 部活が無くて助かった。

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