第11話 CLASS:6-3

 享楽の宴ハロウィンの夜。

 生徒を引き連れた一人の教師が、そこにいた。

「先生。あの悪夢ナイトメアのヒトも、先生の生徒だったって本当?」

「本当だぞ。昔は内気で物静かなやつだったんだがな」

「全然違うね。先生のせい?」

「そんな指導はしてないぞ。悪さした時はげんこつしたがな」

体罰暴力だ。あたしにやったら偉い人に言うからね」

「されたくないなら、宿題やっとけよ」

脅迫犯罪だ。体罰暴力より最悪」

「先に脅したのはそっちだろ。でも良かったのか?こんなバカ騒ぎに参加して」

「成績下げなきゃ平気だよ。むしろ、先生が止めなかったことにびっくり」

「止める理由なんてあったか?」

「わからない。理由も無しにダメって言う大人ばかりだし」

「無いというより、分からないのさ。だからお前は、自分の目で確かめてから、ダメかどうかを決めればいい」

「分かった。なら先生にげんこつ体罰された時も、それぐらい悪いことしたのか考えてから言いつけるよ」

「それだけ利口なら、悪さなんてしないだろ」

「分からないよぉ」

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