第13話 後期発表前日 帰ってきた不安
ああ、身体が重い
前日になるまで気がつかなかった重さだ
むしろこの辛さが前日まで来なかった事を有り難むべきか、なかなかにしんどい
明日、あしただ。夕方。微妙な時間
胸が重苦しい。溜まった涙の重さか
ずっと無視していたから。メンテナンスを怠ってしまったかもしれない。そもそも、こんな不安だらけの1週間、一度も泣かなかったのがある意味すごい。いや、心地よかったから。この1週間は1番心地よかったかかもしれない。
不安なんだ、どちらに転ぼうとも不安なんだ
身体が重たい
横になったら、ズブズブと沼に飲み込まれるように、身体から力が抜けていきそうだ
ひたすら馬鹿みたいに歩き回りたいとも思う。グルグル、グルグル、そのままバターみたいに溶けて一塊に
狭いところに縮こまりたいとも思う、狭い、狭い、クローゼット? いや、押し入れだ
家に帰ったら、部屋に戻ったら、不安を書いて、泣いて、書いて、ウロウロしよう
床に寝転ぼうか。少し汚いかもしれない
ベットは嫌だ
三段階?
床、泣いて書いて、押し入れ
何が不安、そんなに不安
どちらに転んでも不安が待つのは何故
落ちたら、予備校通いだ。どこに通う? 河合? 駿台? チラと見た時は駿台が良いかなと思った。だけども駿台は理系むけかもしれないと。駿台はオンラインがある。費用もまだマシ? すぐに聞ける
河合、感想ブログ見たら息が詰まりそう。費用高い。だけども文系向けらしい。場所が遠いか? 駿台も大概だけど
どちらを選んだら良いかわからない
だけども結果がわかった時には、すぐに決めれるように、言わねばならない
時間なんか無いんだ、悩む時間はない
じゃあ、もし合格したら?
一人暮らし、慌ただしく一人暮らし
部屋探し、お金かかる。耐えられる? 出不精になるかも、寂しくなるかも
1人は好きだ、孤独は嫌いだ
不安、寂しい。親離れ出来てない? 母さんを1人残す、申し訳なさ
だけどもそれを考える途中、はたと思う。あれこれ考えて、合格していなかったら虚しいだけじゃないか
だけども合格してから考えるには時間がない
1週間時間はあったけれど、どちらのルートも結果見てからの時間が少ない
慌ただしい、不安になる、急かされる
不安が込み上げてくるときの感覚をうまく表現出来ないものか
胸と腰がぎゅっと絞められた感じ。息が詰まる
何かが溢れ出そう。中身が?
————
試験後は、羊毛フェルトやったり、フェルトでクラゲ作ったり、本読んだり、好きに過ごした。1番楽な期間だった。
それが前日になると突然不安が帰ってきた。パワーアップして。
それまでも、合格していた時に備えて、部屋探しをある程度していた。その傍らで予備校を検索した。その時は流石に気分も下がった。
押し入れの狭いエリアにしゃがみ込んで、しばらく、ぺしょぺしょと泣いた。
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