『第3話」恋は盲目と言うけれど
避けられたショックからようやく立ち直ってから少ししたある日の放課後。
「なあハル、ハルはどの部活入る気なんだ?」
そう、部活選択が始まったのだ。ある意味今後の高校生活に大きく関係する重要な選択...
やはり運動部に入るべきか?
「光はもう決めてんのか?」
「ん?ああ、やっぱサッカーかなー。何気にずっと続けてるし。」
「チッ、この陽キャめ」
「ふっふーん、ハルも来いよーお前もやってるだろー」
「バカ言うな、そんな陽キャもとい魔の巣窟に行けるわけないだろ」
「なんなの!?その陽キャに対する当たりの強さ!親でも殺されたのかよ!?」
「ん?お前昨日俺の親にあったろ、頭悪くなったのか?」
「違えよ!?例えだよ?わかる!?」
「バカにしてんのかてめえ」
「ハルから振ったんでしょー!?」
「んーやっぱ弓道部とか楽しそーだなー」
「急に話戻したな.....でもなんで弓道?」
「...やっぱかっこいいじゃん?」
「やはりハルも男の子よのー」
「うっせ」
そんな話をしながら歩いていると桜の木の下にあの女性がいるではないか。
マジかートラウマがぁー。でも、あのままじゃ終われない。絶対だめだ。引かれても、それでも、
ちゃんと話したい。
「悪い、光先帰っててくれ」
「ん?あぁ、そういう事か」
変なとこで察しがいいのか?こいつは
「なんか邪推してないだろうな?」
「気にせず行ってこい。青春じゃー」
「違うー!!!!」
否定できないのが辛い。だが、いまは光に感謝しよう。息を吸ってーーー、はいてぇーーー。よし
「あ、あのっ!お、お話がっ、したくて!少しだけでいいんです!お願いします!」
今度は顔を下げない。前みたいに急にいなくなっている方がよっぽど辛い。どうせならキッパリ断られたい。……しかしなんだ?このお化けが見える人間を見るような目は
「えっと…小鳥遊君?私と話したいことがあるなら教室でも良かったんじゃない?」
「御園...さん?」
「そうだけど?」
……まて、どういうことだ?この状況なに?目の前にいるのはあの時の女性。でも返答したのは御園さんだ。なぜ……?まるで見えていないかのような…
「小鳥遊君?おーーい」
「はっ!ご、ごめん御園さん。ぼーとしてた。
で、でもこの人、この人に話しかけたつもりで...」
「....!み、見えるの?あなたも」
「え?見えるってどういう.......」
「そう、わかった。じゃあちょっと着いてきてくれる?小鳥遊君。」
「え、いや、でも....その.....」
「私にちょっかいかけてきたって言いふらすよ?」
「さあ、行きましょう!御園さん!喜んでついていきますとも!」
女子を舐めたらあかん....もしあんなこと言いふらされたら待つのは死のみだ.....逆らわないでおこう
〜~~~〜~~~〜~~~〜~~~〜~~~〜~~
連れていかれた先は御園さん宅。なんというか和式の豪邸というか....サマーウォーズのおばあちゃん家みたいな感じだ。やばい人に目をつけられたかもしれない。
「へーここが御園さん家かー。」
でかい、某夏の戦争のおばあちゃん家みたいだ
「さ、上がって。とりあえずついてきて」
連れてこられたのは.....仏壇?
「え、これって…」
「私のお姉ちゃん。ちっちゃい頃のことだから覚えてないんだけどね」
「ちょっと待って、....どういうこと?」
なぜ仏壇に置かれた写真にあの女の人が写っているんだ.....
「気づいた?協力してくれるかしら私のお姉ちゃんのこと」
「えぇ.....、わかったよどうせ拒否権ないんだ」
「よろしくね?小鳥遊くん?」
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「だれだーー!!!!こんなくそ小説書いたのー!」
「くそ小説て、部長が勝手に読んだんじゃないですかー。」
「誰だってこんなの読んだらクソっていうわよ」
「辛辣だなー否定できないのが悲しいです」
「我が小説部の部員は私含め2人の少数精鋭。よってこんなもの認めないわ」
「じゃあなんで誰が書いたのか聞いたんですか...。あと、部じゃなくて同好会です」
「些細なことよそんなの。それに設定からイカれてんじゃない。あんまりコミュ力高くない主人公のくせして初対面の女にあんなして話しかけるとか頭おかしいんじゃない?」
「ラノベ主人公なんてこんなもんじゃないですか?陰キャ男子が美少女と仲良くなった途端イケメンになったり、主人公にイケメンの親友がいるとか嘘ですよまやかしです。」
「......いますぐ全てのラノベ作家に謝りなさい。そもそもフィクションなのだから現実にない救いを求めるのは当然でしょう?」
「なら僕のもいいじゃないですか。」
「あなたのはただのクソよ。救いもなければ面白みもないわ。」
「いつにも増して毒舌ですね.....いいでしょう明日は部長を納得させるものを書いてきますよ。」
「ええ、期待してるわ。出来るだけ私を驚かせるものがいいわね。じゃあ、また明日。」
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