ご隠居 ⌘
「ご隠居の調子が悪いって」
いつになく深刻な顔で妻が言った。
「ヒロの進学の相談したかったのに」
「そういえば最近行ってなかったな」
「体の方が悪いって、裏のタナカさんが。なんで今」
「ヒロの担任は頼りないからなぁ」
というよりご隠居がスーパー過ぎるのだ。
玄関先を掃いていると向かいのオダさんが青い顔をして立っていた。首を伸ばして、ご隠居の所を見ている。いつもはコワモテのオダさんは涙ぐんでいた。
「おかしいですか、泣いたりして。私ゃね、ご隠居にはもうチビ助のときからお世話になってて」
白いトラックが見えた。新しいご隠居を乗せてきたのだろう。「接続OKでーす」そんな会話が聞こえた。
A-38地区の管理ロボ通称『ご隠居』の本体が
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