実在するお店です。
宴会場に選んだのは俺の故郷の奈良にある行きつけの焼肉屋さん。
名前は「焼き肉工房 じゅじゅ」という。
近鉄京都線の高の原駅を降りて5分ほどの場所にあるお店です。
高の原駅は降りてすぐにイオンの大きなショッピングモールが目立ちますが、近商のスーパーも傍にありながら賑わっているという変わった場所です。
その2つから大きな病院を挟んだところに平城第二ショッピングセンターという昭和感がする(昭和に出来たんだからそりゃそうだ。)商店街の奥にあるお店で、木で出来た店構えが特徴です。
中に入っても、テーブルや椅子なんかが木で出来ていて落ち着く雰囲気、店で流れてる音楽も「ビートルズ」や「サイモン&ガーファンクル」などのフォークソングがメインでのんびり焼き肉が食べられます。
いつもは1人で行っていたお店も今日は仲間を連れて大人数でやって来た。
6人掛けの座敷テーブルを2つ使わせてもらった。
いつも元気はつらつな店長に出迎えられて店に入る。
席順はその都度移動してもいいようにとしているが自由に席に座ってもらったら、勇者組と魔王組がイイ感じでばらけて座ってくれた。
魔王様は勇者アリシアと並んで座った。
アクア様がウェイバーのおじいちゃんと並び俺にもこいこいと手を振る。
伽藍はドラグの肩を抱いて隣に座る。
そしてエレンが何気にデュラン殿の隣を取ってベッタリ――とまではいかないが意外と距離が近い感じで座っている。
「ノンベェよ、焼き肉屋とはどういう場所だ。」
と魔王様から聞かれたので、
「注文したお肉を自分たちで焼きながら食べるというスタイルのお店です。」
「なるほどな。ところで肉を自分たちで焼くと申したが、火はどうするのだ。」
「それならもうすこしで炭火を用意してもらえますからお待ちください。」
「スミビ?」
「詳しく話すと長くなりますが、たき火などでも使う火種のことです。この店は水七輪を使っていますので、たき火みたいな火力が無くてもお肉を焼くことができるのです。」
ちょっと詳しく言うと、水七輪は水を張ったそこの丸い陶器のことで、この水底が曲線を描くことで鏡みたいに遠赤外線を反射して、網の上に収束させることで火力を絞ってなお肉を焼けるのである。
これによりお肉はよりジューシーに仕上がるのである。
煙もあまりでないので気になる人にもおすすめのお店である。
地元では人気のお店なので行くときは要予約でお願いします。
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