第75話 偉大なり、ぺぇ!
浜崎「ちょっと!これは何の騒ぎなの!?」
紅葉「あ!社長!変質者ですよ!」
浜崎「えぇ!変質者!?どうやって入ってきたのかしら」
紅葉「なんか紅明ちゃん狙ってるみたいな事言うてました!」
紅明「あううう…ごごごめんなさい、なんか大変な事に…」
鈴木「・・・・・。」
浜崎「ちょっと!セキュリティは何をしてたの!?」
セキュリティ「いえ、裏も正面も誰も通ってませんが…」
浜崎「なら何故男がそこ…に?あら?まさか?もしかして??絢斗くんじゃ!?」
鈴木「あの…今日来社する事は伝えてありましたよね?セキュリティはちゃんと把握してたようですけど?社長?とりあえず紅葉先生はその手を離していただけますか?その方は当社のタレントなんですけど。」
紅葉「えぇ!?こんなもっさいロリコン男が!?タレントって…ブライドは女子だけのはずやん!」
そこから鈴木さんが社長と社長秘書の山崎さんにお説教を始めた。
そして俺はというと…
「おぉ、ヨシヨシ。ゴメンねぇ。僕がちゃんと説明できなかったから…」
合法ロリに頭を抱かれてヨシヨシされていた。
ちょっといい匂いがした。
そしておっぺぇ気持ちえがった。
絢斗「ふぅ、先輩ありがとう、なんとか立ち直れそうです。」
紅明「えへへ、良かったぁ」
絢斗「なのでそろそろ離してもらえますかね?」
紅明「えぇ、やだ。」
絢斗「ほゎい!?」
紅明「なんかこの髪のボサボサ感が犬っぽくて可愛いからまだダメ~。」
絢斗「いや、ほら、ちょっと、周りの目もありますし、おっぺぇが意外と大きくてこまっちんぐ!」
紅明「えぇ、なにぃ?やらしぃ~」
先輩の優しい匂いとこの感触で落ち着けたのは助かったがこんな合法ロリ相手にママみを感じてしまったなんて言えない!
ぐぅ!これはどうすれば正解なんだ?思う存分にパフパフすればいいのか!?
ママンのおっぺぇ気持ちいいよぉ!パフパフ♪とか言いながら存分に楽しめばいいのか!?
それじゃガチの変質者だ!間違いなく通報されるヤツだ!
今の体勢は俺が膝立ちで先輩が直立。
離してもらえないなら…
紅明「あひゃあ!」
そのまま立ち上がればいいじゃない!
俺の腕の上に座ってもらう形で抱え上げると先輩が面白い声を上げる。
紅明「うわぁ、高~い」
絢斗「あんたホントに大学生か?」
紅明「失礼なっ!」
絢斗「んじゃ、帰りますね」
端から見れば娘を抱える父親のように見えるんだろうか?
先輩はまだ頭を抱えている。離す気はないようだしこのまま帰ろう。
さすがに前が見えないので少し横にズレてもらって…
紅葉「ちょっと待って!紅明ちゃんをどこに連れて行くん!?」
絢斗「いや、離してもらえないので面倒くさいしこのまま帰ろうかと。」
紅明「えぇ、絢斗くんの家行くの?なんかゲームしようよ」
紅葉「打ち合わせあんねんからアカンに決まってるやろ!」
紅明「えぇ、もう今日はいいんじゃない?社長もあんなんだし。」
浜崎社長と山崎さんは正座させられておりまだ鈴木さんに怒られている。
どうやら鈴木さんのスマホのテレビ電話で武井さんからも怒られているらしく土下座していらっしゃる。
いい大人の土下座はなんだか物悲しい。
紅葉「で?あんたはなにもんなん?鈴木さんがタレントって言うてはったけど?」
絢斗「ホントに何も聞いてないんですね…。今度グライドからデビューが決まってます。今はまだチックトックに歌ってみた動画あげてるだけなんで知らなくて当たり前なんですけど。」
紅葉「へぇ、そうなんや。で?キャラの名前は?」
絢斗「・・・・・」
紅葉「なんやの?その
紅明先輩のママンだし一応関係者ってことになるのか?
絢斗「鈴木さ~ん、助けて~、変な関西弁のネエチャンに絡まれてます~」
紅葉「ちょ!あんた!?」
鈴木「紅葉先生も誤解は解けたようですしそろそろうちのタレントに絡むような事はやめてもらえますか?デビュー前の大事な時期なんで。ブライドとグライドは別箱なんで過度な詮索は控えていただけると助かります。」
紅葉「げぇ!?こっちきた!」
鈴木「げぇ!?とはなんですか?一応言っておきますが私は今回のグライド立ち上げにおいて代表という立場です。タレントを守る義務があります。」
絢斗「麻美さんかっけぇ!」
鈴木「はぅ!そそそそういう事なので絢斗くんにはあまり接触してほしくないのです。情報の漏洩とかの観点から言っても外部との接触はできるだけ控えたいところです。」
紅明「僕は誰にも何も話してないよ?その辺は僕もタレントの端くれだからね♪」
絢斗「いや、それよりも早く降りてもらえませんかね?」
紅葉「そう言われたらそうやけど…まあええわ。」
紅明「えぇ、なんか座り心地いいしぃ、だめぇ?」
絢斗「プロなんだから仕事してください。」
紅明「ちぇ~」
檸檬「絢斗?何をしているのかしら?その小さな女の子は?」
絢斗「あ、樹里。どうした?今日は打ち合わせ?」
檸檬「そうよ、あなたの打ち合わせが終わってからの予定だったのだけど来てみたらこの状況…意味がわからないわね。」
紅明「えっとこの綺麗な人は?」
絢斗「俺のママだよ。」
檸檬「あら、絢斗ったら。またオギャりたくなったの?」
紅明「え?お母さん!?若っ!」
絢斗「ちげぇし。俺のキャラのママな!そして樹里、俺がおぎゃったみたいな言い方はやめてほしいんだけど!?」
紅葉「へぇ、あんたもイラストレーターなんや?」
檸檬「絢斗?そちらは?」
絢斗「ああ、秋風紅明先輩のママで紅葉さんらしい。」
鈴木「絢斗くん、先生も、その辺で。」
檸檬「そうですね。では私達は打ち合わせに行きましょうか。絢斗も来なさい。新しい衣装のラフとか持ってきたから。」
絢斗「おぉ!見たい見たい♪さすが樹里だよな!もう新しいの考えてくれてるんだ」
檸檬「というか、絢斗?そのモンチッチはいつまで抱っこしている気なのかしら?」
紅明先輩はまだしがみついていた。
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