第61話 女の闘い!バトロワ開幕【その四】

いよいよ…というほどでもないが

準決勝だ。


影1「準決勝、第1レースを開始します。」

早苗さんとBだな。

Bは元陸上部と行っていたし侮れない。さっきも圧勝してたしな。

早苗さんは余裕なのか「坊ちゃま~」と手をふっている。

武井「早苗・・・ヤったな。」


???


影1「スタンバイ!・・・

レディ・・・・・ゴー!!」


両者一斉にスター…と?

走り出そうとしたBが初手で転んだんだが?


影1「おぉーっと!Bが出だしで転倒したぁ!早苗さんは悠々とフラッグを手に微笑んでいます!

そしてぇ?Bが審査員に猛抗議しております!」


・・・・・・


影1「足元に小さな穴があったのでやり直しを要求したようですが却下されたようです!確認を怠ったのは自己責任ということです!」


早苗さん…?


朗らかな笑顔の美魔女が唇の端を少し吊り上げほくそ笑んでいた…


影1「さぁ、準決勝第2レースですがここでシード枠の里見選手の登場です!

おおっと!里美選手、競泳水着の上にホットパンツを装備しております!羞恥心対策でしょうか!?

さぁ!美少女ギャルvs大和撫子の闘いはどのような決着を魅せてくれるのでしょうか!それでは両者スタート位置へ!」

東雲「そのすました鼻をぺしゃんこに叩き潰してあげる」

檸檬「あら、この辺りの乳牛は日本語が話せるようね。」

東雲「ぐっ…パイパン…」ボソッ

檸檬「なっ!?」


影1「なにやらすでにバトルが始まっているようです!両者顔を真っ赤にしております!!スタートしますよ!私語は慎みましょう!

スタンバイ!」

檸檬「そうそう、絢斗が言ってたわよ?」

東雲「え?なに!?」

影1「レディ・・・・・ゴー!」


影1「おぉーっと!東雲選手、スタート失敗か!?派手に出遅れました!そしてフラッグを手にしたのは…里見選手です!!」


檸檬「お昼ご飯は何かな~って」

東雲「ちょっとぉ!きたないんですけどぉ!!やり直しよ!」

檸檬「先に仕掛けてきたのはあなたでしょう?」

東雲「うぐ…」

檸檬「天然ちゃんのあなたが心理戦で私に勝とうなんて10年かかっても無理よ、フフフ」


2人でこそこそと何を話してるんだろ?あいつら仲良かったっけ?

そして樹里も普通に速いんだが?

プールでも泳ぐの速かったし何気に運動神経いいよな。


影1「小休をはさんでから決勝戦を行います!しばらくお待ちください!」


ふぅ、熱い展開でなかなか面白いな。

大和「絢斗君どうだい?誰が優勝すると思う?」

絢斗「あ、大和さん。ABCだけは勘弁して欲しいですね。目が怖いし。」

大和「ハハハ、あの子達はにぎやかしみたいなもんだよ。早苗さんがブロックしてくれるさ。じゃあ逆に誰に優勝して欲しい?」


誰に・・・


絢斗「わかりません。」

大和「そうか、まあ急いで何かを決める事もないか。恵はどうだい?」

絢斗「ん~、可愛い妹(仮)みたいな感じですよね」

大和「少し小賢こざかしいところもあるけど根は可愛いところもあるんだ、仲良くしてあげてくれると嬉しいよ。」


影1「さあ、いよいよ時間となりました!決勝戦のスタートです!両者スタート位置へ。」


早苗「里見さん、残念ですが勝たせていただきますね」

檸檬「早苗さん、私も負けるつもりはありません。」


影1「スタンバイ!

レディ・・・・・ゴー!!!」


~~~~~~~~~~~~


勝負は僅差だったが早苗さんの勝利で終わった。


少しホッとしたりもするが樹里や東雲の真剣な表情を見ちゃうとなぁ…


次は、なんだっけ?

そうそう、手押し相撲だ!

武井さんがプロテクターがあるって言ってたから大丈夫だろうけどちょっと心配かも。


影1「準備も整ったようですので次の種目、手押し相撲を開始します!今回も公平にくじ引きで対戦相手を決定しております!」


第1試合 東雲vs武井

第2試合 Bvs大和

第3試合 里見vsC

シード枠 A


影1「それでは第1試合、選手入場です!」


颯爽と登場したのは早苗さ…ん?


なんとそこには水着に黒ネコ耳・黒ネコ手グローブ・黒ネコ足靴・さらには付け黒尻尾の装備を身にまとった美魔女がっ!

ご丁寧に付けひげをつけ鼻頭も黒メイクされている。

もうネコというより雌豹だ。

武井さんもスマホでムービー撮りながらそわそわしてるしw


次に現れたのは三毛猫柄の装備をまとった東雲だが、

こ、これは…ものすごい破壊力だ!


東雲「ちょっと恥ずかしいんですけど…」

早苗「坊ちゃまが見ております。堂々とアピールするチャンスですよ?ポーズをとってニャンとか言えばお喜びになるかも…」

東雲「そ、そうかな?」

早苗「えぇ!もちろんです♪」ニヤリ


騙されてる、あんた騙されてるよ!!

魔女の囁きにその気になってしまう純粋なギャル子さんは…


東雲「あ、絢斗くん…どうかニャ?似合ってる??ニャン♪」


バシュシュシュ!!

東雲の会心の一撃!!


ズッキューーーーン!!!


影さんの何名かは確実にハートを射抜かれて昇天していた。


悔しいが俺も素直に認めるしかないようだ・・・

可愛すぎるぅぅぅ!!

これはもうアレだ!反則だ!

ちくしょお!東雲のくせにぃぃ!


早苗「坊ちゃま」

絢斗「う、うん、ものすごく可愛いよ…」

東雲「やったぁ♪あ…にゃん♪」


こうして絢斗の中に今まで存在しなかったケモナー属性が芽生えたのである。



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