第47話 突入【その弐】

翌日


「ふあ~ぁ」

眠い。超絶眠い。

あれから人数が増えた分する事も増えたし予定していた場所も変更すると言い出した。

行き先が無人島予定だったのが七条院グループ所有の島になった。

爺様が遊びのために整備したらしいので食材さえ持ち込めば何の問題もないリゾート島らしい。

プール付きのでっかい別荘とかさ、

海の近くにプールいる??

これだから金持ちの考え方って理解出来ないんだよな。


※その無駄を楽しめるのが金持ちの特権なんじゃ。by爺様


そうなってくると話は変わってくる。

この時点で俺いらなくね??

なんにも危なくないよね?

だってリゾートなんだもの!


はい、無駄な足掻きでした。

俺が行かないのならリゾート島の話が無くなる、と。


そんなわけで学校である。

朝礼前にいつものように空気と化し

スマホで動画チェックしていると

「おはよ」


は?だれ?

黒髪美人はこちらを見ている…

俺がう~んう~んと悩んでいると

「ちょっと!あーしの事無視とか酷くない??」

このバカ丸出しの話し方は…

「でぇぇぇぇっ!?東雲さん!?」

「ちょっと髪型変えたくらいでわからなくなるとか…やっぱりあーしのおっぱいだけが目当てだったのね…うぅ…シクシク」

周りから「あー!泣かしたー!」とか「あいつひっど!」とか「陰キャのくせに東雲さんの身体狙いとかキモ!」とか罵詈雑言の嵐。


なんでや!?


だいたい【キモい】ってワードは【ヤバい】と同じくらいバカ丸出しだと思うんだがなぜわからない?

次から次へと新しいワードを量産しているどっかのバカに踊らされているという事が自覚できてないとかガチでヤバいんですけどぉ。


※おまえもな。


「えへへ~、冗談冗談♪」

その一言で周りも「な~んだ」「それならいっか~」って

こいつら…

吐いた唾を平気で飲める…

ハァ…もう無視だなこりゃ。


「ねぇねぇ、怒っちゃった?ゴメンね?」


ムニョン♪


腕にあてられたスライムは幸せな感触でした


「べ、別に!怒って無いじょ」ニパッ

「…えっち」

耳元でコソッとそう囁く彼女。


・・・。

みんな~!サキュバスです!

ここにサキュバスがいます!!

もうそこに存在するだけで

to L●VEるです!トラブルがおっきします!


ふぅ、1人で、しかも脳内で騒ぐだけ騒いで落ち着いたわ。


でもおっぺぇって凄いよね…

怒りのボルテージが一気にゼロになるんだもの。


詩羽先輩光臨かとオモタヨー!


※詩羽先輩はそんなピッチではない。

知らない人はググってください。

某作品の魅力的な黒髪女子です。


「でも凄いイメチェンだね?」

「これ?ウィッグだよ??」

「…でも凄いイメチェンだね?」

「そ、そうでしょ?絢斗くんを脅かそうと思って(圧が…)」

「ワービックリシター」

「なによ?文句あんの??」

「…いえ。ところでもう準備できてんの?」

「え?なに?」

「いや、だから島で」

「ちょっと!ここ教室!」

「あ、まぁ聞こえてないでしょ」

「なんで?なんで知ってんの!?後で驚かそうと思って黙ってたのに」

「あれ?まだ聞いてないのか?俺もアシスタントのバイトで行くし」

「え?嘘?え?ヤダ!?マジ??」

「ヤダなんだ…そんな嫌がるならやっぱ断ろっかなぁ…最初から行きたくなかったし行かない方がいいよなぁ、ボッチでもちょっとは傷つくんだぞぉ…」

「嘘嘘嘘嘘!!嫌がってない嫌がってないって!」

「後から取り繕われてもなぁ。あ、もしもし?大和さん?なんか東雲が嫌がってて」

「わ、わぁぁぁぁぁぁ!!!何でも無いです!何も無いです!!むしろ爆発です!!」


なんだよ爆発って…おっかねぇな。


「な~んちゃった?電話してないですぅ。さっきのお返しですぅ。」

「おい、そのですぅやめろ。ぶっ飛ばすわよ。」

「うわ、ヤンキーだ、ヤンキーがいる!やっぱ電話しよっかなぁ…もしもし、大和さん?」

「もうひっかからないっつーの!あんたいい加減に」

『もしもし?絢斗君?あれ?なんか東雲さん怒ってる?』

「いやぁ、実は東雲さんが」

「ちょぉっと!!何ガチでかけてんのよ!あ、もしもし、大和さん?何でも無いです!ほんっとに何でもないんですぅ。」


スマホを奪い取るその手際よ。

ですぅ言ってるし…

だが俺もバカではない。

ここで突っ込もうものならきっとえげつないリベンジをくらう。

またクラスを巻き込んでの大ブーイング大会だ。

想像するだけで学校辞めたくレベルだからな。


「大和さん?東雲さんにちゃんと報告しといてくださいよ。おかけでボ●ンダーミサイルくらいましたよ。」

『良かったじゃないかw』

「まあそうなんですけどね?デヘヘ」

「何よ!その不名誉全開なネーミングは!?」

「じゃあ、俺から言っておきますね。」

『頼んだよ』ピッ

「んなわけで終業式翌日出発だから。」

「え?あれ?どんなわけ??」

「そうそう、俺の知り合いと先生の助手も一緒らしいから。あとオマケで武井さん夫婦も。あ、あとスタイリストも来るとか言ってたっけ?着替え大量に持って。じゃ、ちゃんと伝えたぞ?」

「もぉ!全然わかんないんだけど!!」

「脳をもっとちゃんと使え。いいか?理解力ってのはな」

「あ、そういうのいいです。」

「・・・・・。」


ハァ…



~~~~~~~~~~~~~~


※にゃんぺろから一言

ボイ●ダー知らない人は


ググれば…良いと思うよ。ニパッ


中には中途半端な知識でマジ●ガーやらキカ●ダーやらにでてきた女形ロボとか見当違いな事を言う方もたまにいらっしゃいますが正解はライディ●ンにでてきたヘンテコロボです。


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