第45話 お誘い未遂

メリーさ…檸檬が隣に引っ越してきたんだが?

あいつ金持ってんなぁ。


俺?

弁護士さんにマンション購入をお願いしたが結局爺様の持ち部屋でマンション自体も七条院の不動産らしく最初から俺名義だったという不思議。弁護士の雪さんがちゃんと仕事してくれていた。屋敷から近いし住民はほとんどがグループの上層部関係らしいのでそこも安心。


普通にこんな部屋買ったら何億するんだ?

で、そこに引っ越してきた檸檬先生である里見さん。よく審査通ったな。

まあ仕事の付き合い的に色々便利ではある。檸檬もきっとそこを見越しての引っ越しなんだろう。セキュリティーも3つのドアロックに警備員さんが24時間常駐でかなり厳重だしな。


ちなみにプールやフィットネスジムなどもマンションの施設としてあるのだが俺は使った事がない。

他の人とばったりとか正直無理だからね。

俺が名前をだせば貸し切り出来るらしいんだが…プールくらいなら今度使ってみようかなぁ。


引っ越しそばをお隣さんからいただいたので何故か俺が湯がき何故か一緒に食べるというイベントをこなしていると太陽は完全に沈んでいた。


「そういえば、雑誌見たわよ?」

「うへぇ、忘れてくれ」

「あなたがまた表舞台に出るなんてね」

「流れでね、今回限りだよ。それに俺だってわかる人なんて身内を除いてもグライドの人達と里見さんだけだ。」

ピクッ「?」

「引っ越してきた里見さんだろ?」

「樹里でいいわ」

「檸檬は?」

「それは…し、仕事の時だけよ…仕事外の私は樹里と気安く呼べばいいわ。仕事の時は檸檬ママと呼びなさい。ママだけでもいいわ。」

「わかったよ樹里」

「ウッ…そ、そうね、素直さもあなたの魅力だわ。で?一緒に写ってた子が?」

「ああ、クラスメイトの東雲さん。」

「ふーん…」

「ふーん、て何?」

「ただのクラスメイトと撮影?あなたが?」

「ああ、そうだよ。」

「(うぅ、なんだかモヤモヤするわね、煮え切らないというか…あまり突っ込んだ話を聞くのも不自然だし)

そ、そう言えばあなた、夏休みのご予定は?」

「引きこもってゲームと収録かなぁ」

「旅行とか遊びに行くとかはしないのね。」

「気晴らしに釣りとかぶらっとソロツーリングとかはするかもな」

「あら、免許証あるのね。」

「昨年の夏前に中型二輪と小型船舶の免許はとったから」

「あなたにしては随分アクティブね?」

「ああ、武井さんが勧めてくれたんだよ。バイクもジェットも面白いよ」

「それ以外は家にいる、と?」

「ふっ、よくぞ聞いてくれたな樹里よ。最近色々…そう、色々ありすぎて1人の時間が激減してしまっているんだ!そろそろ充電しないとカラッポニナチャーウヨォ!!!!」

「そ、そんなに力説しなくても…」

「樹里ならわかってくれると思ったんだが…」

「あ、あなたが普段1人になれない事まで把握していないのだけれど?武井さんじゃあるまいし。

それにあなたはそういう事とか話してくれないでしょう…」

「あ、そりゃそうかw

聞かれないから話してないだけなんだが。」

「まあいいわ。夏休みに予定が無いんなら…わ、わた…わたしと」


ピロリロリンピロリロリン…

「あ、ごめん、電話だ」

「(ムキィィ!!タイミング!)

どうぞ。」



次回予告

策士の陰謀に巻き込まれる絢斗!

権利を振りかざす魔の手から逃げ延びる事はできるのか!?

まだ見ぬ出逢いに絢斗は・・・?



次回!

忍び寄る策士

完堕ち少女vs美少女ハンター

オマケの武井




※注意

予告は適当です。どうなるかはわかりませんので自己責任でお進みください。


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