第42話 わからされGIRL
絢「愛、言ってやれよ」
愛「俺の…俺のって言った…俺のって…俺の愛…」
あ…こっちがポンコツだった。
おーい!帰ってこいっ!イくなぁ!
絢斗流殺法奥義!
ゴールドフィンガーっ!
そぉれ
コチョコッチョコッチョ~
愛「いやー!やめてーアハハハハ」
相変わらずの感度だぜ!
まだまだぁ!
コチョコッチョコッチョ~
愛「ひぁぁぁ!やめへ~アハハハハ!らめぇ!死んじゃうぅぅアハハハハハ!」
フッ、我ながら恐ろしい威力だ…
愛「なにカッコつけてんのよ!笑い死にするっつーの!」
ポコッと腹を殴られたが鋼の腹筋は痛くも痒くもないがあえて言おう
ゴチ!
下「俺を無視してんじゃねぇぞガキがぁ!」
絢「ん?なんだまだ居たの?バイトのおっさんは早く出てってくんないかなぁ、これからだ~いじな撮影あるんだよねぇ」
下「撮影なんかするかっつぅの!俺は帰るからな!愛!おまえはもう」
絢「はい、皆さんお騒がせしてごめんなさい。準備始めましょうか」ニコッ
下「勝手にやってろ!カメラ使えるヤツもいねぇのに」
大和「絢斗君、俺が撮ってもいいかな?」
絢「え!そんな、あの大和さんにティーンズ雑誌の撮影なんてさせられませんよ!」
大和「いやいや、2人ともポテンシャル凄いからやりがいあるよ」
下「おいおっさん!素人がカメラとかやめとけって。録なことにならねぇぞ」
↑まだいる。
大和「いやぁ、趣味でたまに撮ってるからなんとかなるかと思ってるんだよ、ハハハ」
絢「武井さん、そろそろ。」
武「さ、準備を始めましょう。元からきていたスタイリストさんとメイクさんは…あ、もうわかってるみたいですね。じゃあ他のスタッフさんも撮影の準備をお願いします。」
元から来ていたスタイリストさんとメイクさんは後から来た2人にヘコヘコしながら握手してもらっていた。
下「勝手にしろ!覚えとけよ!」
↑まだいる。
武「あぁ、下田さんでしたっけ?お疲れでしょう、もうカメラを持つ事は無いですからご安心を。ついでに疲れる労働なんて事も日本では一生しなくてもいいように取り計らいましたのでどこかでのんびりとお過ごしください。それと、余計な事は考えないように。国籍までなくなっちゃいますよ?」
それからメイクと着替えを終えて撮影は進む。
約束通り色は薄いがサングラス、コジャレた伊達眼鏡付きで。
大和「愛さん、もっと柔らかくしようか」
愛「は、はい!」
俺から3人の素性を聞いた東雲さんは緊張でガッチガチなんだが…
なんならプルプルしてるし。
プルプルさせるのはその凶悪なスライムさんだけにして欲しいのだが…
しょうがないなぁ。
「愛、こっち見て?」顎クイ
「ふぇ!?」
あらやだ!
この人「ふぇ」って言った!
リアル「ふぇ」だよ!
みんな~、「ふぇ」の人は実在するよぉ!
まさかリアルで聞ける日がくるなんて…神様ありがとぉ!今日は良い日だぁ!!
「カメラとか意識し過ぎじゃない?
「絢斗くん…」ポワ~ン
よし、トドメだ!耳元で
「俺にあわせて?大丈夫、すぐに終わるよ。力を抜いて。俺に任せるんだ」
うっわキモ!自分で言ってて鳥肌立つわ…
大和「お、いいねぇ。恋する乙女って感じだね。絢斗君、そのまま優しくリードしてあげてね。」
その他「王子、王子がいるわ。」
その他「ああん、私も囁いて欲しい」
その他「だ、誰ですかあの人!?」
その他「ダメ、好きになっちゃう」
大和「はいそこ、静かにね」
外野がザワザワしているが東雲さんはもう大丈夫そうだ。
終始ポワ~ンとしているがしっかりこっちを意識して動いてくれている。
その後も問題無く撮影は進み…
大和「はい、おっけーだよ。お疲れ様でした。」
絢「お疲れ様でした。大和さん、ホントに有り難う御座いました。」
大和「いや、こちらこそありがとう。絢斗君とはもう仕事出来ないと思ってたから俺も嬉しいよ。」
絢「今日、今回だけですよ。」
大和「ああ、わかってるよ。武井さんから話は聞いている。彼女は良い友達を持って幸せだね。未だに向こう側から帰ってきていないようだけど。」
絢「ハハ、他のスタッフさんも有り難う御座いました。お陰様で良い仕事が出来たと思います」ニコッ
その他「王子様!」「王子!!」
「此方こそ良い仕事が出来て嬉しいです!」「またご一緒できる日を待ってますよ。」
今後の東雲の活動を考えて対応したけど好感触のようで良かった。
絢「東雲、東雲!愛?」
愛「ふぁい」
絢「ほら帰る準備して、メイクと着替え、それとスタッフさん達に挨拶して。」
愛「あ、あの今日は本当に有り難う御座いました!」
東雲は周りからパチパチパチと拍手で応えられて嬉しそうに照れながらお辞儀していた。
大和「愛ちゃん、何か仕事の事で困ったり悩んだりしたら連絡してくるといいよ。」
大和さんは東雲に名刺を渡していた。
愛「絢斗くん、ありがと♪」
背伸びした彼女は頬にチュッと…
ななななんばしよると!?
「エヘヘヘ♪」
全身真っ赤な茹で蛸みたいになって
テテテテテ~と控え室に走り去る東雲。
カワイイかよ!
撮影も無事終わったし万事オッケーにしとこう…
~~~~~~~~~~~~~~
東雲が控え室に入った後…
不吉なセリフをくださる方が1人。
大和「これで貸し1つだね」
絢「ハハハ…」
大和「フフ、冗談だよ。」
と言いながら手を振りながら去って…
下「大和さん!いや大和先生!
先程は失礼なことを言ってしまい申し訳ございませんでしたぁぁぁ!」
↑まだいる。
大和「ん?まだいたの?」
武「おや、部外者はさっさとお引き取りしていただいたと思っていたんですが?」
下「俺、いや僕はこの仕事を奪われたらもう何も!借金だって…」
武「ご心配無く。あなたの借金を帳消しにしてくれる方がドアの外で待ってますよ。会ってくるといいです。」
下「ほ、本当ですか!有り難う御座います!有り難う御座います!」
ヘコヘコ頭を下げながらドアを開けた下田。
ドアの隙間越しに見えたのは…
カタギとは思えないお兄さん達に両脇を堅められ連れていかれた下田だった。
下「や、やめろ!どこ行くんだよ!?は、離せよ!離してください!お、お願い…ヒィィィィ…」
絢「た、武井…さん?」
武「いやぁ、あの方を探しておられた金融関係の方がおられましたので此方にいますよと連絡しただけなのですが。下田様はこれから遠洋漁業に行かれるそうですよ。ビックリですよね」
絢「ハ、ハハハ…」
こえぇよっ!
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