第13話 準備スタート



武井

「坊ちゃま、

七条院グループにバーチャルアイドルを扱っている子会社がございました。

そちらをまずは見学してみてはいかがでしょう?」


絢斗

「うん、いいね!

実際にどんな環境で配信してるのか見れるのはありがたいよ。」


武井

「では早速明後日にでも予定を入れておきましょう。」


絢斗

「早っ!明後日っすか!?」


武井

「何事も迅速丁寧が基本です。」


絢斗

「あ、おっちゃ…武井さん、

えっと俺の、七条院の名は明かさない方向で動けそう?」


武井

「そうですね。本来アイドルなど扱っている会社は守秘義務があるはずですから

無関係の者を見学させるとなると…んん~む。

ではこうしましょうか、

本社筋の血縁者ということにしておけば深く追求されることもないでしょうし

うまくはぐらかせるかと。」


絢斗

「うん、それでお願いします。」


武井

「坊ちゃま、マンションの…

そうですね、2階の1部分を防音室に改装しようと思いますが

許可をいただけますか?

配信スペースと収録スペースなど必要になってくるかと思います。」


絢斗

「そうだね、部屋は余ってるし

お願いしようかな、あ!

ついでにトレーニングルームも欲しいんだけど?

マンションのフィットネスは俺には使いづらくって。」


武井

「了解いたしました。

2~3日は屋敷の方でお休みください。

完成しましたらすぐにお知らせします。」


絢斗

「ありがとう。お願いします。」


着々と準備が進んで行く。

明日はVTuberの機材の扱いとかを勉強しながら配信みて過ごすとして

明後日、楽しみだなぁ。


ノーパソとスマホだけ持って屋敷へ移動する。

夕飯だけは屋敷でおっちゃん達と毎日一緒に食べさせてもらっているのだ。

なので寂しいとかはない。

無いったら無い。

シボチーの辞書に寂しいの言葉は必要無いので載せていないのだ。


いつもなら夕飯前に道場でおっちゃ…武井さんとトレーニングして

風呂に入ってから3人で夕飯をすませるのだが

今日は弁護士さんがオマケでついてきている。


武井さんがいるから心配はしていないが

道場の隅っこでハァハァ…

風呂場の外でハァハァ…


うん。

何かに耐えているようだが

やはり距離を置こうと心に誓ったセブンティーンずマップ。


あとで武井さん夫婦にお説教されるらしいので

知らん顔しておくことにしよう。


食事中に弁護士さんが田中の事を武井さんに報告していたのだが

武井さんのコメカミがピクピクしてたし一応しずめておいた。


肩パンくらいしか実害はないし

それくらいなら自分で処理するし、事が大きくなりそうなら相談するからと言うと

「ご成長なされましたね…」と涙ぐんでいた…

そこまで心配されてたのね。


食後

久々の自分の部屋だ。

やはり聖域は落ち着く。

しかし今日は色々あった。


まずはVTuberの事をもっと調べよう。

自分がやりたい形を模索するのだ。


基本はゲーム実況だよな。

漠然と戦うよりも戦略って言われたし勉強せねば。


ゲームの種類も色んなのやりたい。


視聴者さんがいれば参加型とかも楽しそう。

モノマネはさんだりして笑いとれるかなぁ…

歌枠は確定だし。


あ~、夢が膨らむな。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る