第7話 陽キャの証明
すげぇ…なんだこの怪しさ全開のコーナーは?
筐体がすべて個室みたいに仕切られてるし、
一体中でどんなサバトが開かれているんだ!?
東雲
「なにやってんの?
早く撮ろうよぉ、それと名前!
教えて?」
俺氏
「なんで今頃?」
東雲
「プリに落書きするから!」
俺氏
「へぇ、そんな機能あるんだ。
東雲
「なんかカネモっぽい名前だよね」
絢斗
「ほっとけ」
早く早くと
このプリクラってなにがそんなに面白いんだろう?
ん?
プリクラコーナーにいたJK4人組がこっち見てザワザワしている?
「あ、あの!愛ちゃんですよね!」
東雲
「ん?そだよ~。
知り合いだっけ?」
キャーーーッと騒ぎが大きくなってきたんだがなんでだ?
「いつも雑誌買って見てます!」
東雲
「うわ!ありがと~♪超嬉しい!」
そしてまたきゃーーーー!!!!
超可愛いだのスタイルヤバいだの
騒ぎ倒すギャル4人。
た、たしかに?スタイルは凄いよ?うん。プニッポヨーンだし?
「あ、あの!サインとかってもらえたりしますか!?」
東雲
「あ~、ごめーん、あーしサインとか一回も書いた事無いんだよね~。ん~、どうしょっか??」
え?そこで俺にふる!?
バカっぽい四人組からは
ナニこいつ?なんでここにいんの?
むしろなんで生きてんの??
みたいな雰囲気が漂ってくる。
なんっっって口が悪いんだ!
※被害妄想です。
東雲
「そうだ!良かったらプリ一緒にいっとく?」
「え?いいんですか!?」
そこでまたぎゃーーーー!と騒ぎだすバカJK達。
うっわー、陽キャだぁ…
ってか騒ぎすぎだろ。
よし!
今の内に気配を消して逃げよう。
俺は音を立てずにそぉっとその場を離脱しようと気配を消して
抜き足差し足…
東雲
「今帰ったら週明け家凸だかんね!
待ってて!」
おぅふ、釘をさされた…
俺の気配遮断スキルを破るとは…
ギャル子、やる!
しかし…4人組もそれなりに可愛いがギャル子さんずば抜けてんな。
バッチリメイクされた4人とは違ってギャル子さんは元が良いのかそこまでメイクはしてないナチュラルな感じだ。
ナチュラルでギャル感出してくるとかどんだけだよ??
顔面偏差値高いなぁ。
でっかいスライムも飼ってるし…
それも二匹も。
攻撃したら仲間になったりしねぇかなぁ…
いや、むしろ仲間を呼んで合体してキングスライムとかにぃ!!
夢があっていいよね?
少し離れた椅子で配信をチェックしながら妄想していると
4人組と別れたギャル子さんが近づいてきた。
東雲
「お待たせ~」
絢斗
「はいはい、お待たされ~」
引っ張り込まれた先は撮影スタジオのミニチュアみたいな部屋だった。
うへぇ、照明すげぇな。
東雲
「まず髪からやっちゃうからこっち向いて?」
絢斗
「え?いや、このままでいいんじゃなかろうか?」
東雲
「ダメだっつーの!
プリの補正機能は顔で認識するんだから見えてなきゃ意味ないんだって!」
絢斗
「はぁ、もうわかったよ…
メガネは?」
東雲
「外して!」
たかが写真とるくらいでなんだよこの面倒臭さは…
東雲
「イマドキ証明写真でも補正機能あるんだからそれくらい知ってなさいよね!」
絢斗
「それは全く必要のない知識なのでは…」
東雲
「うっさい!
ヘアピンで前髪とめるから目瞑っててよ?
手元が狂ってぶっ刺しちゃうかもだし。」
絢斗
「こえぇよ!」
東雲
「男でしょ!ウダウダ言わない!
覚悟決める!はい!
目を閉じて
ってか陰キャの写真とか誰得なんだ?
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