第25話 人を殺すとは

私は宿に戻った後今日あったことをレイン達に話した。初めはみんな驚いていたけど、それを聞いて怒られたり、軽蔑の目を向けられることも無かった。私は話す時パーティーから追放させる覚悟もしていた。普通人を殺した人をパーティーに置いておきたくないものだ。しかも以来でやった訳では無く、個人的にそうしたいと思ってやったのだ。でもみんなの反応は私を心配したり、どうやったのか、あの子達がこれからどうなるかだった。本当に良い友達だ。ちなみにあの子達は攫われて間もなく、この街に親もいるみたいなので、全員家に帰った。


 「なぁセレナ。ステータスどんな感じになったんだ?魔物とかを殺した時の事は聞いた事あったんだけど、人を殺した時どうなるか気になって。」


 それは私も気になっていたことだ。人を殺したからそれが分かるように表示されるとか、ステータスが下がってるとかがあるかもしれない。私は恐る恐るステータスを開いた。


――――――――――――――――――――


 名前:セレナ

 年齢:15

 性別:女

 種族:人族

 レベル:27

 魔力:1080/1080

 体力:2900/2900

 称号:執行人

 スキルポイント:2410

 スキル:魔法適正Lv1(最大値)、短剣術Lv2、気配遮断Lv1、移動速度上昇Lv3、パラライズLv1、暗殺術Lv1


称号:ある一定の条件を達成すると取得可能。称号の種類によって様々な効果がある。同時に取得可能な称号は最大3つ。


称号:執行人

 取得条件:相手に全く気付かれずに暗殺すること。

 効果:暗殺術のスキルを持たない者はLv1で取得する。持っている者はLvが2つ上がる。どちらも暗殺術のレベルが上がりやすくなる。

――――――――――――――――――――


 スキルを見た瞬間固まってしまった。ステータスに称号というものがあった。称号があるなんて聞いたことが無かった。多分私達がいた村に称号を持っている人がいなかったからだと思う。


 「暗殺術って何よ~。私暗殺者になるつもりなんかないのに!」

 「セレナどうかしたのか?」

 「セレナ暗殺者になったの?」

 「かっこいい」

 「フィーネ暗殺者とか好きなのか?」

 「だってかっこいいもん。誰にも気付かれずに、仕事をして去っていく。凄いよ!」

 「ねぇねぇ、私を放置しないでー。」

 「そうだった…。」

 「それでなんで暗殺者になったの?」

 「レイン聞いてくれてありがとう。私の事覚えててくれるのは君だけだよ。」

 「でどうしたんだよ。」

 「レイ君は私の事忘れてたんだから少しは反省しなさい! それでなんで暗殺者かって言うと、ステータスに称号って項目ができてて、そこに執行人って書いてあったの。これが暗殺者向けだったの。」

 「称号か…。聞いた事無いな。明日の討伐の前に聞いてみるか。」

 「ねぇセレナ。いざと言う時はお願いね。」

 「そんな怖いことを笑顔で頼まないの!」


それからはそれぞれが今日あったことを話して寝た。私にはとても刺激的な1日だった。

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