第16話 薬草採取!?

 俺達は薬草を取るために近くの森にやってきた。俺達がゴブリンに出会った森だ。


 「さぁ探すか。俺達が見つけるのはオトギリソウって言うらしい。」

 「レインどんなのかわかる?」

 「本にはねー、茎は直立して草丈20 - 80 cmにまで生育し、葉柄がない細長い葉が2枚ずつ茎に対生し、両葉が接近して茎を抱く。葉身は長さ2 - 6 cmの披針形で先端は丸みを帯び、全縁、無毛で、表面に褐色の小点が散在して見られる。類似種に茎が直立せず、斜生するもの、葉に黒点がないものがあるが、これらは薬用にしない。って書いてあるよ。すっごく細かく書いてあるね。」

 「レインお前どこにそんな本しまってるんだよ。」

 「カバンの中にいつも入れてるんだ。」

 「よくそんなに重そうな本持てるな。すげーよ。」

 「ありがと。」

 「じゃあ探すか。」


 探し始めてだいたい2時間くらい経っただろうか。これがなかなか難しい。類似種との見分けがつきにくいのだ。


 「一旦集合しないか?」

 「そうだね。」


 俺達は近くの川辺で集合した。


 「いくつ取れた?俺は20株が限界だった。」

 「僕は46株だよ。結構頑張ったからね。」

 「俺の倍以上かよ…。セレナはどうだ?」

 「私は30株くらいだと思う。フィーネが1番取ってるんじゃないかな?」

 「私50株。このパーティーでヒーラーやるにはこういうことも勉強しないとって思って勉強してたの。」

 「問題はこの中にいくつ間違いがあるかだな。こういう時に鑑定眼持ってる人がいると楽なのか。」

 「これもGETの候補だね。」

 「今回は仕方ないよ。ギルドの人に頑張ってもらお?」

 「もちろんそうする。あとちょっと木の実とか食べれそうなものとか取りながら帰るか。」

 「「「おー!」」」


 それから10分くらい歩いた。


 「みんな何か感じないか?」

 「うん僕も変な感じがするよ。」

 「何かいるね。フィーネバフお願い。」

 「わかった。鼓舞!」

 「私が先に見てくるね。気配遮断!」


 セレナが帰ってきた。


 「またゴブリンよ。前とは比較にならないくらい数が多い。多分30以上はいるんじゃないかな。弓とか杖も持ってるのもいたし、なんか体が妙に大きいのもいた!」

 「遠距離攻撃か。それだと分が悪いな。すぐ帰ろう。」


 そうして俺達は無事に街まで帰る着くことができた。ということはなく、俺達はばったりゴブリンに出くわしてしまった。相手は前戦った時より多い20匹だ。


 「やるしかないのか。まださっきのバフも残ってる。切れたら頼むぞ。」


 戦闘が始まった。前回とは少し違い、俺とレインの2人で敵を捌き、セレナが隙をついて倒していくパターンだ。


 「フィーネそっちに1匹行ったぞ!」

 「わかってる。」


 頑張って前線を抑えているがたまにフィーネ方まで抜けるやつがいる。そういう奴はフィーネの槍の錆になるのだ。


 「せやっ!レイン、セレナ何匹殺った?」

 「僕は3。」

 「私は9。」

 「俺は12だな。なんか数増えてないか?」

 「私もなんか変だと思う。」


 そこにさらに30匹ぐらいの軍団がやってきた。


 「しまった。さっきの奴らに気づかれた!やるしかないのか。危なくなったら逃げるぞ!」

 「「「了解!」」」

 「弓持ちや杖持ちは俺がやる。レイン守りは頼んだぞ!」

 「うん。任せて!」


 俺は弓持ちに突っ込んで行った。これまで倒したゴブリンで少しレベルが上がったようで、少しスピードも上がった気がする。こいつらは近接戦闘が苦手なようで、俺の進む前に普通のゴブリンが入って邪魔をしてくる。その間にレイン達に弓や、魔法を打ってるようだ。こういう時に遠距離攻撃が出来る仲間が欲しいと思う。


 「6匹目!」

 「レイ手伝うよ!」

 「こっちは片付いたからね。」


 他の3人も加わりさっきのような戦いがまた始まった。俺は弓持ちのゴブリンを少しづつ削る。その間にセレナが杖持ちを削っていく。そしてあと5匹くらいになった時に、この群れのボス的なゴブリンが出てきた。


 「ついにお出ましだ。ここまで来たからにはやるぞ!」

 「多分スイッチの準備しといた方がいいと思うよ。」

 「レイン魔力大丈夫なのか?」

 「うん魔力はまだあるから気にしないで!」

 「私とフィーネは下がってるね。多分足手まといになるから。その代わり他の雑魚は私たちに任せて!」

 「頼りにしてるぞ!」


 そうして俺たちはボスとの戦いを始めた。

 

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