第08話 ティータイム
『たま様。質問してもよろしいでしょうか?』
「いいよ!」
(初めて!コアに質問された!)
『
「ん?人形あげたいからだよ?」
『なぜ、あげるのですか?ダンジョンにどのような
「得?わたしがうれしいから?そうそう!今日の人形から新シリーズだったのよ!気づいた?」
『
「それと、もうひとつ!今日からティータイムを作ろうと思うの!」
『ティータイム?ですか?』
「ここ2日間で、コアの出してくれたオーブンの使い方もバッチリ!みんなも喜んでくれると思うわ!」
『はぁ・・・それはないと・・・』
「いいから、いいから!はい!コアの前にいるボディーガードの間に粘土テーブルごと出して!」
『テーブルや食器類は素焼きにして出せますが、飲み物は99%水です。材料は出せません』
「えーっ!飲み物ないティータイムなんてないよ!なんとかならない?!」
『HP回復ポーションでも置いておけばいいのでは?』
「HP回復ポーション?どんな味がするの?」
『飲んでみますか?ダンジョンマスターには効きませんが』
ぽよんと右手の上に薄水色の液体の入った丸形フラスコが出現する。
「こ、これ、飲めるの?」
『もちろんです。確認はしていませんが、
(そういえば、朝一に何かみんなで飲んでるとは思ってたけど・・・これ?)
たまは、きゅぽんとコルクを外し恐る恐る口をつける。
ごくん
「べぇぇ・・・不味くはない・・・渋みのあるうっすいうっすいスポーツドリンク!!でも、飲みたいとは思わない!」
『では、これと一緒に出しますがよろしいですか?』
「ダメよ!こんなのと一緒にだしたら、せっかく焼いたケーキが死んじゃう!とりあえず、これを使って紅茶を入れてみる!」
ノーマルの紅茶から各種フレーバーの紅茶まで試した結果、アップルティーに少しハチミツを入れると味がまとまることを発見する。
『マスター空間で錬金しているから効果は薄まりませんが、ゲルマーナワールドで同じことしたら、回復効果が無くなってます』
「
二人の冒険者の間にミカン箱3つ重ねたサイズの不格好な宝箱が出現する。宝箱に気づいた冒険者はバッと離れて警戒する。
――トゥリー。急いで隊長たちを呼んで来い!
――はっ!
しばらくすると完全装備した冒険者がダンジョンに入ってくる。
――確かにコアの上に出ていた今までの宝箱とは違うな。よし、私が開ける。全員なにがあってもいいように警戒!
――はい!!!
宝箱を開くと、宝箱はゆっくりと消失し中から、テーブルとその上に紅茶の注がれたティーカップとケーキとフォークが8人分現れる。
「じゃじゃーん!アップルティーとレモン風味のチーズケーキよ!」
――なんだ・・・これは?湯気が出てるぞ・・・それに、へ、へんな匂いもする
――リンリリ隊長。私、精度は低いですが鑑定を行えます。多分・・・多分ですが回復アイテムのようです・・・
――シンリリが言うなら、私が確認する。言われてみれば小回復アイテムのリンガやオレンギに似ている匂いだな。皆はまて
ゆっくり、リンリリ隊長が紅茶を握るように持ち、口をつける。
――へんな感じだが回復ポーションのようだ。次はコレだな・・・
「へんな感じ言うな!一生懸命味をよくしたのに~!」
リンリリ隊長は、ケーキを手でつかみ握り飯を食うかのように口に運ぶ。
――状態異常なし。ステータス効果なし
リンリリ隊長以外の冒険者がざわめく。
――こ、効果が何もないのですか?
――すまん。無学な私ではわからん。皆も試してみろ
ゆっくりと冒険者たちが紅茶を飲み、手づかみでケーキを口に運ぶ
――ステータスに効果がないって、泥みたいだな・・・
――私、こんな話を聞いたことがあるわ。サキュバスは魅了をかけた相手に泥を食べさせ続け・・・お腹に蟲をわかせるって
ギョッと一斉に冒険者たちの動きが止まる。
――ピョリー副隊長!解毒ポーションは何本ある?!
――はっ!22本です
――各自、常に常備し、ステータスに異常がありしだい直ぐに飲め!それと万一に備え一人で行動するな!
――はい!!!
「ヒドイ!虫なんてわかないから!ケーキだから!そもそも手で食べないで!」
――――― ――――― ―――――
○○「逸材だったからハンブルク王国の都ちかくに設置したけど、次は期待なんてかけずに普通に見つかりずらい魔の森とか、魔の砂漠とかに設置しーよお」
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