第04話 ゲームスタート

 つーん


 青いワンピースを着た少女は、洞窟にいた布団の上で枕を抱きしめてゴロゴロしている。


 『たま様。いい加減、ダンジョン運営を進めてください』


 つーん


 『もう。3日目ですよ』


 「えっ?3日?」


 『はい。無意味に食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活を過ごしていました』


 「ぜ、ぜんぜん、気付かなかったわ。でも、無意味言うなー。わたしだって出来ることわ増えたんだから!コア夕食~」


 『ダンジョンマスターに食事は不要なんですけどね。焼き魚定食0ポイント、生姜焼き定食0ポイント、ハンバーグ定食0ポイント』


 「はんばーぐ♪」


 『かしこまりました』


 ぽよん


 だらしなく寝転がっているたまの前に、ハンバーグ定食が配膳される。


 「いっただきまーす!」


 もぐもぐ でへへ もぐもぐ でへへ


 安定の美味さ。ハンバーグ定食。おこちゃま舌から大人の舌まで大満足である。


 ふぅー


 ぽっこりしたお腹をナデナデする。


 「決めたわ。女は度胸よ!イケメンのゴブリン配置!」


 『無理です』


 「じゃ、じゃぁ、フツメンでいいわ」


 『そうではありません。既に保有ダンジョンポイント(DP)は9,764ポイントで、最弱の魔物の配置もできません』


 「ふわっ?!減ってるぅ~!」


 『ダンジョンシールドを維持するのに1日100ポイント消費します。維持している間はダンジョンポイントの獲得はできません』


 「そんなのとっちゃってー!」


 『いいんですか?』


 「いい!とっちゃってー!」


 『ダンジョンスタート。ダンジョンシールドが排除されました。冒険者りゃくだつしゃに備えてください』


 こてんと首を傾けて、視線をコアに戻し現状の説明を求める。


 『ダンジョン設置時は、ダンジョンマスターにダンジョンを構築していただくため、ダンジョンシールドによって冒険者りゃくだつしゃが来ないように隠ぺいされています。つまり、ダンジョンシールドを外すと冒険者りゃくだつしゃがやってきます』


 「うがー?!それ最初にいってぇー!」


 頭を抱えてうずくまる少女。


 「で、でも、直ぐには見つからないわよ。こんな森の中なら・・・」


 『たま様。入り口から空を眺めてください』


 「そら?」


 たまが入り口に近づき空をしゃがんで眺めると、夜空は大量の流星群によって光り輝くキャンバスになっていた。


 「・・・・きれい」


 『星読みによって、ダンジョンの誕生は知れ渡ります』


 (全国展開どころか、世界同時配信らしい)


 ――――― ――――― ――――― 


 ○○「おわった・・・・入り口から丸見えのダンジョンコアって何?ねぇねぇ、何?」

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