第02話 ここはどこ?わたしは誰?
(・・・)
黒髪黒目。
(・・・?)
水色のワンピースを着た10歳くらいの少女。
気がつくと少女は、小さな洞窟の中から紫や黄色の木々が生える森を眺めていた。
「え?ここどこなの?木?紫いろの木?」
少女は自分の手や足を見る。
「え?ちっこい?わたしの手ちっこい?足もちっこい?あれれ?わたし・・・わたし・・・わたしは誰?」
しばらく、自分の体をぺちぺちと確認して、あたりを見回す。
「なんで、明かりが奥まで届く洞窟にいたのかな?雨宿りでもしてたのかな?あれれ?洞窟から出られないよ?!」
少女が洞窟から出ようとすると、ガラス板によって入り口が塞がれているかのように阻まれる。
こくんと首を傾けて考えたが、わからないことを考えるのを止めて、洞窟の中を見渡す。洞窟は高さも奥行も3メートルくらいで、奥にある台座にバレーボールくらいの真っ赤な球体が置いてある。
その球体を見ると、ドクンドクンと自分に何かが繋がっているような感じがする。
少女は一歩一歩近づき、ゆっくりと手を伸ばして球体に触れる。
『初期認証確認。たま様』
「
『はい。あなたはダンジョンマスターのたま様です』
少女のぼやけている記憶の中からダンジョンマスターという言葉が
(確か・・・迷宮作ったり、宝物配置したり、魔物を配置したりするゲームにあったわ)
『まず、わたくし、ダンジョンコアを守るために魔物の配置をお勧めします』
「魔物?ふぇんりるとか?」
『はい』
「じゃぁー、ふぇんりる」
『ダンジョンポイント(DP)が足りません』
「じゃぁー、どらごん?」
『ダンジョンポイント(DP)が足りません』
「えー。じゃぁ、なにならいいの?」
『たま様の保有ダンジョンポイント(DP)は10,096ポイントです。配置できる魔物は最弱のゴブリン(10,000)のみです』
「やだ」
少女は間髪入れずに拒否をする。
(この狭い洞窟で緑のおっさんと二人きりなんて、絶対や!)
――――― ――――― ―――――
○○「ちょっと、ちょっと?!殺人1回でも100万ポイントはあるはずでしょ!!なんで、なんでー?!少なすぎるよ!」
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