第8話 風霊のはなし

 Liveには流れ循環があり、流れる循環するからこそLiveなんだと思う。

 それは個の命単体だけでなく、命がかたち創る群れ群体コミュニティ共同体にも、そしてそれら命を育む世界WonDerそのものにもあるはずだ。

 その流れを、うみだす事。

 それが、宿り子やどりこの役目だった。

 かれらは命や愛ある場所に留まる印象だけど、その実ほとんどは絶えず世界を巡って旅していて、命の循環Liveに不可欠な"風"になっている。

 命の旅をしている姿を目にした友人メイトのはなしでは、蒲公英たんぽぽの綿毛に似た種子に掴まって、空を飛んでいたという。

 わたしは、その宿り子やどりこ風霊ふうれいと呼ぶことにした。そして、友人メイトの協力のもと、宿り子やどりこが"風霊"となる現場を捉えようと画策している。

 それは、万物のひとつであるがうまれる瞬間を押さえることを意味するけど、旅のであるかれらを見つけることも稀有な現状では、果てしなく先の長いはなしと言える。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る